12月の犯罪

 

 

大規模な麻薬取締り作戦による大量の麻薬押収

 

11年12月5日 市警ニュース
JSSによる情報提供

 

11月12日、14分署は、3週間に渡る、街頭麻薬密売摘発作戦を開始した。この作戦は、地域住民の、以下の地域の麻薬密売人や常習者に関する危惧に応えるものである。

これらの地域は、地域からもたらされた苦情、クライムストッパーズの情報、過去の事件発生報告、過去の逮捕記録、これまでに行われた麻薬取り締まり作戦の結果、さらに14分署の犯罪分析係官によってもたらされた統計によって特定された。

この作戦は終了したが、地域のすべての住民、地域に仕事を持つ人々、さらに合法ビジネスを地域内で行っている人々の生活環境を良好なものにすると言う担当官の責務は終了してはいない。
状況を保持する活動の1部として14分署は、地域の制服パトロール頻度を増やしており、今後それを継続する。また、逮捕され保釈された人物が保釈に当たって定められた条件を遵守しているかどうかのチェックを行う。
捜査係官は、捜査のために地域の人々から寄せられた情報に感謝すると共に、全ての人々が麻薬密売やその他の犯罪の疑いがある人物に関する情報を通報されるよう願っている。

 

 

JSS説明


麻薬使用は日本では厳しく制限されており、当地も同様であるが、当地の場合一部の人々の間では容認する考え方もあるようだし、ヨーロッパの一部ではかなり自由に使用が認められる国もあるやに聞いている。
日本の場合、建前だけではなく、実際に使用が厳格に制限されている事は周知だ。当地の場合時折耳にする限りでは、限られた人々の間では、マリワナ使用がほとんど当然のように扱われていると聞く事もあり、建前と現実に差があるとも言われる。
とは言うものの、警察の取り締まりはしっかりとすすめられており、ほぼ毎年集中的な取り締まりが、特に密売摘発を目的にすすめられる。08年の発表では、この発表とほぼ同じ地域を対象に一月ほど行われた特別取り締まりで、150人が逮捕されている。
今回の記事ではかなりの数の密売人が逮捕されていると共に、逮捕者の重犯ないしは再犯状況が尋常ではないと感じられる。こういった犯罪が廃れないのは、危険を冒しても行う価値があるからであり、言い換えると根強い需要があるからである。
配するのは、そういった現実にあって、軽い気持ちから好奇心に動かされ、結果として大きな失敗をする可能性である。危険は若い人に限らず誰にもあるのだが、特に若い人が軽い気持ちで誘いに乗らないよう注意を促したい。

 

 

 

冬の歩行者安全

11年12月14日 市警ニュース
JSSによる情報提供

 

トロント市警が推進する歩行者安全運動は、警察と住民が力を合わせて行う安全意識向上と教育、そして取り締まりを組み合わせた交通安全運動である。
事故分析によれば、歩行者の交通事故死は、トロントで発生する死亡交通事故のほぼ50%を占めている。そして今年トロントでは、既に17人が命を失っている。
今年は12月21日水曜日に暦の冬が正式に始まり、道路は歩行者にとって思わしくない状況となる。
雨、みぞれ、雪、氷に加え日照のない時間が増え、周囲が見えにくくなり、安全な歩行が難しくなる。そして、歩きにくい状況で無理をすると、負傷につながる可能性が高まる。


安全な歩行のための注意:
外を歩くことで元気を保ち、気分を新たにできるとはいえ冬季は、歩道が滑りやすくなるため、道路で基本的な注意を怠ると負傷する機会が増える。
最近の事故統計によれば、歩行者事故による死亡では、高齢者の被害が多数を占めている。高齢者事故の多くは、駐車中の車の脇からの飛び出しや、車の激しい行き来に巻き込まれたため、道路の縁石から数歩のところで起きている。
ドライバーの不注意による事故は少なくないが、統計によると以下のような、歩行者の側に原因がある場合もある。

冬の歩行安全のための手立て:

交通信号について

 

