9月の犯罪

 

「オンタリオ州秋のシートベルトキャンペーン」 9月24日~10月2日

 

9月23日付市警ニュース
(Japanese Social Servicesよりの情報提供)

 

9月7日水曜日、トロント市警は5週間にわたる「学校校内安全 – 交通安全」キャンペーンを開始した。
このキャンペーンと関連して市警は、9月24日土曜日から10月2日日曜日の間州全域で行われる第11回「秋のシートベルトキャンペーン」を推進する。
このキャンペーンはシートベルトを正しく締めずに車を利用するドライバーと乗客を対象にベルトの着用を促進する。
最近改定された法規では、保護者が子供の同乗する車を利用する場合下記の様な点に留意の上、適正な固定器具を用いて子どもの安全を確保することが義務付けられている。

子供の体重が 18~36kg(40~60lbs)の場合ブースターシートが必要。

シートベルトは身長 145cm (4ft9in) 以上の人に合わせて作られているため子どもの身長が145cm (4ft9in) 以下の場合ブースターシートが必要。

そ の理由はシートベルトは衝撃に反応して子供の身体を座席に固定するためにあり、ベルトが正しい位置にあれば肩、胸及び腰の骨を押さえつける事が出来るが、 子供の様に体格の小さい者がベルトを着用すると、首や腹部のような身体の柔らかな部分を締め付ける事になり安全性に問題が生じるからである。
「学校校内安全- 交通安全キャンペーン」「州シートベルトキャンペーン」のより詳しい情報についてはStephen Burns 警部(416) 808−1919またはBrian Bowman 巡査(416) 808−1926に問い合わせ願いたい 。

 

JSS情報分析

 

日 本でも運転席および助手席でのシートベルト着用は義務であるが、後部座席については着用が推奨されているが義務ではない。カナダの場合は後部座席での着用 も義務であるばかりではなく、記事にあるように一定の身長・体重に満たない場合ブースターシート使用も義務付けられている。
日本の運転免許を持っている場合、当地の免許取得は比較的容易である。しかし容易に免許が取得できるからといって、運転法規やマナーは詳細部分で相違が少なくないので、正しい理解をないがしろにしてはならない。
多くの書店、運転免許試験所などで入手できる、その地での「運転教則」本を熟読する事はドライバーの義務とも言えるマナーだ。なお交通法規は年々変化しているので、年に一度は目を通すことも忘れないようにしたい。

 

バス・自転車専用車線推進運動

 

9月16日付ヨーク郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesよりの情報提供)

 

ヨーク郡警察はヴォーン市の特定車両優先車線通行ルールに違反するドライバーを取締る、バス・自転車専用車線推進運動を開始する。
地域の住民からの要請を受けた郡警察第2管区の住民の相談窓口(COR)および交通取締局は、9月および10月の間継続して取締を強化し、9月20日、9月29日および10月5日には違反のを取り締まりを徹底する。
この運動は自転車利用者の人身事故が増加し、頻繁に停車するバスの通行を妨げる恐れがある、特定車両優先車線を無理やりに走行するドライバーに焦点を当てている。
タクシーや3人以上が乗車しているカープール車両はこの車線の利用が認められている。
道路利用者は、運転を急ぐあまり往々にしてこの法律を犯している。その結果他の利用者を負傷や、場合によっては死亡の危険に追いやっている。このような違反者には、道路交通法によって$110の罰金および3点減点が科せられる。
ヨーク郡警察は道路利用者の啓蒙と安全確保のために活動している。本件に関する詳しい情報は交通取締局のBullen警部1-866-876-5423, ext 7702または第2管区CORのMorash警部1-866-876-5423, ext. 7220に問い合わせ願いたい。

 

JSS情報分析

 

トロント市内を運転するとコミューター車線、自転車車線が多くある。そして走行権を持っていないと思われる車が走行しているのを見かける事は日常である。妙な言い方だが、法規を遵守してノロノロ運転をしているのが、時にバカらしくなることさえある。
これまでに走行車線違反の取締りはあまり見かけたことがないが、この記事ではヨーク郡警察は、特定の地域で実施すると言うことである。
危険の排除、渋滞の緩和に協力すると言うことだけではなく、今後とも遵法運転を心がけたい。

