総領事のご挨拶
中山総領事より新年のご挨拶
皆様、明けましておめでとうございます。今年もどうか宜しくお願い致します。
連邦レベルにおいては、11月18日に開催されたフィリピン・マニラでのAPEC首脳会議において安倍晋三内閣総理大臣とトルドー・カナダ首相との初の日加首脳会談が行われ、G7の一員であり、基本的価値を共有する日本・カナダ関係を、広い分野で更に発展させていくという事で意見が一致しました。
オンタリオ州政府においては、9月にチャールズ・スーザ州財務大臣、10月~11月にかけてブラッド・ドゥグィッド州経済開発大臣が日本を訪問されました。両大臣共に日・オンタリオ間の更なる経済関係強化に力を入れていくという意向を持って帰国されたことを大変心強く感じた次第です。キャサリン・ウィン州首相による訪日が近いうちに実現することを期待すると共に、ジョン・トーリー・トロント市長等、より多くのカナダ側関係者が日本を訪れることを願っております。
ビジネス関連においては、日・オンタリオ州の経済関係で中核的役割を果たしてきている自動車製造の分野で大規模な投資が続いており、日本企業の活躍と貢献は今後も続くものと確信しています。生命科学、航空宇宙科学、情報通信技術や金融等も日本からオンタリオ州への投資分野として成長しています。また、環太平洋経済連携協定(TPP)協定の締結により、日・オンタリオ州の経済関係は一層の拡充が期待されています。
日本の技術がカナダの人々の生活を豊かにする貢献をしていることは、我々の誇りであります。御存じの方も多いと思いますが、6月に運行を開始したユニオン・ピアソン・エクスプレスで使用されている車両は日本の企業が製造したものです。また、こちらは御存じの方は少ないかもしれませんが、オシャワ市のスマート・コミュニティ実証事業においては、カナダと日本の企業が共同で太陽光パネル・蓄電池併用インバータ・システムの実施に携わりました。今回の試みの成功を祈ると共に、オンタリオ州における同システムの普及を期待します。
日本人科学者2名のノーベル賞受賞は大変喜ばしいニュースでした。大村智博士はカナダの権威ある医学研究者に贈られるガーディナー賞の受賞者でもありました。また、梶田隆章博士はカナダのアーサー・マクドナルド・クイーン大学教授と共に受賞されました。日本とカナダは医学・生命科学分野において共同研究や情報交換も盛んに行っています。
カナダにおける日本文化の存在感は両国の友好的関係に大きく役立っていると信じます。トロント映画祭に限らず、日系カナダ人文化会館主催のトロント日本映画祭でも優れた日本映画が数多く上映されています。私自身も原田眞人監督、周防正行監督、是枝裕和監督、細田守監督等の著名な映画監督や女優の樹木希林さんや草刈民代さんにお会いする機会が持てたことを光栄に思います。
昨年5月に行われたアニメ・ノース・コンベンションではアニメ観光のプレゼンテ―ションを総領事館主催で行いました。今年はさらに大きなイベントを企画中です。また、ロイヤル・オンタリオ博物館が今年、浮世絵展示会を開催することとなり、ここでも日本伝統芸術関連のイベント開催に協力させて頂く予定です。
昨年7月にヤング・ダンダス広場で開催された夏祭りでは、アイドル・グループ「LinQ」(リンク)よるステージ公演を主催し、日本のポップカルチャーを紹介したほか、館員一同による神輿の練り込みを行い、日本伝統文化の紹介を行いました。また同日午後には、パシフィック・ネーションズ・カップに出場するため当地を訪問していたラグビー日本代表を公邸に招待し激励会も行い、とても思い出深い一日となりました。
昨年春はトロント各所で桜が満開でしたが、その多くが当館が主催した桜プロジェクトによって植樹されたものであることを知り大変嬉しく思いました。当プロジェクト期間中に3千本以上の桜の苗木がオンタリオ州の公共施設に植樹され、同プロブラムが終了した現在も、両国の親善と相互理解促進を象徴する桜の苗木植樹は続いています。例えばトロント市スカボロ―地区では、トロント市と姉妹都市交流にある神奈川県相模原市との友好の象徴として昨年と本年で計45本の桜の苗木植樹が行われます。
学術交流においては、トロント大学マンク国際問題研究所と当館共催による「Japan Now講演会シリーズ」が開催され、昨年はリチャード・サミュエルズ・マサチューセッツ工科大学教授と黒川清政策大学大学院客員教授による講演が行われました。また、同講演会シリーズは今年も開催されます。2013年に開始した当館員による学校訪問プログラム「ワンダーズ・オブ・ジャパン」においては現在迄に120校を訪問し、学校関係者及び生徒の皆様からの好評を得て継続しています。また、1988年から行われている、日本各地で英語指導を行うJETプログラムでは、現在までに約8,700人のカナダ人が参加しています。多くのカナダ人学生が日本語に興味を持ち、勉強していることを大変喜ばしく思うと共に、日本語教育促進へ貢献されている関係者の方々へ感謝を申し上げます。
所在地・連絡先
管轄地域
2017年休館日
2017年休館日
当館の2017年の休館日は以下の通りです。 ただし、急を要する方は416-363-7038 にご連絡願います。
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