JSS説明


多くの場合、警察が発表する事故の記事には、ある程度以上の詳細な状況や原因説明は含まれていない。従って発表記事だけに頼って事故原因や状況を推察することは避けなければならないが、歩行者が巻き込まれた事故記事の場合、その内容から、横断歩道以外での横断中に事故に遭ったと推定できるものが多々ある。
さらに、かなり強引な横断、ないしは目測を誤ったり、タイミングを見誤ったと見られるケースも少なくない。当地では交通規則上歩行者の保護は十分行われており、状況から想定して歩行者に原因があると感じられる事故は少なくない。そのような実態に則して記事にある注意事項が述べられていると思われる。
事故は被害者やその近親者に多くの被害、損害と悲嘆をもたらすが、一方で加害者ないしは事故に遭遇したドライバーにも多くの深刻な事態や心身に関わるショックをもたらすものだと思う。法規で定められている現場残留をしないとか、無謀な運転で事故を引き起こすドライバーは論外だが、被害者の不注意で加害者になってしまうドライバーのケースも少なくないと想像される。
運転をする時はもとより、歩行者としても十二分に安全に心を配りたい。

 

8月の犯罪

 

 

性的暴行事件で容疑者の男を逮捕

 

2011年8月3日 トロント市警ニュース
(JSSによる情報提供)

 

7月14日、トロント市警は、性的暴行事件に関連し容疑者の男を逮捕した。

男はクイーン通り1966番地にあるAroma レストランのオーナー兼経営者で今年の6月以降、同レストランの窓に「店員募集」の張り紙を出していた。

6月14日、15才の少女が応募し、男は少女を雇うことにした。少女が見習いとして指導を受けるため店に出たところ、その男より性的な暴行を受けた。さらに、7月12日、21才の女性が応募し、翌日この女性がレストランを訪れた際に、やはり、男より性的暴行を受けた。
男は、Jacky Josefsberg43歳で、警察は他にも被害者がいると見ている。

これらの事件に関して情報を持っている人は警察(電話416-808-5500), または匿名でクライムストッパーズ(電話416-222-TIPS(8477)、オンラインwww.222tips.com、またはFacebookにメッセージを残す)と連絡するよう呼びかけている。

 

 

JSSの説明

 

性的暴行事件の年間の統計では、警察に通報された事件だけで、トロント市内で一日平均7~8件となっている。この種の事件は、通報されないケースことが多いことを勘案すると、実際にはさらに多くの事件がおき、多くの被害者を生み出していると考えられる。
先日も、人通りの少ない小路で、白昼加害者が後ろから掴みかかった事件発生した。今回の事件では、採用広告を出して応募者の採用を決め、被害者を指導と称して呼び出して暴行を働いたものだ。雇用者と言う立場を利用した犯人が、犯行に及んだ事例である。
性的暴力は、市警のウエブサイトに書かれている説明では、被害者が望まないすべての性的接触を意味する。これには、被害者が望んでいない接吻、抱擁、嫌がらせ、強姦ないしは強姦未遂などが含まれる。
同様の例では学校やスポーツ施設の教師や指導者が立場を利用して、特に年少者を対象としたものが少なくない。
性犯罪の加害者の特徴の一つは再犯が少なくないことである。多くの国が、性犯罪歴を持っている人物の所在を常に把握することを可能にする法を定めているのはその証左で、被害者が肉体的、並びに精神的名被害を最小に止めるために警察並びに専門機関の助けを求めるのはもとより、自身のためのみでなく、さらに被害者を増やさないためにも事件発生を通報することを推奨したい。

 

 

 

詐欺の容疑で全国指名手配の逮捕

 

2011年8月24日トロント市警ニュース
(JSSによる情報提供 )

 

8月23日、トロント市警金融犯罪課は、バンクーバー市警の詐欺部が全国に指名手配した男を逮捕した。

トロント市警は、ミシサガ市のメッタワ通り×ダンダス西通り付近にある男の滞在先の家宅捜索を行い、偽造されたクレジットカード200枚、ATMの改造用機器及び盗み出された個人認識情報を押収した。
男は、住所不定Miroslav Slavtchev44才で以下の容疑で逮捕された。