 

性的暴行と殺人恐喝容疑の男逮捕

 

9月6日付市警ニュース
(Japanese Social Servicesよりの情報提供)

 

9月3日土曜日、26才の女性が、顔見知りの男に殺人を脅迫されたとの通報が市警にあった。
通報及び状況の概要は以下の通り。

容疑者は、オークウッド通り 347番地、トロントマウントシオン復活教会の創立者で、現牧師の男性。

2003年の春、被害者と知り合った。

容疑者は、被害者に家の一室を一時避難のために提供した。

被害者が滞在中に性行為を強要した。

その結果、被害者は妊娠し、出産した。

家庭裁判所の記録によると容疑者は、この被害者に接触し殺すと脅かし、また教会の会計主任にも殺すと脅した。

調べの結果、教会創立者の Frank Seeko Lawrence 56才が逮捕され、性的暴行と2件の殺人恐喝罪に問われている。
容疑者は、旧市庁舎の保釈法廷に9月4日土曜日午前10時に出廷予定。

 

JSS情報分析

 

警察や報道機関は多くの性的暴力に関するニュースが伝えられる。その多くは人通りの少ない街頭で発生したり、家宅侵入に伴って起きたりしている。
一方聖職者が犯す性的暴力事件は必ずしも多くはないが、犯人の社会的地位から言ってニュース性が高いことが理由か、報道が目に触れる機会は決して少なくない。つい一ヶ月前にも牧師が、警察のおとり捜査で子どもをそそのかし、性的な行動に出ようとして逮捕されている。
掲出した事件では聖職者がその地位を利用し、かつ親切の仮面の裏で犯行に及んでいるだけに許しがたい。加えて(事情が詳細に発表されていないが)殺すと脅迫しているとは言語道断である。
日本の文化は性善説を背景にしていると言われるが、このような事件に接すると全ての人を疑わなくてはならないのかと、やりきれないものを感じる。
トロントは北米の大都市の中では安全な都市であるといわれるが、その当否は別として実際の日常生活では、危険と隣り合わせに生活していることを忘れてはならない。
なお、このニュースとは無関係だが9月10日、日中のJane-Finch地区で今年36人目の銃撃による死者が出ている。昨年一年間の死亡者数は27人 だった。またナイアガラに程近いSt. Catherinesではベッドで寝ていた8才の男児が階上で発射され天井を突き抜けたと見られる流れ弾に当たって死亡している。

 

登下校を安全にするためのヒント

 

9月5日付市警ニュース
(Japanese Social Servicesよりの情報提供)

 

新学期が始まる。この機会に全ての道路が安全に使用されるための基本的な運転の仕方を再確認する事が必要である。
9月6日火曜日には市内全般の学校の新学期が始まる。市の「安全な学校・安全な道路」運動の一環として市警は、全ての道路利用者が新学期に入る子どもたちの安全に十分に注意するよう呼びかけている。
通学区域での安全で慎重な運転は子どもたちの安全を守るだけではなく、子どもたちに良い運転見本を見せることにもなる。
登下校時の児童の安全を確保するために覚えて置くべきいくつかの事項を以下に掲げる。

通学区域では速度を落とす。

全ての交通・駐車標識に従う。

駐車 (停車)禁止場所、曲がり角や横断歩道上の駐停車は歩行者の視界をさえぎる為避ける。

送迎では学校から 1ブロック手前(先)に車を止め、子どもはそこから歩かせる。

子どもたちに安全な交通、歩行者の安全について教える。

スクールバス乗降場所の邪魔をしないようにする。

道路の横断は横断歩道または信号に従って行い、横断歩道のないところは渡らないようにする。

あせらず余裕を待つこと。急ぐより安全が大切である。

9月7日水曜日午前10時30分にWilliam Blair市警総監が市警本部で市教育委員会、市カソリック教育委員会とともに、学校安全・交通安全運動をスタートさせる。
学校安全・交通安全運動の詳細についてはStephen Burns警部416−808−1919またはBrian Bowman巡査部長416−808−1926に問い合わせ願いたい。

