日本とオンタリオ州の関係

 

カナダ経済の中心であるオンタリオ州と日本は、経済、文化など様々な分野において関係が深い。2005年に開催された愛知万博には、オンタリオ州政府コルディアーノ経済開発大臣、ミササガ市国際交流協会による市長を含む交流団が来訪した。日本からは2006年1月に高円宮妃殿下がトロントを訪問するなど、様々な交流が行われている。さらに、2006年中にオンタリオ州政府のインターナショナル・マーケティング・センターが東京に開設される予定となっている。

 

経済関係

 

オンタリオ州には約200社の日系企業が駐在しており、分野も自動車産業などの重工業からソフトウェア開発まで多岐にわたる。日系企業の進出や工場の設置、部品工場の進出などはオンタリオ州の経済発展、雇用拡大に大きく貢献しており、これらのニュースはマスコミにも大きく取り上げられている。他方、オンタリオ州に拠点を置くカナダ企業の代表的なものとしては、マニュライフ。フィナンシャル(保険サービス業)、メープル・リーフ・フーズ(食品加工)などが挙げられる。

 

文化・学術関係

 

オンタリオ州の州都であるトロント市は、2005年及び2006年を「 Year of Creativity 」としている。従来より拡張、改築計画(ルネサンス ROM )が進められてきた王立オンタリオ博物館( ROM )では、2006年1月に高円宮妃殿下御臨席の下に高円宮殿下日本ギャラリーがオープンし、日本文化の紹介に貢献している。また、当館でもオンタリオ州に3000本のさくらを植えることを目標とした さくらプロジェクト を現在実施中である。

オンタリオ州内の13の都市が 姉妹・友好都市関係 を結んでいるほか、1都市が日本側と交流を行い、日本文化紹介週間の開催、学校間交流、人物交流などを行っている。

学術面については、トロント大学、ヨーク大学、マクマスター大学、ウォータールー大学などで日本語・日本研究が充実しており、トロント大学が日本の複数の大学と交流連携関係を結んでいるほか、トロント大学、ヨーク大学、ウォータールー大学では学生を日本に派遣し、企業での研修後に単位を与えるインターンシップ制度を実施している。

 

在留邦人等

 

オンタリオ州には約15000人の在留邦人が居住しており、これはカナダ内でもかなり大きな人数である。また、この他にも約25000人の日系人も居住している。これらの方々が 中心となった日系団体により、春祭りや夏祭りなど、様々な日本文化紹介事業が1年を通して行われているが、これらがカナダ社会への日本の紹介に大きく貢献している。