-個人認識情報の盗みだし(3件)
-クレジットカード偽造用機器の所持(4件)
-詐欺により入手したクレジットカード情報(15件)
-クレジットカード偽造用機器の作成

 

 

JSSの説明

 

RCMPは、2009年と2010年に起きた個人金融情報詐欺に関する統計を発表しているが、それによると、2010年の被害額は全国で約3億6千万ドル、特に、Ecommerce(口座情報を何らかの方法で取得し本人になりすまして口座の開設を行う)及びAccount Takeover(メールや電話による物品やサービスの購入などの勧誘で、前金の支払いが必要としてクレジットカード番号や、口座情報、個人認識情報を盗み出す手口)による犯罪発生が、前年に比べてそれぞれ約20%及び約10%増加し発生しているとのことである。
以前は、ATMに機器を取り付けカード内容を読み取る、肩越しや、ATM付近にビデオカメラを設置し暗証番号を覗くなどが主流であった。こういった犯罪は、やや減少の傾向にあるとは言え、未だに多数発生している。最近の手口は、インターネットで行われている。相手が特定しにくいインターネットの特徴を利用している様である。
インターネットや電話による、見知らぬ人物からのコンタクトには十分な注意が必要で、相手を公的機関などで確認することや、安易に口座情報などを伝えないことなどは被害予防の第一歩である。
また、確認のために、相手が指定する電話番号やメールアドレスに交信することは、相手の術中にハマるやり方と知るべきである。

 

9月の犯罪

 

 

発砲事件で二人の少年を逮捕

 

11年9月28日 トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesによる情報提供)

 

9月27日、トロント市警は、モーニングサイド通りとセウェルス通り付近で起きた発砲事件について事件の様子を次の通り公表した。

事件発生の状況は次の通りであった:

-9月27日午前9時半、18才の男性がモーニングサイド通りとセウェルス通りの交差点付近を歩行中、二人の少年が同男性に近づき時刻をたずねた。同男性が、携帯電話を出して時刻を確認しようとしたところ、二人の少年は男性の携帯電話を奪い逃走した。

-被害者の男性は、犯人を追いかけ出したが、犯人が二手に分かれたため、同男性が少年のうち一人を追いかけたところ、その少年は、拳銃を取り出し2発発砲した。弾は同男性の足に当たり、負傷した。

-犯人の一人は通報により駆けつけた警官に、犯行現場付近で、また、もう一人は、28日に逮捕された。犯人達の名前は、青少年犯罪法に基づき公表されていない。

トロント市警は、犯人逮捕に協力した一般市民へ謝意を表明した。

 

 

JSSの説明

 

つい先日、15才の少女が同じ15才の少女に拳銃で撃たれたニュースがあった。今週も若年者による発砲事件が報じられた。警察発表には明記がないが、いわゆるギャング同士の抗争が原因と考えられるもの乃至は歓楽街で諍いになり、結果として、所持していた拳銃で発砲される事件が多い。この事件は、行きずりの被害者から携帯電話を強奪することに端を発しているが、通常この種の犯罪で、銃器が用いられる事はあまりない。偶発的に発生していることから、誰が被害者になってもおかしくない事件である。
この他に今週は、8月27日発生した模造拳銃による少年たちへの恐喝事件の犯人が逮捕されたことについても発表された。
これまでも、再三強調してきているが、当地では日本と比べ銃器が街のどこにでも、あると考えた方が良く、それが犯罪に結びつくことは決して稀ではないことを、心して欲しい。
不幸にしてそのような場面に遭遇した場合、第一に考えるべき事は危険を犯さないことである。事態を最悪の結果に近づけないように、犯人の指示には従い、一方で、犯人の人相や服装の特徴をしっかり覚え、犯人が去ったらすぐに911に通報することである。英語が出来なくても、警察に通訳を依頼すると応じてくれる。
なお、犯人が発砲している場合、立って移動し物陰に隠れるのは、発砲の標的にされる、乃至は流れ弾による被害を受けやすく危険なので、その場に伏せるのが最良であると言われている。

