1月の犯罪


マーカムでの家宅侵入事件の犯人捜索

 

09年1月22日ヨーク郡警察ニュース
Japanese Social Servicesの情報提供


ヨーク郡警察強盗課は、マーカム町で起きた5~10人の男たちによる家宅侵入事件の犯人を特定するため協力を呼びかけている。
1月20日午後7時30分ごろ、19才の兄と14才の弟がハイゲート通りの自宅にいたところ、玄関のベルが鳴ったので、14才の弟がドアに近づき、黄色の 安全ベストを着た男達がいるのを見て、鍵を開けた。鍵を開けると同時に男達が侵入し、その中の1人が少年を掴み、こめかみに拳銃を押し付けた。
他の男達数人も家内に入り、兄弟を縛り上げた。男達は、兄弟2人を地下室に閉じ込め、家内を物色した。兄がロープを解き、男の1人に立ち向かったが、犯人達に、バールのようなもので殴られ負傷した。
弟が、携帯電話で、9-1-1を呼び出したところ、それを知った男達は、徒歩で現場から逃走した。
犯人は、全て男性で18~30才、南アジア系、フィリピン系、または、ヒスパニック系で。身長は170~178cmで、英語を話していた。兄弟は、犯人の1人は黄色の安全ベストを着用しており、犯人たちが拳銃2丁を所持しているのを見たと証言している。
ヨーク郡警察は、家の入り口や窓は、いつでも施錠するように、また、来訪者については身元を確認してからドアを開け、不審な来訪者及び車だった場合は、警察に通報するよう指導している。
家内外の照明は十分なものにし、もし被害を受けた場合は、目撃した犯人の特徴などを出来る限り記憶し、危険を冒すことはせず、犯人の指示に従うよう呼びかけている。
また、この事件に関する情報を持っている人は、郡警察強盗課(電話1-866-876-5423, ext. 6630)、または匿名でクライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS, オンライン www.1800222tips.com)に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


家宅侵入強盗は、当地で、多く発生している犯罪の一つである。この事件では、犯人の数が多く、これはあまりない例だが、公的な人物を装って玄関に立ち、家 人に鍵を開けさせる手口である。空き巣狙いもあるし、最近ではガレージの窓を破り、ドアロックを解除して進入し、ガレージから家内に入るケースも出てい る。
一方、当地の家宅侵入では、加害者の凶器、特に、銃器の所持が被害を大きくしている。警察はその点に対する配慮で、犯人の要求には応じることを奨めてい る。これは、生命に関わる被害を避けるための助言である。銃器の携行が、決して稀ではない当地での、留意事項の一つでもある。
この事件では、被害者の1人が犯人に抵抗し、軽傷を受けている。妙な言い方だが、軽傷で幸いだったと言うことが出来よう。  犯人が、携行した銃器を発砲していたら、生命に関わる事件になっていたかもしれない。


地下鉄駅構内で起きた発砲事件
警察は監視カメラ映像を公表

 

09年1月22日トロント市警ニュース
Japanese Social Servicesの情報提供

 

1月22日午前11時前、地下鉄オスグッド駅で起きた発砲事件の通報があり警察が出動した。
報告によれば、

  1. 地下鉄ヤング・ユニバーシティー・スパダイナ線のオスグッド駅で、2人の男性間で口論が起きた。
  2. 一方の男が拳銃を取り出し、相手に向かって発砲した。
  3. 犯人は現場から逃走した。
  4. 警察は、銃創を受けた19才の男性を発見した。同男性は病院に搬送されたが、重傷であるものの生命に別状はないとのことであった。

犯人は、黒人で、20~27才、身長180cm~185cmで中肉で、トロント・ブルージェイズの野球帽をかぶり、冬用の黒いパーカ、黒いズボン、横にナイキのマークがある黒のナイキ・エアージョーダン・ランニングシューズをはいていた。
トロント市警は、この事件に関する情報を持っている人は、警察(電話416−808−5200)、または匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.com)まで連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


当地の発砲事件数は、北米の大都市の中では比較的少ないが、日本の状況と比べると比較にならないほど多い。また、銃器の携行が極めて稀と考えられる日本に 比べると、街中のどこにでも銃器があると考えざるを得ないのが実情である。今回の事件のように、地下鉄の駅構内や、運転中の車の中からの発砲も稀ではな い。法的には禁じられているとはいえ、実際上は町中どこにでも銃がありうると考えるべきである。
また、発砲場所も人ごみや公共交通機関内など、周囲に人がいるところで起きる場合も少なくないので、常に周囲の状況把握に注意を怠らないことが必要だ。更 に、不幸にして被害が及びかねないところに居合わせた場合、安全を確保する方法は、すぐ近くに物陰がある場合は別として、立って動くことは非常に危険であ り、その場に伏せるのが一番とされている。危険に出会った場合とっさにそれが出来るかどうか、当地に長く住んでいる者でも疑問である。

ともあれ、重ねて強調したいのは、当地ではどこにでも銃器がありうることであり、したがって発砲もどこでもありう


引ったくりに注意

 

09年1月19日市警ニュース
Japanese Social Servicesの情報提供


1月16日午後6時、トロント市警にロートン通り・オリオールガーデン地区で起きたひったくり被害の通報があった。
報告によれば、

  1. ロートン通りを南に向けて歩行中の女性のハンドバッグを男がひったくり、待たせていた白いフォード・エコラインバンで逃走した。
  2. そのあと直ぐ、ヤング通りから東に向かってバリオリ通りを歩行していた女性に後ろから男が近づき、ハンドバッグを盗ろうとしたが、その女性がハンドバッグを離さず、大声で助けを呼んだため、犯人はハンドバッグを取らず、白い荷物運搬用のバンで走り去った。

被害者の女性2人に怪我は無かった。
トロント市警は、市民にひったくりに十分注意するよう呼びかけている。
同市警は、捜査は継続中であり、犯人及び自動車の特定につき協力を求めている。
情報を持っている人は。警察(電話416−808−5300)、または匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.com)に連絡するよう求めている。

 

JSS説明


両事件とも、典型的な引ったくりで、被害者に怪我などがなかったのは大変幸運なことであった。
両事件は、ひったくりに遭遇した場合にとりうる2つの対応を例示している。
初めの事件では、被害者はあまり抵抗しなかったようだ。これは、被害を大きくしないための鉄則の一つで、とくに周囲に人通りがない場合などは、犯人の要求に従い、一方で人相などを克明に記憶することを警察は奨めている。
2件目の被害者は、被害を受け、抵抗し、かつ大声を上げて周囲の注意を引くことで、犯人の逃走を引き出している。人通りや近くに住宅がある場合、危険を感じたら、大声をあげて周囲の注意を引くことは、引ったくりに限らず、被害を避けるために有効である。
ともあれ、人通りの少ない場所の一人歩きは、多くの危険を伴っている。日本の「安全神話」は、当地では通用しない。

 

2月の犯罪


オシャワでカージャック

 

09年2月26日ダーラム郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


2月25日午後11時頃、被害者二人がオシャワのウイルソン通り南で車を駐車させていたところ、犯人が車を故意に衝突させた。被害者二人が、車の状況を調 べるために車外に出たところ、二人の男が近づいて来た。そのうち一人は銃と思しい武器を持ち、被害者二人に、熊よけ用のスプレーと思われる液体を吹き付け た。
被害者二人は、車を盗まれたが怪我はなく、すぐに事件を警察に通報した。
その後、犯人は行方不明で、盗まれた車も見つかっていない。
犯人は、白人で、22~25才、身長175cm、中肉で、茶色の癖毛、不精ひげを生やしており黒っぽい服装をしていた。
もう一人は、白人で22~25才、身長173cm、髭はなく黒っぽい服装をしていた。
犯人のうちどちらが武器と思しきものを持っていたかは不明である。盗まれた車の、ナンバーは、オンタリオ州1436RKで、白い2007年型Dodge Ram ピックアップトラック。
犯人二人は、武器を持っていると思われ危険であることから、もし、該当する車を見かけたら、近づかずに警察に通報するよう呼びかけている。
この事件に関する情報を持っている人は、ダーラム郡警察17分署の犯罪捜査課Moore刑事(電話1-888-579-1520 ext. 3617)に、また、匿名情報は、ダーラム郡クライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS (8477))に連絡するよう呼びかけている。犯人逮捕につながるような有力な情報の提供者には、現金$2000までの奨金が用意されているとのことであ る。

 

JSS説明


カージャックは頻繁に起きている犯罪の一つだ。この事件では、車が盗まれているが、通常カージャックは、車の持ち主を、車に押し込め、銀行カードを使って現金を多量に引き出させ、その後、持ち主を置き去りにして逃走することが多い。
この事件の場合、被害者との接触の仕方が特殊である。故意に車をぶつけ、被害者が車から出たところで脅し、熊よけ(多分ペッパー)スプレーで、被害者の自由を奪った上で車を盗み、逃走している。
同じ状況に自分が出遭ったら、被害を回避するような行動が出来たかどうか、まったく自信がない。

被害状況を調べるために車外に出るのはきわめて自然な行動である。故意の衝突であることがはっきりしているならば、警察に通報するほうが先だったのかもしれ


Tuna作戦;詐欺団手入れ

 

09年2月24日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


トロント市警は巧妙な手口でクレジットカード番号を入手の上、カードを偽造し派手な買い物をしていたグループを長期にわたり捜査しこのほど4人を逮捕した。
トロント市警第11分署及び第14分署は、同じグループによる一連の詐欺事件に対し、Tuna作戦と名づけ共同捜査を行ってきた。
一連の詐欺事件の概要は;

  1. ベイ通り/ブロアー西通りにある女性用高級スパーに設置された個人認識番号(PIN)打ち込み機が利用されていた。
  2. 昨年の春から夏にかけ、このPIN打ち込み機から、顧客のクレジットカード口座に関する情報が盗み出されていた。
  3. この手口により、スパーの顧客216人が被害を受けた。
  4. ヨークビルにあるコンドミニアムやダンフォース通りに開店したJungスパーの改装及び家具数十万ドルの費用が、複製されたクレジットカードによって支払われていた。

2月19日早朝、11分署及び14分署の係官は、ヨークビル地域で6件の家宅捜査を行い家具、家庭用品、その他等28万ドル相当が押収された。
トロント在住のGoran Sadic 44才、同Filip Djukic 38才、 同Julia Sung 25才、同Milena Sadic 41才が詐欺関連の容疑で逮捕された。

 

JSS説明


個人認識番号盗み出しないしは銀行カードの不正読み取りは、きわめて多様な方法で行われている犯罪であり、社会全体の被害額は莫大である。
このニュースの場合、情報盗み出し場所が決まっており、何らかの理由で警察が捜査を開始していたようだ。
ATMやPIN打ち込み機の改ざんは、頻繁に聞く犯罪のひとつであるが、使用者が機械の異常を発見することは決して容易なことではない。しかし、使用時に 周囲に注意を払うこと、いつもと機械の状態や、オペレーションの指示が異なる場合、すぐに使用を中止するなどの配慮は必要だ。

また、我々一般人として重要なことは、毎月送られてくる銀行などの使用明細書をきちんと調べ、異常・・・と感じたら関係機関に問い合わせることである。


TTCのバス内で発砲事件

 

09年2月23日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

2月23日午後1時過ぎ、トロント市警はアッシュベリー通り/オークウッド通りで起きた発砲事件の通報を受け出動した。
同市警は銃撃を受けた17才の少年を発見し、保護した。報告によると、事件の概要は次の通りであった。

  1. オークウッド通りを南下するバスの座席に男が2人乗車していたところ、ヴォーン通りで被害者の少年が乗車してきた。
  2. 少年と犯人は顔見知りの模様であったが、バス内で口論が始まり、犯人達は銃を発射した。
  3. 運転士がバスを停車させると、犯人2人と少年は下車したが、更に言い争いが続き、犯人は少年に向け発砲した。