 

JSS情報分析

 

周辺各地域の警察はこの時期学童の交通安全、特に通学区域での事故発生を撲滅するべく、毎年安全運動を実施している。このほか臨時に運動が展開されることもあるが、そのどれもが学童とその保護者、運転者、一般歩行者に対する啓蒙と、取締り強化を内容にしている。
毎年強化取り締まりの結果一時停止違反、速度違反などでトロントだけでも数千の違反切符が切られるのが常である。
この数年トロントにおける交通事故で死者の数は減少傾向にあるが、時に起きる歩行者の事故は車のスピードの出しすぎと、歩行者の横断歩道外横断によるものが目立っている。
筆者個人としては「歩行者優先交通」の常識は日本のほうが幾分浸透しているやに感じるが、だからと言うわけではなくトロント周辺での道路使用は慎重の上に慎重であってほしい。
かなり長くなるが、周辺の警察が公にしている学童や歩行者の安全を守るための注意事項を以下のように取りまとめた。(原文省略)

 

学童や歩行者の交通安全

 

ドライバーは、

余裕を持って運転すること。高齢者や子どもは横断に時間がかかることに注意を払う。

夜間運転する場合は周囲に注意を払う。

歩行者や自転車に注意し、曲がる場合には道を譲る。

住宅地域や通学区域では特に注意をして、低速で運転する。

ライトを点滅させて児童を乗り降りさせているスクールバスの横を通過すると$ 490の罰金が科せられ、6点の減点となることに注意する。

歩行者は、

横断は信号があるところ、横断歩道があるところ、全交差道路一時停止標識のあるところで行う。横断を始める前にドライバーと目をあわせた上で横断する。

車が止まってから横断する。

夜間は、明るい色ないしは光を反射する服を着る。

出来るだけ歩道を使い、車道を歩く事は避ける。車道を歩かざるを得ない場合は、車に対面して歩く。

ヘッドフォン等で音楽を聴きながら車道を歩いたりジョギングするのは絶対に避ける。

9才以下の子どもが道路を横断する場合、大人か年長の子どもが同行するようにする。

鉄道線路は必ず、踏切と定められた場所で渡る。

学童の交通安全

 

保護者と子供への注意

子供たちの多くは歩いたり自転車に乗って通学する。しかし年少の子供たちは往々にして交通状況にあわせて安全を図る能力が不足している。以下の決まりを守ることで交通安全が守れるように指導する。

歩道があるところでは歩道を歩くこと。

横断は交差点でさせる。

信号がない、或いは交通指導員のいない交差点を横断する際の注意

渡り始める前に必ず一旦止まる。

車から自分が良く見えるように、また自分が横断することがドライバーが分かるようにする。

横断する前に四方の状況を確認する。

止まって確認し、車の音にも気をつける。

安全が確認できてから渡る。

出来るだけ友達と一緒に行動する。

信号のある交差点では、

歩行者ボタンがある交差点では必ずボタンを押す。

歩行者信号が点灯するまで横断は待つこと。

横断することをドライバーが分かるようにする。

渡る前に止まって確認し、車の音にも気をつける。

安全が確認できてから渡る。

横断は走らず歩いて行う。

角を曲がってくる車やトラックを確認する。

大人の交通指導員や児童の安全委員がいるところでは、指導員や委員の指示に必ず従うこと。

ドライバーへの注意

新学期には歩行や自転車で道路を使う児童が増える。
子供たちは交通安全に関する経験が少なく、また安全を確認する能力も不足している為、ドライバーは十分に注意すること。以下の交通安全規則を遵守して子供たちの安全を守ること。

通学区域では速度を落とす。

通学区域の表示を確認する。

子供たちは常に交通に注意が行き届いているとは限らないことに注意する。

横断しようとする子供たちとは必ずアイコンタクトをとるようにする。

子供たちが横断を完了するまで進行を待つ。

停止、一時停止などの信号には正しく従う。