 

7月の犯罪

 

 

トロント市公衆衛生保健局は2軒のピアス店を調査中

 

2011年7月14日 トロント市公衆保健局発表

(JSSによる情報提供)

 

 

トロント市公衆衛生保健局は、市内の2軒のピアス店で、血液を介し感染する恐れのある不適切な処置が行われていたことが判明したと発表した。

同保健局は、2010年11月から2011年3月間にトロント市内にある“New York New York”チェーン店2店舗でピアスの穴あけ手術を受けた人は、医師と相談しB型及びC型肝炎、または、HIVの感染検査を受けることを勧めている。

これら2軒のピアス店の場所は次の通り:
-NY NY Body Piercing(市内ウイルソン通り 1700番地)、
-New York New York(Accessories & Body Piercing) (市内クイーン通り423番地)

公衆衛生保健局のSachedeva博士は、「これまでにこれらのピアス店での感染は報告されていない。感染の恐れは、非常に少ないが、これらの店でピアスの穴あけ手術を受けた人は、医師と相談の上、検査を受けるよう奨める。手術を受けた人達は、消毒が不十分な器具に接した恐れがある」と説明している。
ピアスの穴あけやタトゥー(刺青)を彫る際に使用される器具は全て消毒が必要であり、消毒用器機は、2週間に1度、正常に作動しているかを検査しなくてはならない。さらに、ピアスやタトゥーの手術を受ける人は、担当する店員が次のことを守っているかどうかを確認するよう指摘している:
-患者が替わる毎に手を洗い、手袋を変えているか、
-ピアスや刺青手術を始める前に、該当する付近の肌を消毒剤で消毒しているか、
-手術毎に、消毒の上密閉された袋から器具を取り出しているか、

同公衆衛生保健局は、医師と相談することを進める一方、質問のある人は、電話(416-338-7600)で連絡するよう呼びかけている。

JSSの説明

最近の若い人々は耳などにピアスを開けたり、体の一部に刺青を彫ることには余り抵抗がないようである。そして、気軽に手術を受けるようだが、血液を介して感染する病気の数は多く、これらの手術による感染は、侮ることのできない危険があると言える。
実際に被害が出たというものではないが、その危険性があるために行っているトロント市公衆衛生保健局の警告である。これらの手術を受ける場合には、十分注意することを奨めたい。     

4月の犯罪

 

 

 

チャイルドシート不合格率70%

 

11年4月18日ホルトン郡警察ニュース
(JSSによる情報提供)

 

 

4月16日ホルトン郡警察は、ホルトン郡自動車シート安全連盟と共同で、チャイルドシートの安全な使用に関する取締りを、ミルトン町のスティールス通りに検問所を設置して行った。

当日、同検問所で子供たちの乗った自動車を、止めホルトン郡警察によりオンタリオ州法に基づく、チャイルドシートの安全利用についての簡易検査が行われたが、78台のうち45台で少なくとも1つ以上の使用上、または、取付け上の誤りがあることが指摘された。
今回の取締りで、ホルトン地区自動車シート安全連盟のチャイルドシート資格認定を受けた技術者が、ドライバーへ正しいシートの使用方法等について助言を行った。

シートの種類による取り付け不良の割合は以下の通りであった:

・ 新生児用(後ろ向き)シート=63%に使用上の誤り。

・ 幼児用(後・前向き)シート=86%に使用上の誤り。

・ 3種兼用(後・前向きおよびブースター)シート=100%に使用上の誤り。

・ 幼児用ブースター(前向き及びブースター)シート=67%に使用上の誤り。

・ ブースターシート=13%に使用上の誤り。

・ 全体で、70%に使用上の誤りがあった。

 

同郡警察は、重要な注意事項として、次の点に注意するよう呼びかけた :