少年は病院に搬送されたが、命に別状はないとのことであった。

犯人2人の特徴は、次の通りで、両人共に、オークウッド通りを南に逃走した。
犯人の一人は、色が浅黒く、40才くらい、身長183cm、痩せ型でひげを生やしていた。また、低音で話し、銃を所持していた。
もう一人は、色は黒く、30代前半で、身長約173cmで、ひげ生やしていなかった。

トロント市警は、この事件に関して情報を持っている人は警察(電話416−808−1300)、または匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


このところ発砲ないしは刃傷事件の発生は少なくないが、運行中のTTCバス車内の発砲は稀であり、危険極まりない。数年前には同様に車内で発砲した流れ弾に当たって、少女が死亡している。
ニュース記事による限り、死亡者は出ていないが、報道によると、同乗していた人には、来ていたコートを弾丸が貫通した人もいたようだ。
こういった事件に遭遇した場合、どのようにして被害を最小に抑えるか、筆者には良い考えは思いつかない。通常の場合、近くで発砲事件が起きたら、すぐ近く に身を隠すところがある以外は、その場に伏せるのが一番だといわれているが、とっさの場合それが出来るかどうか、自信はない。
その後の報道では犯人の1人が逮捕されたが、残る1人は所在不明である。


マーカム町で起きた殺人事件で犯人捜査

 

09年2月21日ヨーク郡警察ニュース

(Japanese Social Services の情報提供)


ヨーク郡警察殺人・行方不明局は、マーカム町で発生した男性の銃撃死亡事件の犯人特定のため、一般の協力を求めている。

2月21日午後8時45分頃、同郡警察及び救急隊員が、マーカム町のスティールス東通り4300番地にあるパシフィックモールにある携帯電話店XSITEで起きた発砲事件の通報を受け出動した。
同警察及び救急隊員は、XSITE内に銃弾を受け倒れている男性を発見した。同男性は病院に運ばれたが、後に死亡が確認された。
同警察の調べによると、発砲の直後に犯人が、モールを北西に向け逃走したのが目撃されている。犯人は、灰色のフードのついたスエットシャツを着ており、黒っぽいズボンをはいていた。
同警察は、犯人特定のため市民に情報の提供を呼びかけている。情報を持っている人はマーカムの郡警察第5管区司令部(電話1-866-876-5423 ext. 7500)、または匿名でクライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS、オンラインwww.1800222tips.com)まで連絡するよう求めている。

 

JSS説明


日本人が比較的頻繁に訪れるショッピングモールの一つで起きた発砲、殺人事件である。発生時刻は、ほぼ閉店時間午後9時前であったが、周囲には、まだ、数 多くの買い物客がいた模様であり、その中で発生した発砲事件である。なお、同ショッピングモールではこれまでも、何回か発砲事件が起きている。
この事件については、シティーニュースCP24が即刻報道している。
当地では、銃による殺人事件は珍しいものではない。発砲事件の多くが歓楽街で発生するという見方もあるが、この事件のように歓楽街とは異なる一般の買い物客が訪れる場所でも珍しいことではないことを示しており、常時注意が必要である。
なお、警察が発表している発砲事件発生状況データによると、昨年12月15日現在で08年の発砲事件発生数は、07年200件よりも36件増加し、236 件。内、死亡者数は6人減で36人、負傷者数が42人増で169人であった。死亡者数は前年比約14%の減少であったが、負傷者数は約33%増加となる (この数値は速報数値であり確定値ではない)。このデータ及び発砲事件発生場所をプロットした地図などが、トロント市警のウエブサイト(http://www.torontopolice.on.ca/statistics/stats.php)に掲載されているので参照することをお勧めする。

 

子ども達のインターネットが狙われている

 

09年2月10日オンタリオ州警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

オンタリオ州警察の防犯課は、世界中の多くの国が参加している”インターネット安全の日”に参加することで、保護者が、子どもたちの安全なインターネット利用について重要な役割を果たさなくてはならないと注意を呼びかけている。
カナダでは、94%の子ども達が家庭で日常的にインターネットを使っており、子ども達のインターネット利用は、宿題のための情報検索、ゲーム、メッセージ のやり取りなど様々で、警察、保護者、そしてコミュニティーが力を合わせて、特に、若い人々の間でのインターネットの安全な利用に関する認識を広め、ま た、深めなければならないと同州警察は指摘している。
インターネットは、知識を増やす機会をもたらす一方で、いじめや脅しを含む、子ども達への虐待の機会も作っている。保護者は、子どもたちが日頃どんなサイ トにアクセスしているか、インターネットをどのように利用しているかに気を配る必要がある。米国の調査によるとインターネットを使っている子どもたちの 66%は、オンラインのポルノサイトに誤って曝された(映しだされた)とのことがある。
安全な利用に関する約束を提案しているサイト(www.internet101.ca)など、多くのウエブサイトがインターネットの安全利用に関する情報を提供している。保護者は、そういったサイトを閲覧し、インターネットの安全利用に関し知識を持って欲しい。   
また、保護者は、インターネット利用に伴う危険につき、子どもたちと話し合い、危険な状況が起きたらどう対処するべきかを教えておくべきである。子どもたちを守る幾つかの方法は次の通りである。

  1. 子どもたちの、日頃のインターネット利用について知っておくと共に、一緒に利用するように心がける。
  2. コンピューターは、家の中の、オープンな場所に設置する。
  3. 子どもたちに、パスワードを人に漏らさぬよう、また、友達と同一のパスワードを使わない。
  4. ウエブカメラには、特に、注意が必要。カメラを使っていない時には電源を切り、誰と話しているかを確認してから、カメラの電源を入れるようにする。
  5. オンラインで公表する内容には、十分注意させる。

同 州警察は、知らないことを防ぐことは出来ない。オンラインの世界で学び、遊んでいる子どもたちを守るには、子どもたちがどんな危険に曝されているのかを保 護者が知ることが必要であると説明している。また、同州警察には、保護者、ないしは子どもたち向けに作られた、インターネットの安全利用に関するヒントを 書いた幾種類もの案内書が用意されているほか、州警察のウエブサイトにも情報が掲載されているので、更に詳しい情報が欲しい人は、防犯課少年関連事項調整 担当Robyn MacEachern 警部(電話(705) 329-6299)に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


2月10日は、6回目のSafer Internet Day (SID)であった。この、主として子どもたちをインターネットの危険から守ろうとする運動はEUの協賛を得てヨーロッパで始まり、昨年は56ヶ国、 120の団体が参加しており、本年も更に多くの国や団体が参加したと言う。
子どもたちの間でインターネット利用は、大人の想像をはるかに超える規模と内容で行われており、いまや生活には欠かせないものとなっている。一方、そう いった事態が多くの犯罪や不都合なものを内包していることは認めざるを得ない現実であると共に、その魔手から子どもたちを守ることは大人の責任でもある。 運動に賛同する国、団体が増えていることは喜ぶべきであり、一方、無関心な人々が少なくいないことも事実のようだ。
当地でも、インターネットを通じたかどわかし、性的暴行ないしは虐待、いじめなどが頻繁に報道されている。全てが、親の無関心によって引き起こされている とは言えないが、州警察の新聞向け発表や、そのほかの警察の発表の内容もその懸念を裏書している。
日本ではInternet Hot Lineという団体が、世界の同様の動きに参加して、ホットラインサービスを行っている(www.internethotline.jp)と共に、 Safer Internet Dayの解説、インターネットの安全利用に関する啓蒙なども行っているので、参考にするとよい。

 

 

3月の犯罪


本年9番目の死亡自動車事故

 

09年3月26日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


3月25日の午後9時半頃トロント市警は、ブルージェイズ通りとフロント通りの交差点で起きた人身事故の通報で出動した。

報告によると、

  1. フロント通りとブルージェイズ通りが交差する地点で、配達用トラックが南へ向って赤信号で停まり、右折しようとしていた、
  2. トラックが曲がりかかったところで28才の女性が、フロント通り西側の横断歩道を南に向かって渡り始め、
  3. 携帯電話で話をしていた女性は、トラックのすぐ脇に近づきトラックと接触地面にたたきつけられ、トラックの後輪に轢かれた。

女性は現場で死亡が確認された。

同市警は、この事故に関する情報を持っている人は、警察(416-808-1900)、もしくは匿名でクライムストッパーズ〔電話 416−222−TIPS (8477)、オンライン www.222tips.com、もしくはテキストでTORにメッセージをCRIMES (274637)〕まで連絡するよう呼びかけている。
市警交通部は、トロント市内の、安全運転の励行に注力している。交通部の活動状況については、Twitter (TrafficServices)またはFacebook (Toronto Police – Traffic Services)を通じて確認できる。

 

JSS説明


トロント市内の死亡交通事故では、約半数は歩行者が被害者で、また、その約半数は高齢者であると言われている。昨年11月、市警は歩行者事故を撲滅すべ く、歩行者が運転者の注意を引くことを奨励する運動を行った。結果として歩行者事故が減少しているかどうかの統計はないが、つい最近にも、歩行者がバスに 乗ろうとして横断歩道から外れて歩行し事故に遭った、横断歩道のないところを横断して事故にあったなどの例は依然枚挙に暇はない。
この事件では、被害者が携帯電話を使用しながら歩行中に車に巻き込まれた死亡自動車事故である。発表を見る限り、歩行者はそこに車が来ることはもとより、 自分が車に接近していたことさえ気付かなかったようだ。車サイドに何らかの落ち度があったかどうかは不明であるが、ともあれ歩行者は周囲にまったく注意し ないで歩行していたことは明白なようだ。
車は走る凶器だという。事故現場は車の行き来が激しいところであり、言い換えれば凶器の真っ只中である。不注意どころか、周囲にまったく意を配らない歩行は、極めて危険である。


ヴォーン市で路上での窃盗

 

09年3月18日ヨーク郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


ヨーク郡警察犯罪捜査部は、ヴォーン市で発声した件の路上での窃盗事件の犯人特定及び逮捕のため、一般の協力を求めている。

3月17日午後10時30分ごろ、被害者の女性がニューウェストミンスター通りに近いソーンウエイ通りを歩いていたところ、男に後ろから掴みかかられ、ハンドバッグを奪われた。この男は、ニューウエストミンスター通り方面に、西に向けて逃走した。
同様な事件が同日午後11時頃にも発生した。女性がニューウエストミンスター通りに近いジョセフアーロン通りを歩行中に、男が被害者に向かって走り寄り、 女性のハンドバッグを掴んだ。犯人はハンドバッグを盗ることは出来なかったが、被害者のiPodを盗んだ。この男はジョセフアーロン通りを西に向かって逃 走した。

どちらの事件でも、被害者は負傷していない。犯人の特徴は:

  1. 黒人男性で年齢30~35才
  2. 身長173cm~180cm
  3. 黒っぽいジャケット、灰色のフードつきスエットシャツを着用し、濃い色の目だし帽で顔を覆っていた。
  4.  

