山本総領事のキングストン市長表敬及びクィーンズ大学訪問

 

9日、山本総領事は管内地方視察の一環として、キングストン市を訪問し、キングストン市長やクィーンズ大学学長との会談を行ったほか、現地在留邦人代表者の方々との懇談、クィーンズ大学学生に対する講演等を行いました。

 

左からMark Gerretsenキングストン市長、山本総領事

 

キングストン市はトロントから東へ250Km程度、オンタリオ湖畔に望む都市で、同市にあるクィーンズ大学には高円宮憲仁親王殿下が留学されたことでも知られています。
市長からは、同市に最初のカナダ植民地議会が1841年に設置、暫定的に首都機能を担った由緒ある歴史や、カナダ軍基地、各種矯正施設、クィーンズ大学など擁し、公共サービス・教育を中心に発展している同市の産業について説明を受ました。
また、市長は親戚が福島市にいらっしゃるとのことで、「日本政府は住民の安全を最優先に考え、大変慎重に対処していると感じている」と震災後の日本の状況について感想を述べられました。
山本総領事からは震災後のカナダからの暖かいご支援に感謝するとともに、キングストン市と日本のさらなる交流促進について期待を表しました。

 

左奥が山本総領事、右がDaniel R. Woolfクィーンズ大学学長

 

クィーンズ大学は高円宮殿下が留学されていたことでも知られるカナダでもトップクラスの名門大学です。
学長からは、同大が大学間の国際交流に力を入れており、日本とも九州大学、早稲田大学、慶應義塾大学などと交流を行っていること、特に最近では関西学院大学との協力関係が深化しており、語学を中心とした数ヶ月間の留学を毎期数十名ほど受け入れているほか、交換留学、研究者間の交流なども活発に行っているとの説明を受けました。
また、学長はクィーンズ大学学生時代、高円宮殿下と同窓生であり、学長がアルバータ大学文学部長時代には同大にある高円宮殿下日本カナダ記念基金の発展に尽力されたとのことでした。
山本総領事からは同大が多くの日本人学生を受け入れていることに感謝の意を示すとともに、同大と日本の大学のさらなる学術交流の促進について期待を表しました。

 

現地在留邦人と懇談する山本総領事

 

現地在留邦人代表者の方々との懇談では、現地での日本語教育に携わっていらっしゃる方や、クィーンズ大学にて研究留学されている方、高校生の日加交流支援で活躍されている方など様々な分野の方々から活動状況等についてお伺いすることができ、とても有益でした。
山本総領事からは草の根レベルでの日加交流が予想以上に活発に行われていたとの感想を述べるとともに、日加交流に貢献されている皆様に感謝の意を表しました。

 

大勢の学生の前で講演する山本総領事

 

また、山本総領事はクィーンズ大学において同大の学生、研究者を対象に「アジアの中の日本とカナダ」と題する講演を行い、カナダにとっての日本の重要性等を説明しました。
参加者からは、現在の日中関係、原子力・エネルギー政策、移民受け入れを含む日本の経済グローバル化に対する考え方等についての質問が出ました。

当館では今後とも管内の状況を把握し、日加交流促進に努めて行きたいと考えています。