・ 使用法や取り付け方法については、車やチャイルドシートの取扱説明書の指示に従う。

・ 車のシートにチャイルドシートを取り付ける際には、膝を使ってしっかり押し込む。

・ 肩当てベルトは、平らにして、ベルトを締めた時の子供とベルトの隙間が指一本分以下になるようにする。

・ 事故が起きた際にベルトが正しい位置に来るよう、胸クリップは、脇の下の高さにする。

・ 前向シートでは、必ずアンカーベルトを使用する。

・ 13歳以下の子供は必ず後部座席に乗せ、ベルトを装着する。

 

 

JSS説明

 

子供用シートに関するルールや合法な機器等は、国や州によって異なり、時に分かり難いものである。
当地のルールは州運輸省(MTO)の管轄下にあるので、詳細についてはそのウエブサイトを参照して頂きたいが、この記事を選んだのは、記事が一般的な注意事項を含んでいることと、一方で、基本的な事項さえも守られていない現状があることを説明しているためである。
こう言ったルールは、単に違反になるというだけではなく、子供の安全と深く関連している事を考えると、規則を良く知るとともに守ることが重要である。少なくとも、記事にある重要事項を実行しているかどうか、自身で見直すことをお勧めしたい。

 

 

 

 

 

詐欺の男の写真を公開

 

11年4月29日トロント市警ニュース
( JSSによる情報提供)

 

 

4月23日、トロント市警は、詐欺の容疑で男を逮捕した。男の容疑は次の通りである:

・ 2009年、男は、雨樋の修理人を装い被害者の90歳の男性を訪問した。

・ 被害者の男性は、男を雨樋修理のために雇い、それ以降、男は被害者と親しくなり、被害者に贈り物などをした。

・ その後、男は被害者に自分は、工事請負で成功しており、利幅の大きな大工事を引き受けたと説明し、被害者に小額の借金を頼む代わりに高額の利益を約束した。

・ 犯人は、被害者に借金を返済せず、大きな利益につながる借金の積み増しをさらに要求し続け、被害者の老後生活のための貯蓄 $66,450を詐取した。

 

男は、トロント在住のKelly Marges 44才で、$5000以上の詐欺、$5000以下の詐欺37件の容疑で検挙された。警察は、他にも被害者が多数いるとして、情報提供を呼びかけている。

 

情報は、警察(電話416−808−4100) ないしはクライムストッパーズ(電話 416−222−TIPS (8477)、オンライン www.222tips.com、テキスト通信ならCRIMESにつづけてメッセージをCRIMES (274637)に、(または、 Facebookにメッセージを)に連絡さするよう呼びかけている。

 

 

JSS説明

 

警察の発表を見ていると、家宅侵入事件とともに多発するものの一つに詐欺がある。
手口は多様であり、必ずしもパターンが決まっているわけではないので、注意の促し方が難しいものの一つである。

手口は異なっても、やり口には共通点が多い。この事件から見て取れる、他の詐欺事件との共通点は、

 

1. 被害者から警戒心を取り払うための時間をかけた行動がある。(この事件では、親しい関係を作ってから犯行に及んでいる)。

2. 被害者を惹きつける「儲け話」を用意している。

 

の2点である。どちらも詐欺事件には、必ずと言って良いほど含まれている「要素」である。


詐欺犯は、常に機会を窺っている半面で、騙しの準備をしっかりとし、不用意に犯行を進めないのが常である。この記事の場合も、事前準備に十分時間をかけた上で犯行に及んでいる。先方から、その理由が判明しない、ないしははっきりしないにもかかわらず、親交を求めてくるなどは下心が隠されていることがありえるので、十分警戒することだ。
魅力的な儲け話が持ち出されるのも、典型的な詐欺事件のパターンだ。警察は被害の防止策として、うますぎる話は「うますぎる」のであって、注意を喚起している。

 

2月の犯罪

 

携帯電話使用禁止で安全な道路

 