同郡警察は近隣の住民に以下を注意するよう呼びかけている;

  1. 常に周囲に注意を払うこと
  2. どこに行く場合も、出来る限り連れを伴うこと
  3. 明かり、人通りのある場所を選ぶこと。特に夜間は、野原の通り抜けは避けること
  4. 携帯電話を携行すること
  5. 直感を信じること。見かけた不審者や不審と感じた状況は、「不審」なのだ
  6. ジョギングや歩行の際にヘッドセットを使用しないこと
  7. 怪しい人や事態を見かけたらすぐに警察に通報しよう

同郡警察捜査部は、この事件に関し情報提供を、電話1-866-876-5423, ext. 7441、または匿名でクライムストッパーズ(電話1-800-222-tipsに連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


トロントは、北米の大都市の中では安全度の高いところの一つであるが、日本の状況に比べると多くの点で異なっており、夜間の1人歩きは大変危険だと言われ ている。 安全確保のため、TTCのバスは夜間、女性の乗客の要請があれば、自宅至近の場所で停車してくれるほどである。
この事件では、一人歩きの女性が狙われており、妙な言い方だがかっぱらい事件の典型である。この記事内にある注意事項を熟読し、各項目を出来る限り実行して、危険を避けたいものだ。
筆者は以前、家の近くの行き止まりの道路に長時間停車している車について警察に通報したことがある。まだ明るい時間であったがタイミングよく対応してくれ、運転者と接触の上で懇切に状況の説明をしてくれた。

 

個人情報の不正な提出要求

 

09年3月12日 トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

トロント市警は、連邦歳入庁を名乗り税金の還付に関連していると装い、個人情報を不正に提出させる事件が発生しているとして注意喚起を行っている。
なお、この情報提出の要求は、ロシア、ルーマニアなどの外国から発出されている模様である。

報告によると:
犯人は、連邦歳入庁を装った手紙、または、e-mailを発出し、受け取った人から個人情報、銀行情報やパスポート情報を手紙、FAX、やe-mail等により提出するようを要求してくる。

トロント市警は、これらの手紙やe-mailは連邦歳入庁からのものではないので、受け取った人は、発信人に情報を提供してはならないと警告している。

トロント市警は、これらの手紙などを受け取った人は、Phone Busters (電話1−888−495−8501)に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


日本では、オレオレ詐欺が、特に、高齢者に大きな被害をもたらし、警察は被害防止に懸命になっているようだ。直接、現金を盗み出すやり方ではないようだ が、当地では多様な方法による個人認識情報の盗み出しが後を絶たない。この記事は、その手口の一端を明らかにしてくれている。
記事にある手口では、手紙やe-mailで被害者とコンタクトをとり、連邦歳入庁を騙って情報を盗み出すやり方である。被害者を話に引き込むために、税金の還付を言うところは日本の詐欺と似たところがあるようだ。
警察や銀行、ないしは関係する政府機関や団体が推薦している被害防止法は、歳入庁や銀行は個人認識情報のやり取りをe-mailを通じて行うことはなく、 また、手紙で報告を求めることもないことを前提にするものである。言い換えると、何らかの理由でそういった情報が求められた場合は銀行の場合は銀行の支 店、歳入庁の場合はその出張所などに出向く、ないしは要求してきたコンタクトとは別途に要求元に連絡をとり、確認することが必要である。
なお、筆者の知人でも数人が記事にあるような電話、手紙を受け取った経験を持っていることから判断して、この種の詐欺行為は稀ではないと思われる。


リッチモンドヒルで不審人物

 

09年3月6日ヨーク郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

ヨーク郡警察犯罪捜査課は、リッチモンドヒルで少女2人に話しかけた不審な人物特定のため、一般の協力を求めている。

3 月4日午後4時過ぎ、不審な男がヨークランド通り/ベルナード通り地域で少女2人に話しかけた。この男は運転していた車を少女たちの横に止め、キャン ディーをやるから車に乗らないかと誘った。少女たちは、警察が子どもたちにこのような場合の対応方法として助言している通りに大声で叫び、家に走って戻 り、家族が警察に通報した。
同郡警察は、この人物を特定をしようとしており、この男ないしはこの男の車に関する情報を持っている人の協力を求めている。
男は、

  1. 白人男性で45から65才
  2. 肌色が浅黒く、皮膚にしわがある
  3. 短い、ごま塩の髪の毛
  4. 茶色のコートを着、大きなサングラスをかけていた
  5. タバコを吸っていた

この男が運転していた車は、白またはグレーのミニバンで、カバーのついたタイヤが後部ドアに取り付けてあった。
同警察は、保護者及び子ども達に、次の安全確保の方法を忘れないように呼びかけている。

  1. 子ども達に、見知らぬ人とは話さない、乃至は、もし、話しかけられたらどうするかを教えよう。
  2. 緊急の場合に退避できる、安全な家を近所に見つけておこう。
  3. いつでも友達と一緒、又はグループで行動しよう
  4. 保護者の許可なしに、プレゼントやお金を受け取らないようにしよう
  5. 不審な人や車を見かけたら警察に通報しよう
  6. 学校、公園、友人の家などへの安全なルートを確認しよう

ヨーク郡警察は、本事件に関する情報を持っている人はヨーク郡警察犯罪捜査課 (電話1-866-876-5423, ext. 7241)、または、匿名でクライムストッパーズ (電話1-800-222-TIPS、オンライン www.222tips.com CRIMES (274637)) に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS 説明


所謂かどわかし事件に至るケースは必ずしも頻繁ではないが、不審な事態の発生は珍しくない。不審者との接触があった場合どう対処するかは、子ども達にはきちんと覚えさせておく必要がある。
教える内容は、この記事にあるもので十分と考えられる。子どもの安全のためには、隣近所が共同して相互に警戒、注意することも大切と思われる。

4月の犯罪


組織的自動車窃盗団に警戒

 

09年4月28日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


トロント市警は、すべての車の所有者、中でも高級車ないしSUVの所有者に自動車窃盗団がその種の車を狙っているとして注意を呼びかけている。
高級車の鍵を盗み出す目的での家宅侵入事件発生が増加している
これまでに狙われている地域は、市の北部中央地域である。高級車およびSUVには盗難予防装置が装着されているので、鍵なしに盗むことは困難である。この 種の車で盗難被害にあったいくつかのケースでは、早暁から日没の間の住宅侵入によって鍵が盗み出されている。
同市警は、この種の被害を防ぐための注意事項として次のことを指摘している。

  1. 車は、たとえ車寄せに止める場合も、常に施錠すること。
  2. 可能な場合は、施錠できるガレージ内に駐車すること。
  3. エンジンをかけ放して車を離れないこと。
  4. 車内に鍵を放置しないこと。
  5. 車の鍵は常に手元に置くこと。
  6. ドアと窓は常に閉めること。
  7. 留守にするとき、ないしは夜間就寝時には家宅の防犯システムを作動させること。
  8. 家の周囲の照明を点検し、必要に応じて強化すること。
  9. 近所で不審な人物ないしは車を見かけたら、ナンバーや人相などを警察に通報すること。
  10. 自動車所在場所追跡システムの装着は有効である。

もし、侵入者が家宅内にいる場合、対決は避け、9-1-1に通報すること。
更に詳しい情報については、Dan Nealon 警部(電話 416−808−5316)に問い合わせるよう、また、関連情報は警察(電話416−808−5300)、または、匿名でクライムストッパーズ(電話 416−222−TIPS (8477)、オンライン www.222tips.com、で連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明

 

現 在入手できる2007年の犯罪統計によると、トロント市警管区での自動車盗は2006年に比べて約5%ほど減少している。とはいえ、総数(動力付二輪車、 スノーモービルなどを含む)が9,417件となっており、内事件が解決したものは762件と10%に満たない。事件解決は必ずしも盗難車の回収は意味しな い。
組織犯罪の場合、盗難にあった車は短時間のうちに解体、部品化される、ないしは車体番号などを抹消した後に遠方または国外へ輸送されるといわれており、回収は容易ではないようだ。
問題となっている、家宅侵入で盗み出された鍵を使った自動車盗は以前からも問題にされていた。警察が改めて注意警報を出す以上、この種の被害が頻発していると見える。

 


シートベルトで命を守ろう

 

09年4月18日 オンタリオ州警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


オンタリオ州警察は、ベルト不着用による死亡事故発生を防ぐために2009年春のシートベルト着用作戦を州内全域で展開した。
4月15日から26日の間行われるこの作戦では、同州警察、州交通省及び交通安全関連団体が協力して行われる。
同州警察の管轄区域内で、昨年、発生した死亡交通事故4件のうち、1件の割合で、シートベルト不着用のため死亡、または、重傷を負っている。 また、同州内の高速道路で、シートベルト不着用のために死亡した人の数は78人にのぼっている。
また、正しく使用された子供用シートは、事故による子供の負傷を最大75%予防できる。ところが、子供用シートの多くは間違った使われ方をしたり、設置方法を間違えて使用されているケースが多い。
正しく使われればブースターシートは、シートベルトのみの使用の場合に比べ、さらに60%の負傷を予防する効果がある。 ブースターを使用せず、シートベ ルトのみ使用を使用した場合、事故が起きると重傷を受ける可能性が3.5倍あり、頭部負傷の可能性は4倍となる。このため、同州警察は、子供の安全に関す る意識向上並びに保護に注力している。
同州警察は、子供用シートの正しい使用に関する情報は、www.ontario.ca/smartlovewoを閲覧するか、地域の保健所に問い合わせるよう呼びかけている。
ファンティーノ州警察長官は、シートベルト不着用が、依然として死亡自動車事故の主たる原因の一つであると警告している。「シートベルトの使用が義務づけ られてから32年経って、なぜ我々は未だに州をあげてこのキャンペーンを行わなければならないのか。車に乗ったら自動的にベルトをするようになっているべ きである」と語っている。
2008年4月の後半に行ったシートベルトキャンペーンで州警察の係官は、100万人以上のドライバーと乗客のシートベルト使用をチェックし、15,000を超える違反を摘発した。シートベルト不着用は、$100の罰金に加えて2点減点となる。
同州警察は、ドライバーとして自分のベルトを締めると同時に、他の乗客と子供達の安全を確保するよう呼びかけている。

 

JSS説明


日本でも、運転者以外のベルト着用がだんだんに義務化されて来ているようだが、当地では車内の全員に着用が義務づけられている。着用の責任は、全員にあるのだ。
自動車社会化が顕著なカナダの場合(公共交通網が日本に比べて未発達である事もあって)、自動車の利用頻度は日本に比べてより頻繁であり、かつ多くの場 合、道路状況の違いから走行速度は高速である。当然の事であるが事故発生の場合、被害は重大なものとなる。

記 事にも述べられているがシートベルトの着用は、事故発生時の被害抑制に顕著な効果がある。これは被害者自身の苦痛や損失を軽減するのみに止まらず、被害に 関わる社会的, 経済的な損失を抑制する効果も意味しており、換言すると正しい使用は、自己の損失や苦痛除去のためのみならず、社会に共同生活する者として負うべき義務で あると言える。

 

5月の犯罪


舗装詐欺

 

09年5月28日ダーラム警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


ダーラム郡警察詐欺課の捜査官は、昨年夏に多くの高齢者に被害をもたらした舗装詐欺が、今年すでに発生したとして注意を促している。

5月21日午後、オシャワの北シムコー通りの住民が、他の仕事で残ったアスファルトがあるという舗装業者に話しかけられた。犯人は住宅の車道にある舗装の穴を安値で埋めると申し出た。住民は申し出を了承し、修理が必要な穴を示した。

夜遅く、住民が戻ると、自宅の車道の大部分が舗装され、舗装のための機具の一部が残されていた。
翌日の夜、業者の代理人が家を訪れ、料金$5,000を請求した。住民は支払いを拒否し、請求は$3,500に減額された。住民はさらに支払いを拒否し、犯人は住民を訴えると脅かしてその場を離れた。

犯人は、白人男性で身長約170cm、中肉で黒い短髪。舗装業者名は、ハミルトン市所在のものだった。

詐欺課の捜査官は、舗装詐欺に注意するよう促している。昨年夏には、事前に料金の合意がなく、支払いを強要された、主として高齢の約60人が被害を受けている。
関連情報を持っている人はダーラム警察詐欺課(電話1-888-579-1520 ext. 5232)に連絡を取るよう、また、匿名情報は郡クライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS (8477))が受け付けており、情報提供者には$2,000までの奨金が用意されているとのことである。

 

JSS説明


いわゆる詐欺は、きわめて多様な方法で行われており、一括りで云々することが難しい犯罪である。又、この種の犯罪は被害を受けやすい人々を狙って行われることが通常で、この場合は、高齢者となっている。
この種の被害を防ぐためには、業務委託の常識である、紙面による業務内容や対価の事前確認などが必要だが、この記事を読む限り実態的にはそのようなプロセスが織り込めない状況で話が進められているやに感じる。
この種の犯罪予防のために警察は、紙面による確認はもとより、うますぎる話に乗らない、有利と考えられる申し出や緊急を要する申し出に対しては、公的ないしは信用できる類似の機関の確認を取るなど、話の裏を取ることが必要であるとしている。
大変残念なことだが、特に、うまい話が出た場合にはまず疑ってかかることが必要な世の中である。今週別の警察(ヨーク郡)の発表記事では、いわゆる投資詐欺で莫大な被害が出ている(約$2M)ことが報じられている。

 


麻薬取締強化週間;ニューマーケットの路上から排除

 

09年5月27日ヨーク郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

ヨーク郡警察犯罪部は、路上の麻薬取締強化週間を終了し8人を逮捕、麻薬多数及び模造拳銃を押収した。

同 郡警察は管轄地域の若者に、安全で危険がなく、親しみやすい学習環境が提供されることを約束している。この約束実現のため、同警察は、ニューマーケット地 区の学校ないしは教育機関周辺での麻薬取締強化週間を開始した。この活動は09年の5月20日から25日にかけて進められた。
同警察は、この期間中、高等学校周辺を看視し、多くの麻薬取引現場を摘発した。その結果、8人が逮捕され、麻薬関連犯罪行為のため2人が検挙され、残りの6人は釈放された。

薬物規制法に基づく家宅捜査が、ニューマーケットにある住宅で行われ、同警察は、1.4kg(市価$10,000相当)のマリワナ、16gの魔法のきのこ(市価$400相当)および模造拳銃を押収した。
検挙されたのは、ニューマーケット在住の17才と14才の男で、容疑は次の通りである。

  1. 規制薬物の密売目的での所持
  2. 規制薬物の所持
  3. 規制薬物の密売

JSS説明


頻繁に行われている変哲のない麻薬取締りに関する記事に見えるが、よく読んでみると取締りが高校周辺で行われており、警察が焦点を当てて取り締まりを行う場所としてこのような地域が選ばれることに注目したい。
当地と日本では、麻薬に関する社会の常識にかなり差がある。先日も、市中心の州議事堂付近でマリワナ吸引を合法化せよというデモがあったし、一説による と、学生、特に、大学生の間では、マリワナの吸引はほとんど常識になっているともいう。この傾向は高校ないしは中学にも広がりつつあると言われている。
一方日本では、以前に比べると麻薬使用の認識に差があるようにも感じられ、以前にはあまり聞かなかったほどの多くの人がマリワナ吸引や保有、ないしは麻薬の流通に手を貸したなどの訴因で官憲に取り締まられ、有罪となっている。
当地で生活する日本人で、特に、学齢期の子供を持っている親の場合、日本とは異なり、マリワナなど麻薬の使用がほとんど常識になっている(もちろん非合法である)環境がかなり広範囲にあることを十分意識してほしいと考える。

 

6月の犯罪


ATM詐欺捜査で4人の男を逮捕

 

09年6月18日 トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


 トロント市警詐欺対策課は、この6月、市内およびオンタリオ州南部における銀行カード盗み読み詐欺に関する捜査を開始した。

概要は次の通りである。
- 本年1月、犯人たちは、トロント、ヨーク、ダーラムおよびピール郡内のATM設置場所20箇所に銀行カード盗み読み機器を取り付け、金融機関から金銭を詐取することを共謀した。

- 犯人たちはATM改造用機器を製造/使用し、銀行カードを偽造した。

- 今日までのところ確認された金融機関の損失額は$150,000であるが、捜査の進展に伴い金額は増加する見込みである。
6月17日、トロントにある容疑者4人の家宅捜索が行われ、現金$5,000、ATM改造機器8セット、未完成のATM改造機器70セット、ATM改造機器および銀行カード偽造製造用機器、偽造銀行カード19枚、およびクレジットカードのデジタル情報が押収された。

 

JSS説明


銀行カードやクレジットカードの内容を盗み読みしてカードを偽造し、それを使って金融機関から金銭を詐取するいわゆる個人認識情報盗み出し詐欺は、きわめて頻繁に起きている詐欺であるとともに、ここ数年警察が取り締まりを強化しているとはいえ、依然として被害が甚大である犯罪でもある。(加えて直接の被害者は金融機関であるが、間接的には一般の金融関係機関利用者が被害を負担している。)
昨年3月に実施された取締り強化月間の成果を、内閣に付属するOffice of Privacy Commissioner (OPC) のウエブサイトで見ると、不正なテレマーケッティングや電話などを使った詐欺被害通報のために州警察、RCMP, 公正取引委員会が1993年に発足した通報センターであるPhonebusters は、2006年中にidentity theft による被害7,800件、被害総額16百万ドルを超える通報を受け付けており、またこの数字は全被害の約5%に満たないのではないかと推測しているとある。推測が正しいとすると、被害総数は15万件以上、被害総額は約320百万ドルにも及ぶことになり、莫大である事が分かる。2003年にIpsos Reidは、カナダでは一生の間で人口の約9%(2.7百万人)が被害を受けるという調査結果を発表しているし、FBIは米国での被害が年間5億ドル、10百万件に及ぶとしているという。なお、被害は個人ならびに団体共に起きているともいう。
警察は被害を防ぐためには、

  1. 銀行カードやクレジットカードを紛失したり盗まれた、ないしは銀行またはクレジットカード会社の月例計算書に不審があった場合、すぐに疑念を通報をすること。
  2. 相手が誰であったとしても人にクレジットカードをを貸さないこと、発行されたカードには必ず署名をすること。
  3. 使用しないクレジットカードは契約を解消し、常時使用するもののリストを作成すること。
  4. 郵便物は、配達されたらできるだけ早く取り出し、手紙を住居や仕事場の周囲に放置しないこと。
  5. 使用済み書類はすべて破棄すること。
  6. 特に商店などで個人認識番号を打ち込む時には肩越しに除かれない、ないしは天井などに設置されたビデオカメラなどによる盗み撮りを避けるため、キーパッドを手で覆うこと。

などを勧めている。

 


家宅侵入事件捜査「プロジェクトDish」で22人逮捕

 

09年6月3日 トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


5月29日、各警察による家宅侵入事件捜査合同プロジェクトが行われ、22人が逮捕された。

トロント市警察、ヨーク郡警察、ピール郡警察、ダーラム郡警察及びホールトン郡警察が参加して進められた4ヶ月にわたる捜査活動「プロジェクトDish」は終了した。

捜査で対象となったのは、組織犯罪グループがトロント、ヨーク、ピール、ダーラムおよびホールトン地区での家宅侵入事件である。

  1. このグループは南アジア系家族の家宅を主として狙った。
  2. 数人が組になって行動し、大量の金、宝石、現金、パスポートおよび電子機器を盗むため、それぞれの役割が分担されていた。
  3.  
  4. 盗み出された宝石はジェラード東通りにある宝石店2店、Ashok宝石店(ジェラード東通り1446番地)及びDubai宝石店(ジェラード東通り1407番地)で売られていた。

-  通常家宅の正面入口を蹴破って、警報器や飼い犬などは無視し侵入したが、時に屋内に人が居たためて逃走したケースもあった。

  1. 家主に対しては、多くの場合、品物の販売を装うことが多かった。

不審な言動に気づき、警察に通報した人々の情報が、この犯罪組織逮捕へ繋がった。

捜査は現在も継続している。

 

JSS説明


家宅侵入事件は、市警各分署が毎日発表している主要な発生事件で頻繁に報じられるものの1つである。
ちなみに07年(現在のところ最新)の統計によるとトロント市内での発生は、
戸建て住宅              4,866件
集合住宅              4,409件
事業所                  4,997件
となっており、06年に比べるとほぼ8.5%減少している。とはいえ、実数は決して少ない数ではない。又、いわゆる事件解決(大まかには犯人逮捕が指標になる)率は残念ながら20%内外にとどまっている。そういった現実があるとともに、盗賊団の存在が警察の感知するところとなって、地域警察の合同捜査が進められたと見え、主として特定の背景を持つ住宅を狙っていたとはいえ、22人の逮捕は少なくない。この22人がトロント市警管轄地域で起きた事件のどの部分に関与していたかを記事は明らかにしていないが、ホールトン地区で発生した事件のうち60件に関与していたという発表(ホールトン郡警察)がある。
市警察は、同種の事件は犯罪機会、換言するとすきを狙って行われていると認識しており、CRIME PREVENTION THROUGH ENVIRONMENTAL DESIGN (家宅周辺の整備による犯罪防止)およびHome Security (家宅の安全)と名づけられたパンフレットを配布ないしウエッ部サイトに公表し、犯罪者から狙われない方策を示している。詳細はここに述べないが、パンフレットを入手ないしはウエッブサイトからダウンロードして熟読の上、自宅の実情と比較することは決して無駄ではない。

7月の犯罪


ネットを利用した詐欺に注意

 

09年7月27日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


7月3日、トロント市警はインターネットのクレイグズリスト(注:Craigslist求人や物品販売などの3行広告掲載ページのオンライン版)に掲載された広告について詐欺の容疑で捜査を開始した。

この事件の状況は;
-犯人は、ウエブサイトToronto Craigslistに複数の、最初および最後の月の部屋代の前払いを条件とする寝室x2、洗面所x2の貸し部屋に関する広告を掲載した。

-犯人は、複数の応募者と契約を進め、部屋代支払いのための銀行保証小切手の提出を条件として、入居決定の連絡をした。

-犯人は、これら入居決定者から入手した小切手を現金化した後、「家族に緊急事態が発生したので契約は破棄する」旨のメールを入居希望者に送り、返金は行わなかった。

こ の詐欺事件で、トロント在住のMichael Burley 30才が逮捕された。同市警は、判明した以外にも被害者が他にもいるとして捜査を行っている。この事件に関する情報を持っている乃至は、 ホームウッド通り120番地の2907号室の賃貸契約を行おうとした人は、警察(電話416−808−5104)、 または、匿名でクライムストッパーズ (電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.com、または、メッセージをtext TORのCRIMES (274637))に連絡するよう呼びかけている。


JSS 説明


住居の又貸し(サブレット)は、支障が出やすいものの一つであり、JSSが取り扱う相談でも問題が寄せられることが多い。そして事情に疎い被害者に対し て、法的に認められている権利を認めない、ないしは、取引の慣習を無視する、約束を履行しないなどのケースも、本件のような偽装契約による金銭の詐取に並 んで多く伝えられる。
なお、本事件では詳細が書かれていないが、一見してネット上でのみで行われた取引(契約)のように見える。このようなネットを通じた個人契約は、相手の確 認が行いにくい状況があるので避けるべきであろう。いわゆるネット通販では、そういった問題を避けるために、当事者の身元確認に多大の努力が払われている には周知のことである。
数年前に当地で、短期の逗留者(留学やワーキングホリデー)を対象に、一つの物件を用いて多くの偽装契約を進め、契約は実行せずに行方をくらました事件の例も出ている。
このような事件で犯人は、被害者との接触に当たっては親切を装い、被害者の警戒を緩めて口頭契約を進める、ないしは、書類上に虚偽の氏名、住所などを記入するなどをして、発覚を防ぐのが常套手段である。
被害を避けるためには、

  1. 口頭契約は行わない
  2. 契約は、相手の催促には乗らず、条件を一旦持ち帰り、後日契約にする
  3. 相手の身元を信用できる機関で確認する
  4. 信用できる人、事情に明るい人ないしは機関に同道してもらう

などを実行する必要がある。

 

2月の犯罪


オシャワでカージャック

 