11年2月1日 オンタリオ州政府ウエブサイト

(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

一昨年末に施行されたオンタリオ州の非集中運転禁止法に基づき、1年前より、オンタリオ州は、州内の道路の安全を維持するため、携帯電話を運転中に使用することを禁止し、取り締まりを開始した。
これまでの約1年間で、45、975の交通違反切符が発行された。これは一日平均138に相当する。
同法は、運転に集中しないドライバーを摘発するとともに、ドライバーの行動を正すために制定されたものであり、運転中に手持ちの携帯電話ないしは通信、または娯楽機器を使って、会話、テキスト通信、相手番号の打ち込みやe-mailなどの操作を行うことを禁じている。

また、運転に直接関係のないノートパソコンやDVDの表示スクリーンを見ることも禁じている。

QUICK FACTS(早分かり)

 

JSS説明


携帯電話を手持ちで使用しながら運転している光景を見かけることは、今も、珍しくない。   
関係法規の施行後, 周知期間を半年ほど設け、昨年2月、取り締まりの実施に入ったが、その後1年間で約46,000件という違反摘発数から見ると、規制の認識が行き渡っていない、ないしは規制が社会から受け入れられていないのでは…などと疑いたくなる(もっとも、飲酒運転や速度違反の蔓延が現実としてあるが・・・)。
記事にある、違反者の事故遭遇率が4倍あると言うが、違反者が「事故を起こしやすく」ないしは「事故を避けにくく」していることは、明らかである。

違反者は、危険を自ら招いている、さらに(人に危害を加える可能性のある)反社会的な行動をしていると言われても致し方ないのではないだろうか。また、手持ちで機器を使用しているために、交通の流れに乗らない(乗れない)車を見かけることも少なくないが、これは迷惑行為であるだけではなく、周囲の人々をイライラさせ、事故などの遠因を作っている可能性がある。
さらに、先日、事故が多発しているTTCで、バスの運転手が運転中にtext通信をしている写真を撮られたために、大問題となった。これなどは、法規の存在を知らなかったでは済まず、法規を無視している現実があることを証明している。また、制限速度100km時の高速道路で、制限速度以下で走っている車は皆無と言ってもよく、大部分の車は120kmで走っている現実はどう考えれば良いのであろうか。
オンタリオ州は、手持ち通信機器などの利用規制を他の州より遅れて開始したが、関係法の制定以後も適用実施状況を見ると問題含みだと言わざるを得ない。運転者の車内における行動に対する取り締まりは非常に難しいのであろうが、違反を繰り返し、自身のみならず他人をも危険に陥れている事態を自覚すべきである。

 

子供達のインターネットの安全な利用

 

11年2月7日オンタリオ州警察ウエブサイト

(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

オンタリオ州警察は、子供達やその保護者に、インターネットの便利さは、同時に危険を伴っているという認識を持つよう、2月8日を「インターネット安全の日」とし、安全な使用について呼びかけた。

子供向けチャンネル「YTV」は、同州警察及びNGOと連携してこの運動を続けることを決めた。
YTVのウエブサイト(ytv.com)に、対話型のインターネットの安全に関するゲーム"Dr. Frantic's Cyber Saf-e-Drills 3: Franticball"をクリックするとリンクされた画面で安全に関する質問があり、正しく答えられた人だけが次に進められるようになっている。その他、YTVでは、いくつかのアニメーションを使った安全に関するメッセージを放送している。

同州警察は、子供たちを守るために保護者に次のことを呼びかけている。;

JSS説明

 

インターネットを利用した犯罪は、数多くあり、子供に被害が及ぶことも多い。子供達を巻き込むインターネットの悪用では、いじめもある。

子供が遭遇しやすい危険について、ヨーク郡警察が掲載した記事では以下が注意事項として挙げられている。

 不正を見分けることは必ずしも容易ではないが、金融機関では、個人認識情報をインターネットで要求することはない。

さらに、千載一遇のチャンスと思われる状況に被害者を誘い込み、それを処理するためと称して個人認識情報を盗み取ったり、事前の事務処理と称して前金をとったりする例も多く伝えられている。