09年2月26日ダーラム郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


2月25日午後11時頃、被害者二人がオシャワのウイルソン通り南で車を駐車させていたところ、犯人が車を故意に衝突させた。被害者二人が、車の状況を調 べるために車外に出たところ、二人の男が近づいて来た。そのうち一人は銃と思しい武器を持ち、被害者二人に、熊よけ用のスプレーと思われる液体を吹き付け た。
被害者二人は、車を盗まれたが怪我はなく、すぐに事件を警察に通報した。
その後、犯人は行方不明で、盗まれた車も見つかっていない。
犯人は、白人で、22~25才、身長175cm、中肉で、茶色の癖毛、不精ひげを生やしており黒っぽい服装をしていた。
もう一人は、白人で22~25才、身長173cm、髭はなく黒っぽい服装をしていた。
犯人のうちどちらが武器と思しきものを持っていたかは不明である。盗まれた車の、ナンバーは、オンタリオ州1436RKで、白い2007年型Dodge Ram ピックアップトラック。
犯人二人は、武器を持っていると思われ危険であることから、もし、該当する車を見かけたら、近づかずに警察に通報するよう呼びかけている。
この事件に関する情報を持っている人は、ダーラム郡警察17分署の犯罪捜査課Moore刑事(電話1-888-579-1520 ext. 3617)に、また、匿名情報は、ダーラム郡クライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS (8477))に連絡するよう呼びかけている。犯人逮捕につながるような有力な情報の提供者には、現金$2000までの奨金が用意されているとのことであ る。

 

JSS説明


カージャックは頻繁に起きている犯罪の一つだ。この事件では、車が盗まれているが、通常カージャックは、車の持ち主を、車に押し込め、銀行カードを使って現金を多量に引き出させ、その後、持ち主を置き去りにして逃走することが多い。
この事件の場合、被害者との接触の仕方が特殊である。故意に車をぶつけ、被害者が車から出たところで脅し、熊よけ(多分ペッパー)スプレーで、被害者の自由を奪った上で車を盗み、逃走している。
同じ状況に自分が出遭ったら、被害を回避するような行動が出来たかどうか、まったく自信がない。

被害状況を調べるために車外に出るのはきわめて自然な行動である。故意の衝突であることがはっきりしているならば、警察に通報するほうが先だったのかもしれ


Tuna作戦;詐欺団手入れ

 

09年2月24日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


トロント市警は巧妙な手口でクレジットカード番号を入手の上、カードを偽造し派手な買い物をしていたグループを長期にわたり捜査しこのほど4人を逮捕した。
トロント市警第11分署及び第14分署は、同じグループによる一連の詐欺事件に対し、Tuna作戦と名づけ共同捜査を行ってきた。
一連の詐欺事件の概要は;

  1. ベイ通り/ブロアー西通りにある女性用高級スパーに設置された個人認識番号(PIN)打ち込み機が利用されていた。
  2. 昨年の春から夏にかけ、このPIN打ち込み機から、顧客のクレジットカード口座に関する情報が盗み出されていた。
  3. この手口により、スパーの顧客216人が被害を受けた。
  4. ヨークビルにあるコンドミニアムやダンフォース通りに開店したJungスパーの改装及び家具数十万ドルの費用が、複製されたクレジットカードによって支払われていた。

2月19日早朝、11分署及び14分署の係官は、ヨークビル地域で6件の家宅捜査を行い家具、家庭用品、その他等28万ドル相当が押収された。
トロント在住のGoran Sadic 44才、同Filip Djukic 38才、 同Julia Sung 25才、同Milena Sadic 41才が詐欺関連の容疑で逮捕された。

 

JSS説明


個人認識番号盗み出しないしは銀行カードの不正読み取りは、きわめて多様な方法で行われている犯罪であり、社会全体の被害額は莫大である。
このニュースの場合、情報盗み出し場所が決まっており、何らかの理由で警察が捜査を開始していたようだ。
ATMやPIN打ち込み機の改ざんは、頻繁に聞く犯罪のひとつであるが、使用者が機械の異常を発見することは決して容易なことではない。しかし、使用時に 周囲に注意を払うこと、いつもと機械の状態や、オペレーションの指示が異なる場合、すぐに使用を中止するなどの配慮は必要だ。

また、我々一般人として重要なことは、毎月送られてくる銀行などの使用明細書をきちんと調べ、異常・・・と感じたら関係機関に問い合わせることである。


TTCのバス内で発砲事件

 

09年2月23日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

2月23日午後1時過ぎ、トロント市警はアッシュベリー通り/オークウッド通りで起きた発砲事件の通報を受け出動した。
同市警は銃撃を受けた17才の少年を発見し、保護した。報告によると、事件の概要は次の通りであった。

  1. オークウッド通りを南下するバスの座席に男が2人乗車していたところ、ヴォーン通りで被害者の少年が乗車してきた。
  2. 少年と犯人は顔見知りの模様であったが、バス内で口論が始まり、犯人達は銃を発射した。
  3. 運転士がバスを停車させると、犯人2人と少年は下車したが、更に言い争いが続き、犯人は少年に向け発砲した。

少年は病院に搬送されたが、命に別状はないとのことであった。

犯人2人の特徴は、次の通りで、両人共に、オークウッド通りを南に逃走した。
犯人の一人は、色が浅黒く、40才くらい、身長183cm、痩せ型でひげを生やしていた。また、低音で話し、銃を所持していた。
もう一人は、色は黒く、30代前半で、身長約173cmで、ひげ生やしていなかった。

トロント市警は、この事件に関して情報を持っている人は警察(電話416−808−1300)、または匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


このところ発砲ないしは刃傷事件の発生は少なくないが、運行中のTTCバス車内の発砲は稀であり、危険極まりない。数年前には同様に車内で発砲した流れ弾に当たって、少女が死亡している。
ニュース記事による限り、死亡者は出ていないが、報道によると、同乗していた人には、来ていたコートを弾丸が貫通した人もいたようだ。
こういった事件に遭遇した場合、どのようにして被害を最小に抑えるか、筆者には良い考えは思いつかない。通常の場合、近くで発砲事件が起きたら、すぐ近く に身を隠すところがある以外は、その場に伏せるのが一番だといわれているが、とっさの場合それが出来るかどうか、自信はない。
その後の報道では犯人の1人が逮捕されたが、残る1人は所在不明である。


マーカム町で起きた殺人事件で犯人捜査

 

09年2月21日ヨーク郡警察ニュース

(Japanese Social Services の情報提供)


ヨーク郡警察殺人・行方不明局は、マーカム町で発生した男性の銃撃死亡事件の犯人特定のため、一般の協力を求めている。

2月21日午後8時45分頃、同郡警察及び救急隊員が、マーカム町のスティールス東通り4300番地にあるパシフィックモールにある携帯電話店XSITEで起きた発砲事件の通報を受け出動した。
同警察及び救急隊員は、XSITE内に銃弾を受け倒れている男性を発見した。同男性は病院に運ばれたが、後に死亡が確認された。
同警察の調べによると、発砲の直後に犯人が、モールを北西に向け逃走したのが目撃されている。犯人は、灰色のフードのついたスエットシャツを着ており、黒っぽいズボンをはいていた。
同警察は、犯人特定のため市民に情報の提供を呼びかけている。情報を持っている人はマーカムの郡警察第5管区司令部(電話1-866-876-5423 ext. 7500)、または匿名でクライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS、オンラインwww.1800222tips.com)まで連絡するよう求めている。

 

JSS説明


日本人が比較的頻繁に訪れるショッピングモールの一つで起きた発砲、殺人事件である。発生時刻は、ほぼ閉店時間午後9時前であったが、周囲には、まだ、数 多くの買い物客がいた模様であり、その中で発生した発砲事件である。なお、同ショッピングモールではこれまでも、何回か発砲事件が起きている。
この事件については、シティーニュースCP24が即刻報道している。
当地では、銃による殺人事件は珍しいものではない。発砲事件の多くが歓楽街で発生するという見方もあるが、この事件のように歓楽街とは異なる一般の買い物客が訪れる場所でも珍しいことではないことを示しており、常時注意が必要である。
なお、警察が発表している発砲事件発生状況データによると、昨年12月15日現在で08年の発砲事件発生数は、07年200件よりも36件増加し、236 件。内、死亡者数は6人減で36人、負傷者数が42人増で169人であった。死亡者数は前年比約14%の減少であったが、負傷者数は約33%増加となる (この数値は速報数値であり確定値ではない)。このデータ及び発砲事件発生場所をプロットした地図などが、トロント市警のウエブサイト(http://www.torontopolice.on.ca/statistics/stats.php)に掲載されているので参照することをお勧めする。

 

子ども達のインターネットが狙われている

 

09年2月10日オンタリオ州警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

オンタリオ州警察の防犯課は、世界中の多くの国が参加している”インターネット安全の日”に参加することで、保護者が、子どもたちの安全なインターネット利用について重要な役割を果たさなくてはならないと注意を呼びかけている。
カナダでは、94%の子ども達が家庭で日常的にインターネットを使っており、子ども達のインターネット利用は、宿題のための情報検索、ゲーム、メッセージ のやり取りなど様々で、警察、保護者、そしてコミュニティーが力を合わせて、特に、若い人々の間でのインターネットの安全な利用に関する認識を広め、ま た、深めなければならないと同州警察は指摘している。
インターネットは、知識を増やす機会をもたらす一方で、いじめや脅しを含む、子ども達への虐待の機会も作っている。保護者は、子どもたちが日頃どんなサイ トにアクセスしているか、インターネットをどのように利用しているかに気を配る必要がある。米国の調査によるとインターネットを使っている子どもたちの 66%は、オンラインのポルノサイトに誤って曝された(映しだされた)とのことがある。
安全な利用に関する約束を提案しているサイト(www.internet101.ca)など、多くのウエブサイトがインターネットの安全利用に関する情報を提供している。保護者は、そういったサイトを閲覧し、インターネットの安全利用に関し知識を持って欲しい。   
また、保護者は、インターネット利用に伴う危険につき、子どもたちと話し合い、危険な状況が起きたらどう対処するべきかを教えておくべきである。子どもたちを守る幾つかの方法は次の通りである。

  1. 子どもたちの、日頃のインターネット利用について知っておくと共に、一緒に利用するように心がける。
  2. コンピューターは、家の中の、オープンな場所に設置する。
  3. 子どもたちに、パスワードを人に漏らさぬよう、また、友達と同一のパスワードを使わない。
  4. ウエブカメラには、特に、注意が必要。カメラを使っていない時には電源を切り、誰と話しているかを確認してから、カメラの電源を入れるようにする。
  5. オンラインで公表する内容には、十分注意させる。

同 州警察は、知らないことを防ぐことは出来ない。オンラインの世界で学び、遊んでいる子どもたちを守るには、子どもたちがどんな危険に曝されているのかを保 護者が知ることが必要であると説明している。また、同州警察には、保護者、ないしは子どもたち向けに作られた、インターネットの安全利用に関するヒントを 書いた幾種類もの案内書が用意されているほか、州警察のウエブサイトにも情報が掲載されているので、更に詳しい情報が欲しい人は、防犯課少年関連事項調整 担当Robyn MacEachern 警部(電話(705) 329-6299)に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


2月10日は、6回目のSafer Internet Day (SID)であった。この、主として子どもたちをインターネットの危険から守ろうとする運動はEUの協賛を得てヨーロッパで始まり、昨年は56ヶ国、 120の団体が参加しており、本年も更に多くの国や団体が参加したと言う。
子どもたちの間でインターネット利用は、大人の想像をはるかに超える規模と内容で行われており、いまや生活には欠かせないものとなっている。一方、そう いった事態が多くの犯罪や不都合なものを内包していることは認めざるを得ない現実であると共に、その魔手から子どもたちを守ることは大人の責任でもある。 運動に賛同する国、団体が増えていることは喜ぶべきであり、一方、無関心な人々が少なくいないことも事実のようだ。
当地でも、インターネットを通じたかどわかし、性的暴行ないしは虐待、いじめなどが頻繁に報道されている。全てが、親の無関心によって引き起こされている とは言えないが、州警察の新聞向け発表や、そのほかの警察の発表の内容もその懸念を裏書している。
日本ではInternet Hot Lineという団体が、世界の同様の動きに参加して、ホットラインサービスを行っている(www.internethotline.jp)と共に、 Safer Internet Dayの解説、インターネットの安全利用に関する啓蒙なども行っているので、参考にするとよい。

 

 

 

8月の犯罪


警察は窃盗事件捜査で、監視カメラに録画された映像を公開

 

09年8月20日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

トロント市警は、金融機関や小売商店周辺で窃盗事件が多発しているとして、注意を呼びかけている。

これらの事件発生状況は、

  1. 金融機関やATMで、現金を引き出した人に目をつけている男女がいる。
  2. この男、または、女が被害者に近づき、マスタードかケチャップで服を汚す。
  3. 犯人の1人が、汚れた服をきれいにする手伝いを申し出る。
  4. 被害者が事態に気を取られている間に、他の犯人が、ポケットやハンドバッグから現金ないしは貴重品を盗み出す。

犯人の特徴は;

  1. 白人男性、年齢44~50才、中肉。この男の最近の服装は、ブルージーンズに正面に黒い字が書かれた白いTシャツ。
  2. 白人女性、年齢60~65才、身長150cm、体重60kg、片言の英語を話す。

同警察は、現金を持っている時には周囲に気を配り、注意を怠らないこと。街中ではハンドバッグは常に身につけ、ふたを開けっ放しにしておかないよう注意を促している。

この種の事件に関する情報があれば、警察(電話416−808−5304)、ないしは匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.com 、またはtext TORでメッセージをCRIMES (274637))に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明

 

これは典型的窃盗の手口である。この種の事件は、これまでの発表では観光客など、街の事情に詳しくない人が対象になることが多いが、現金を身につけていることが確実な人が狙われている。

このところあまり発表されないが、単独で行動する被害者の気を、何らかの方法でそらせて盗みを働く例は数多くある。これまでの発表では犯人(達、犯行は多くの場合数人のグループで行われる)は、ATMを操作するなどの直後で、現金を身につけている可能性の高い人を狙って、その人が自分の車に乗り込んだないしは近づいたタイミングで「タイヤの空気が抜けている」、「足元に現金が落ちている」などと気を引いて、被害者の注意をそらせ、被害者が持っている、または車上に置かれたハンドバッグなどから現金、貴重品などを盗み出すのが典型だ。

被害を防ぐには、常に周囲の状況に気を配り、注意するほかに、特に、金融機関やATMに出向く場合は単独行動を避ける事が効果的である。

 

インターネット詐欺対策に協力要請

 

09年8月9日 トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

トロント市警は、インターネット詐欺に関する捜査が進行中であることを発表した。

報告によれば、詐欺の内容は次の通り;

  1. 犯人は、他人のe-mailアカウントに侵入し、パスワードを変更することで、そのアカウント所有者のアクセスを不可にする。
  1. その上で、犯人はアカウント所有者を装って、「英国のバーミンガム等外国の都市で動けなくなってしまった」という内容のメールを、アカウント所有者の住所録に記録されている人にグループメールを送る。

 

  1. 犯人はアカウント所有者の友人や仲間に、Western Unionの口座経由で現金を送るよう依頼する。
  1. メールを受け取った友人などが返事を出すと、短いメールを送り返し、至急、現金を送るよう嘆願する。

 

同警察は、受信したメールの内容と発信場所を確認すること、又、パスワードや個人情報を送信しないよう注意を呼びかけている。

同警察は、本件詐欺に関わる情報を持っている人は、同警察(電話416−808−5300)、または匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.com、または、テキストTOR でメッセージをCRIMES (274637))まで連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


インターネットを利用した詐欺事件は後を絶たない。
最近公表されたCISC (Criminal Intelligence Service of Canada) のAnnual Reportによると、組織犯罪が行ういわゆるプラスチックマネーにまつわる詐欺事件の推定被害総額は、カナダ全国で5億ドルを超える状況である。犯行は、デビットカード、クレジットカードなどの偽造によるものが大半を占めるが、偽造のための個人情報詐取は、その多くがインターネットを通じて行われるとしている(ATMに詐取のための付加装置を装着して行うスキミングなども広く行われているが)と言う。その利便性、犯行の身元が判明しにくい点などが、犯罪に利用される理由であるとされる。
同様な理由で、インターネットが犯罪に利用されるケースは少なくない。このケースでも、その特質が根拠になっているようだ。又、このケースでは、国際的な現金のやり取りが比較的簡便に行えるWestern Unionのシステムが活用されている。

9月の犯罪

 

引ったくりに注意

 

09年9月22日トロント市警ニュース

(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

トロント市警は、本年一月から9月までの間に、市内の西北部で14件の引ったくり事件が起きているとして注意を呼びかけている。

報告によると;

  1. 犯人たちは、銀行から高額の現金を引き出した高齢者を狙っている。
  2. 犯人たちは、被害者が車に近づいた、ないしは、乗車した時に近寄ってくる。
  3. 犯人たちは、被害者に、タイヤがパンクしている、空気が不足していると話しかける。
  4. タイヤを調べるために被害者が車を離れた隙に、車内のハンドバッグないしは手提げカバンを盗む。
  5. 服に液体などをふりかける、
  6. 共犯者が、被害者から貴重品を抜き取る間、服をきれいにするのを手伝う振りをする。

同市警は、次のことを呼びかけている。
・どんな場合にも、自分の持ち物から注意をそらさないようにしよう。
・周囲の状況や例に挙げたような事態に対する注意を怠らない。
・関連情報を警察(電話416−808−3100)、または、匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.comで連絡するよう呼びかけている。

 

JSS 説明


強盗犯人が、高額を銀行から引き出した高齢者を狙っているとしており、又、これまで数回、この種の注意が出されたが、依然として被害が続いていることを窺わせる。今回の記事でも触れられているが、以前の注意では一段と明確に、犯人は数人で組んで犯行を重ねており、銀行内で被害者にめぼしをつける役、被害者の気をそらせる役、品物を盗み出す役などそれぞれの役割を決めて行動しているとしている。
この種の手口は、記事が指摘している高齢者のほか旅行者を狙ったかっぱらいにも良く使われるものだ。気をそらす方法はさらに多様で、いわゆる因縁付け、親切ごかし、ケチャップかけ、水かけなどなど多彩である。
被害に遭わないためには先ずもって、周囲と自分の持ち物から注意をそらさない、ないしは手元から離さない事、できるだけ単独行動は避けること、万一狙われたと気がついたら、大声を出すなりして周囲の注意をよぶことなどである。


性的暴行事件で男を指名手配

 

09年9月11日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


トロント市警は性的暴行事件が連続して発生しているとして注意を呼びかけている。

これら事件の発生状況は次の通りである。

  1. 8月28日午前2時、18才の女性がスティールス通り・バーチマウント通りでTTCのバスを降りた。
  2. 彼女は後ろから掴みかかった男に性的暴行を加えられた。

 

別の事件によると、

  1. 9月10日、真夜中、22才の女性が、マッコーワン通り・サンドハースト通りでTTCのバスを降りた。
  2. バスを降りた女性を男が後をつけ、後ろから掴みかかって性的に暴行した。

さらに別の事件では、

  1. 9月10日、同じ男が、ケネディー通り・フィンチ東通りでバスを降りた17才の女性に掴みかかった。
  2. 後ろから掴みかかった男は、女性を歩道から草の生えた場所に引きずり込み、
  3. 性的暴行を加えた。

これらの事件に関与したと思われる男は、スカボロー地区で深夜、TTCバスを利用する若いアジア系女性を狙っていると見られる。

男は、褐色の肌色、25~30才、160cm~168cm、中肉で、頭の天辺付近の縮れた黒い短髪。最後の事件の際には、青いシャツに濃い色の半ズボンをはいていた。

 

JSS説明


トロント市警は、性的暴力課のウエブサイトで、性的暴行を以下のように定義している。
「性的暴行とは、当事者双方による自由意志に基づかないあらゆる直接ないしは間接の性的接触を表現する、カナダで使用される法律用語である。性的暴行の例は、接吻、直接の接触ないしは性交などであり、双方の自由意志による了解なしに行われた場合をいう(Sexual assault is a legal term used in Canada to refer to any type of sexual contact that occurs without the voluntary consent of both parties. Kissing, touching and sexual intercourse are all examples of sexual assault if they occur without voluntary consent of both parties.)」

実際に性的暴行犯罪として扱われる範囲は、当事者同士の関係や加害者・被害者の性別とは無関係で、直接的な暴行などの接触はもとより、言語や態度によるかなり広範囲のものも含まれると考えられる。
万一被害にあった場合、警察ないしは病院に申し出れば、必要な処置を進めると共に犯人捜査に乗り出す仕組みになっている。

事件の解決率はたとえば住宅侵入事件などに較べると格段に高率であるが、一方で事態の特殊性から通報率は大変低く(全発生件数の10%以下と言われる)、発生状況について常に推測が加わる状況である。
この事件は、警察発表の典型的なものの一つであるとはいえ、この例とは全く異なる数多くの状況で事件や、事態が発生しているのが実情である。
各警察のウエブサイト(市警の場合http://www.torontopolice.on.ca/sexcrimes/sas/)、乃至はパンフレットなどには予防法や危険を避ける方法、被害を受けた場合の対処の方法などが詳しく掲載されている。
なお、性的犯罪者は繰り返し犯罪を犯す傾向が強いようであり、自身の被害を通報しないことで犯罪者を野放しにし、他にも被害を及ぼさないためにも、被害は通報するようにしたい。
なお、すでに御存知の方も多いと思うが、トロント市では女性の安全を図るために、夜間要望があればTTCバスを乗降者の自宅至近地点に臨時停車させている。


詐欺に注意

 

09年9月3日ダーラム郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


ダーラム郡警察は、戸別訪問して詐欺を働く犯人が用いる小道具やトリックに十分な注意をし、家や家族を守り、金銭被害を受けないように次のチェックポイントに注意するようを呼びかけている。

(合法性)
多くの戸別訪問販売員は、合法的に販売や役務提供をする会社を代表しているが、それを正規に証明する書類などを調べることは重要である。
詐欺犯人の多くは身分証明書を持っていないか、または写真が添付されていないなど不十分なものしか持っていない。
売り込んできた商品やサービスに、興味はあるが状況が疑わしい場合、会社の説明パンフレットないしは電話番号を聞き、さらに調査することが必要だ。
販売員がそういった物を持っていない場合、ないしはその場での購入決定を要求する場合は詐欺である可能性が高い。

(振る舞い)
戸別訪問販売員の攻撃的な身振りに注意しよう。場合によって彼らは、ドアを閉められないように手や足を差し込むこともする。法律上、退去を要求された場合そうしなくてはならない。

さらに売り込みを断った場合でも、数日後に舞い戻ってくることもある。又、話を断った場合にいらつきを見せたり、怒ったりすることもある。

(安全)
これらの詐欺犯は場合によって作業員や専門家を装い、家の中にある器具を見たいと言うことがある。予期しない人を家の中に入れることは避けよう。又、この手の戸別訪問販売員は時に水道やガスの伝票など金銭に絡む書類を見たいと言う場合がある。個人情報、特にクレジットカード番号は絶対に伝えないこと。

(注意信号、そのほかの注意事項)
詐欺犯に接する場合、直感を大切にしよう。門口に立った人物が怪しいと感じた場合、往々にしてその直感は正しい。
詐欺犯の多くは、後で無効にされることがあるため、小切手を受け取りたがらない。門口に立った人物が慈善事業にための金を集めている場合、正規の身分証明書や、正規の非課税領収書の所持をチェックすること。

戸別訪問販売員が売り込んでいるものが疑わしい場合、以下の情報と共に警察に通報するよう呼びかけている。

  1. 販売員の身体の特徴
  2. 販売員が使用している自動車
  3. 売り込まれた内容及び会社名
  4. 近隣で同様なことが起きているかどうか

自転車・車両衝突事故への情報提供依頼

 

09年9月2日トロント市警ニュース

(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

9月1日、午前10時半頃、トロント市警はカレッジ通り南のマッコール通りで、自転車運転中の人が車にはねられた事故で出動した。

この事故の状況は、

  1. 20才の女性がマッコール通りを、同じく北向きに走行中のトヨタ車の左横を走行していた。
  2. 自転車が、左側車線に駐車していた車両の横を通り過ぎるようとした際、その車両のドライバーがドアを開けた。
  3. 自転車は開いたドアを避けようとして右側に移動し、トヨタ車の前に飛び出し、トヨタ車と衝突し道路に投げ出された。

この女性は、病院に搬送され、重症ながら生命には別状のないとのことである。

この事故に関する情報を持っている人は警察(電話416−808−5200)、または匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンライン www.222tips.comまたはtext TORでメッセージをCRIMES (274637)に)に連絡するよう呼びかけている。
同市警交通部は、市内の交通が安全かつ秩序だって行われるよう注力しており、同交通部の活動を、Twitter (TrafficServices)、または、Facebook (Toronto Police – Traffic Services)で公表されているので参考にして欲しいと呼びかけている。

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JSS説明


たまたま先週、元州検事総長を勤めた人物が、自転車クーリエの男性と路上でけんかをした挙句に、車に掴まった男を跳ね飛ばそうと無謀な運転をし、跳ね飛ばされた男性が死亡するという事件が起きた。この事件と関連するわけではないが、市内およびダーラム郡でそれぞれに自動車と自転車が衝突する事故が報告されている。
両方とも、即死事故ではなかったが、自転車利用者はかなりの重傷ないしは生命に関わる重傷を負っている。
今回の事故は、自転車による事故の典型の一つ、自転車の進行方向にあった駐車中の車のドライバーが不注意にドアを開けたことによって起きている。市内で起きているもう一つの事故は、警察の発表によれば、自転車利用者が信号を無視したために起きており、ダーラムの事故は詳しい状況説明がない。
近年のガソリン価格の高騰、ないしは化石燃料の使用に対する反省からか、自転車利用者が増加していると言われる折から、ドライバーとしては、時に出会う無謀な自転車利用者、ないしは自分以外の交通に無頓着なドライバーなどの存在が気になっていた。
道路状況に無頓着に開けたドアが原因で重大事故が発生することなどを改めて認識し、自転車利用者はもとよりそうでない人々も、十分注意することが必要だ。

10月の犯罪


宝くじ詐欺に注意

 

09年10月26日ピール郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


ピール郡警察(詐欺対策部)は、多発している宝くじ詐欺に注意を呼びかけている。
一連の詐偽事件で、被害者は、偽造された宝くじの賞金受け取りのためとして登録料を支払わされている。
警察に通報のあった典型的な詐欺では、被害者は落ちていた ‘scratch and win(削り出し)’の当たり券を拾っている。当たり券は、往々にしてモールの中や銀行の近くの人通りの多い場所で見つかっている。
券の一部を削ると、その券が当たりくじであることが分かる。券には、電話番号と当たった人は、電話するよう指示が書かれてある。電話をすると、宝くじ会社の代理人と称する人物が電話を受け、当たり券を持っていることが確認された後、賞金を手にするために登録料を支払うように指示される。タクシーないしは配達人による登録料の支払方法が決められ、被害者には、後日、賞金が送られると伝えられる。当然ながら被害者が賞金を手にすることはない。
他のケースでは被害者は道を歩いていて、落ちていた宝くじの当たり券を拾ったという人に出会う。拾ったという人は、被害者に、券の裏にある番号に電話するか、携帯電話を借りたいと言う場合が多い。
芝居がかったやり方では、被害者に対して2人はそれぞれ見知らぬ人物であるかのように振舞い、1人は当たり券を見つけた振りをし、他の1人は当たり券であるどうかを確認する手助けをしている振りをする。2人は共に被害者を信じ込ませ、賞金を受け取るために必要な登録料の一部を負担することに同意させる。負担すれば、被害者は賞金の一部をもらえると思いこませ、最終的に被害者は、相当の金額を騙し取られる。

同郡警察は、この種の詐欺の被害者にならないために次の諸点を注意するよう指導している;

  1. 削られていない‘scratch and win’の券が落ちていたら、まず、疑うこと。
  2. 券に書かれている宝くじ会社を調べること。その宝くじ会社をあなたは知っているか?
  3. 券の裏に書かれている電話番号に電話する前に、券の正当性を確認する。
  4. 賞金受領ための「登録料」を支払わせる宝くじ会社はない。
  5. 見つけた宝くじに当たったといって近づいてくる人物を簡単には信じないこと。もしあなたが当たった場合、全く見知らぬ人と賞金を分け合うだろうか?
  6. 誰かが登録料の支払いのために金を要求したらその場を離れて、警察に連絡する。
  7. Phonebusters (電話1-888-495-8501 、または、オンライン www.phonebusters.com)と連絡を取り、見つけた宝くじの券について伝える。

注) Phonebustersは、カナダ国内の詐欺発生状況を把握するために通報を受け付けているコールセンターである。

ピール郡警察は、この種の詐欺に関する情報を持っている人は、同郡警察詐欺対策部(電話(905) 453-2121, ext. 3335)に連絡するよう呼びかけている。また、匿名の情報はクライムストッパーズに電話連絡(1-800-222-TIPS (8477))するか、または、ウエブサイト(www.peelcrimestoppers.ca)ないしはCRIMES (274637)で “PEEL”に続けてテキスト情報を残すよう呼びかけている。

 

JSS説明


日本でも同様だが、世の中ではきわめて多様な詐欺犯罪が起きている。特に、思わぬ大金が手に入る「宝くじ」は、詐欺を働こうとしている犯人たちにとって、被害者の猜疑心を紛らわすためにうってつけの状況を作り出すと見えて、数々の手口が警察などから紹介されている。
この記事にある「登録料」詐取の手口はその一つであり、この他に手数料の前払いを要求したり、当たった当人が賞金を受け取る資格がないので代理で受け取り、山分けしようと持ちかけ、事情があってすぐに外国に行かなくてはならないので、当たり券を渡すから山分け分を先払いしてくれ、といった、落ち着いて考えればいかにも疑わしいものばかりである。しかし、思わぬ儲け話で、つい警戒心を忘れ、被害に遭うことが多く、そこが犯人たちの付け目でもある。
この種の詐欺被害に遭わぬためには、「うますぎる話はありえない」・・・と信じることである。


麻薬捜査の結果、クラーリントン地域で41人を逮捕

 

09年10月22日ダーラム郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


2週間にわたって進められた、ダーラム郡クラーリントン地域の高校周辺の麻薬使用並びに密売の捜査で41人が逮捕され、多量のマリワナおよび各種の麻薬器具が押収された。

リンゼー作戦と名付けられた今回の捜査では、ダーラム郡16分署から派遣された私服警官により、クラーリントン地域の全公立およびカソリック系高等学校周辺で監視活動が進められた。警官は、9月および10月の不特定時に監視活動を行った。
捜査を通じて、全ての高校から逮捕者が出ている。逮捕者は、合計41人で、11種の犯罪容疑がかけられている。容疑の多くは、所持が制限されている薬物の所持であった。
さらに、保釈条件ないしは保護観察条件違反者も逮捕された。
逮捕された41人のうち6人は成人で、残り35人は若年者であった。逮捕に伴い6人が、若年犯罪刑法に基づき隔離措置を受けた。逮捕された者たちは法に基づく処置のみならず、学校による停学処分の措置も受けた。
学校当局はこの作戦および今回に先立って進められた同様の作戦に極めて協力的であった。警察および学校当局によれば、3年前に行われた同様の作戦に比べ逮捕者が大幅に減少したとのことである。押収された薬物の量も大幅に減少した。
同警察は、これらの大幅な減少は、警察による、監視の強化ならびに地域の高校における麻薬取り締まりの徹底の成果であると見ている。近い将来、麻薬使用をさらに減少させるための同様の取り締まり作戦が実施されるとのことである。
同警察は、クラーリントン地区の学校での麻薬関連の動きに関し、情報を持っている人は、16分署のHeather Briese警部(電話1-888-579-1520 ext. 1631)に連絡を取るよう呼びかけている。また、匿名の情報は、ダーラム地区クライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS (8477))が受け付けており、情報提供者には、$2000までの懸賞金を受け取れることがある。

 

JSS説明


クラーリントン(Clarington)はオシャワの北東約30kmに中心のある郡で、地域には高校が4校ある。たまたま発表された若年者の麻薬使用、密売に伴う捜査の記事であるが、多くの逮捕者を出しているところに着目して取り上げた(警察は、数年前の捜査時に較べて減少しているとコメントしているが)。
仄聞するところでは、トロント市内でも若年者の多くが麻薬を使用しており、麻薬に関して厳密な規制が敷かれている日本とは大幅に異なる社会事情があるかと思われる。カナダでもマリワナを含む麻薬の使用は禁じられているないしは制限が加えられているが、時にマリワナ使用を合法化するべきといったデモが行われる、ダウンタウンの一部での麻薬密売と使用は半ば公然、莫大な量のマリワナ栽培が日常的に摘発されているなどが実情だ。
トロント周辺には家族同道で一時滞在、居住している日本人がかなりの数に上るが、子弟の通う教育機関や出入りする場所で、麻薬がどのように扱われているか、保護者は知っておくと共に、子弟への波及を十分警戒する必要がある。特に、数年の後に常識の異なる日本に帰国する人々にとって、当地で経験しうる習慣性ある麻薬使用が大きな問題になる可能性は高い。


運転中の携帯電話の使用禁止

 

09年10月12日ヨーク郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


ヨーク郡警察は、10月26日にオンタリオ州において、運転中の携帯電話等の使用を禁止する新条例が施行されるのに先立ち、ドライバーが、ハンドルから手を離さず、運転に集中する必要性を認識させる作戦をスタートさせる。

オンタリオ州では、10月26日以降、ドライバーの注意をそらせる手持ち電子機器(携帯電話に限らない)を運転中に使用すると、違反となることから同警察では事前に指導を徹底したいとしている。
制服のパトロール警察及び交通警察は、ドライバーの指導に注力することとなっているが、2010年2月1日までの間は、携帯電話などを使用したドライバーを直ちに違反者とするかどうかの判断はこれら警察官に任されている。

この3ヶ月間の教育期間中、ヨーク郡警察の係官は、運転に集中しない乃至は正常に行っていない運転をしているドライバーを監視しており、発見した場合、指導を実施する。
集中を欠いた運転は大変危険であり、ドライバーないしは同乗者、さらには道路を共有している他のドライバーに、時に、死をももたらす。

同郡警察は、また、運転中の人から電話やテキスト通信ないしはメールを受けた人は、発信したドライバーに、移動中の通話は行わず、車が道路から出る、ないしは路上で合法的に駐車してから発信するよう要請することで安全に対する責任を果たしてほしいとコメントしている。
2007年、同郡警察は、ドライバーの注意が散漫であったことが判明し、それが原因で起きた986件の事故を調査した。うち、3件は死亡事故であり、120件ではドライバーまたは同乗者が負傷していると指摘している。

 

JSS説明


従来から言われてきた運転中の電話使用が、手持ち電子機器の使用を禁止条例という形で10月26日から施行される。ただし、違反者が実際に罪に問われるのは2月1日以降ということのようだ。
ヨーク郡に限らず各警察は、具体的に手持ち電子機器の使用が禁じられるかどうかは条例施行以前でも、運転中の電子機器の使用は安全ではない・・・という理由で違反扱いをすることは出来ると言明していたので、必ずしも状況が変わったということではないと思うが、具体的な条例が施行される以上、厳しく取締りが行われると見るべきだ。
この施行は、日常自動車を利用するものとして喜ばしいものである。運転していて気づくのは、そのために周囲の車の流れに乗らない速度で運転しているのはまだしも、携帯電話を片手で使用し、もう一方の手でハンドルを握って、猛スピードで追い越してゆく車が決して少なくないことだ。勿論流れに乗らず、のろのろ運転をしているのも安全とは言えず、また、はた迷惑であるが、猛スピードに至っては危険極まりなく、許すことは出来ない。
さらに言うなら、手持ちかどうかに限らず、電話をすることが、注意の散漫を引き起こすことは避け得ないと思われるが、この条例では電話の使用自体は対象にされていない。しかし前記した条例立法以前の警察の姿勢から、警察は運転中の電話の使用自体について危険性を認めていると想像される。
なお警察は、電話の使用者のみならず、受信者にも、運転中と思しい電話については発信者にそうしないように注意することを促している点も、きわめて妥当だと考える。

 

11月の犯罪


歳末に、窃盗の被害に遭わないように注意

 

09年11月26日 ヨーク郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

ヨーク郡警察は、歳末にあたり、犯罪者が早めに動き出す気配があるので、周囲の状況に注意を怠らないよう注意を促している。この時期は、色々な手口で窃盗が行われ、事件が多発する。同警察は、次の注意事項を守って被害に遭わないよう注意を呼びかけている。

 

駐車場での窃盗

  1. 駐車場で、「タイヤがパンクしている」、「車に傷がついている」、「お金を落としましたよ」などと声をかけられた時には、先ず、財布やハンドバッグをしっかりと身につけ、車のエンジンを切って、キーをイグニッションから抜くこと。そういった呼びかけは、ハンドバッグなど、ないしは車を盗む手口である場合がある。
  2. 車に問題がある場合、明かるい場所に車を止め、電話で助けを呼ぼう。車からは出ず、ドアはロックしよう。

家宅侵入

  1. 家に何があるかのヒントにならないよう、最近、購入した物が分かるような包装材や箱をそのままごみに出さない。箱などは、リサイクル用に細断しよう。
  2. たとえ、雪掻きといえども、施錠しないで家を空にしない。

ATM

  1. ATM機に手が加えられている、ないしは、カード差込口に何かが付加されている場合には使用しない。
  2. 個人認識番号を打ち込む際は、キーパッドの上を手で覆う。
  3. 周囲に気を配り、不審な人物や車がある場合、機械に近づかない。

自動車の窃盗

  1. 車は常に施錠し、警報装置、車両追跡装置など盗難防止装置の装着を考える。
  2. 貴重品は、常に、トランクに入れ、通りすがりの人の目に止まらない様にする。
  3. 登録証や保険証などはグローブボックスに放置しない(犯人はこれらの書類から住所などを知ることが出来る)。

暖気運転自動車の窃盗

  1. エンジンをかけ放したままで車を離れない。
  2. 車の中に鍵を放置しない。
  3. 例え、車寄せであっても、常に施錠する。
  4. 出来るだけガレージ内に停める。

こういった常識的な注意事項を守ることであなた自身やあなたの持ち物を守ることが出来る。さらに詳しい犯罪予防情報は同郡警察のウエッブサイトwww.yrp.caに掲載されている。

 

JSS説明


人々が比較的こうむりやすい盗難について簡単ではあるが充実した注意が列挙されている。どれをとっても、常識の範囲に含まれる注意であるが、取り締まり当局がそれを取り上げているのは、実は、それが守られないために被害が起きている事の証左である。
自分の行動を見直すための参考にしたい。


麻薬取り締まりで 60人を逮捕

 

09年11月26日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

トロント市警14分署の重大犯罪・風俗課は、麻薬班の協力を得て10月半ばより5週間にわたり住民から寄せられた麻薬売人に関する情報等を元に捜査を行った。この捜査は、次の数箇所で行われた。   

  1. ブロアー西通り X オシントン通り
  2. ブロアー西通り X ランスダウン通り
  3. カレッジ通り X スパダイナ通り
  4. ダンダス西通り X スパダイナ通り
  5. キング西通り X ストラカン通り
  6. キング西通り X ダッファリン通り
  7. クイーン西通り X ランスダウン通り
  8. クイーン西通り X バザースト通り

 

同捜査では、

        1. 私服の係官に対し、30件の麻薬売買の話が持ちかけられた。
        2. 同市警は、薬物使用法に基づく3件の家宅捜査を実施し、60人が120に及ぶ容疑で逮捕された。

さらに、

  1. 逮捕者の違反総数は、913件であった。
  2. 逮捕者のうち14人は、保釈中であった。
  3. 逮捕者のうち13人は、条件付保護観察を受けていた。
  4. 逮捕者には、一人平均21の違反判決を受けていた。

JSS説明


日本では有名人の麻薬使用などがニュースになっているが、当地の麻薬に関する状況は日本のそれとは大きな差がありそうだ。統計が手元に無いので正確なことはいえないが、このニュースにある数字、ないしはこれまでに見聞された状況から推測できることは、きわめて多くの人々が不法な麻薬などを使用しており、又、密売も盛んに行われているようだ。

一方、そういった傾向に危惧を持つ地域住民が警察による取り締まりのきっかけになっている点では、状況が放置されて居らず喜ばしい。

気になる点の一つは、当地に短期、中期に滞在する人々が、後先の熟考無しに、つい麻薬に手を出し、結果がおおごとになってしまうことである。事態を興味本位に捉えないよう、切に願


暖気運転中の車両盗に注意

 

09年11月4日ヨーク郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

ヨーク郡警察は、ヴォーン市で、車が暖気運転中に盗まれる事件が2件起きており、毎年この時期には同様の事件が増えるとして注意を促している。
11月4日午前6時30分頃、被害者は、2007年型トヨタカムリのエンジンをかけ、ドアに施錠せず鍵を差し込んだまま車を離れた。3分と経たない間に、車はマーティングローブ通りに面した車寄せから盗まれた。

さらに、同日朝、施錠され、ジアンコーラ通りの車寄せに駐車していた2002年型のフォルクスワーゲンJETTAが盗まれている。
現段階でこの2件の車両窃盗事件が関連しているかどうかは判明しておらず、犯人に関する情報もない。
同郡警察は、本年9月以降発生している、合計11件の同様の車両盗難事件を捜査している。この種の事件の多くは、ヴォーン市を中心に発生しているが、ヨーク郡全域に対して注意を呼びかけている。盗難被害は、高級車から普及車にわたっており、特定のモデルや種類が狙われているわけではない。

ドライバーが車を離れて無人になった隙を犯人が狙っている。従って、この種の盗難は、防ぐことが出来る。同郡警察は住民に、暖気運転をしなくてはならない場合、次のことに注意するよう呼びかけている:

  1. ガソリンスタンド、コンビニ、ATMその他どんな場所でも、エンジンをかけたまま、たとえ数分でも車を離れない。
  2. 自宅では、車の鍵をドアの近くや、見えやすいところに置かない。
  3. キーなしの遠隔スターターを使う場合、ないしは、スペアキーを手元に持って、ドアはロックしてある場合以外はエンジンかけたまま車を離れない。
  4. 車は、可能な限り鍵のかかるガレージに駐車すること。
  5. 不審な人物ないしは車に注意し、不審な事態は警察に通報する。
  6. 車の所有者は、市場に出回っている各種の自動車追跡システムを、必要に応じて購入、搭載することが望ましい。

さらに詳しい情報については、同郡警察の車両窃盗課(電話1-866-876-5423, ext. 6698)に連絡するよう、また、匿名希望の場合は、クライムストッパーズ(電話1-800-222-tips、オンライン www.1800.222.tips.com、ないしはテキスト通信でTIPYORKのCRIMES (274637))に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


暖気運転中、所有者が車を離れた隙に車が盗まれる事件は、当地で毎年多数発生している。自動チョークなどがついた最近の車では、エンジン自体にとって暖気運転は殆ど必要なくなっていると聞くが、車全体の潤滑系などのために暖気運転を行う人は依然、多い。一方、暖機運転中じっと車の中で過ごす人は多くなく、多くの人が車を離れる。そして、機会を狙っている犯人たちにとって、エンジンをかけたままドライバーが車を離れた場合は、まさに千載一遇のチャンスというわけである。
同警察の指摘する注意事項は全て基本的なものであり、実行が難しいものはないと思われるが、そのどれかを実行しなかったと言った、ちょっとした油断で取り返しのつかない事態になってしまう。
自動車盗には、いわゆる無断借用とでも言えるものから専門的な盗みまで各種あるが、このところの傾向では専門的なものが増加しており、盗んだ車は短時間のうちに国外に持ち出されるないしは部品化されるケースが多いと言われる。したがって盗難車が発見される率は多くない。
甚大な被害を受けない、ないしは必要以上に保険のお世話にならぬよう(被害を求償すれば当然保険料があがる)に、日常の注意を徹底する必要がある。

12月の犯罪

 

ネットを通じた詐欺で男女二人を告発

 

09年12月30日ダーラム郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesによる情報提供)

 

オシャワ市の北コーティス町在住の男女二人が、ネットを通じてホッケーおよびコンサートの入場券をインターネットで販売広告をしたが、入場券を発送せず、詐偽の疑いで12月30日、逮捕された。
同町ウオルター通りに住むAngela SARACO 30才、Lonny SMITH 35才で、$5,000を超える詐欺の疑いで検挙された。

この事件の捜査は、被害者から警察への通報によって開始されたが、他にも被害者が発見されているが、この詐欺は2009年5月から12月までの間行われていた模様である。

ダーラム郡警察詐欺対策課は、ネット上の「KIJIJI」と称するサイトに掲載されたトロントで行われるTaylor SwiftコンサートおよびToronto Maple Leafの試合入場券を含む広告数点が詐欺事件の対象であったとし捜査を行った。
被害者は広告に応じ、インターネットを通じて代金を支払った。しかし、支払い対象となった入場券は被害者に送られておらず、また、2人は、被害者のe-メールおよび電話での問い合わせに応じなかった。
被害者は少なくとも45人いると見られている。同警察では、その多くに事情聴取したが、被害者はダーラム郡、GTA全般、カルガリーやフレデリクトン等に分散している。
犯人が次のようなメールアドレスを使用していた。

alana.laverty@hotmail.com
chantal.pierce@hotmail.com
saraharsenault58@live.ca
arianna.nesbitt@yahoo.com
gibsonholly@hotmail.com
catherine.bianco@hotmail.com
miller.victoria@hotmail.com
rogers.amanda@hotmail.com
d.mcmillan@hotmail.com
s.watson@live.ca

この事件に関わる情報を持っている人はダーラム郡警察の詐欺対策課Jim Doucette刑事(電話1-888-579-1520 ext. 5364)に連絡を取るよう、また、匿名の情報はダーラム郡クライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS (8477)、またはオンラインwww.durhamcrimestoppers.ca)で受け付けているので連絡するよう呼びかけている。なお、情報提供者には$2,000までの奨金が支払われることがある。

 

JSS説明

 

詐欺事件は社会のシステムが複雑になればなるほど手口が多岐にわたり、巧妙になってくる。インターネットは、発信者が自身を特定しないで行動できる特性を利用して、犯罪の道具として利用されるものの一つである。
ネットオークション、ネット販売・購入ないしはネットワーク構築など、便利に利用できる仕掛けは数多いが、便利な半面で危険も潜んでいる。利用に当たっては相手や主催者の身元を、第三者機関ないしは公的機関などを利用してしっかりと確認すること、常識を超える有利な話などは、眉に唾をつけて接することが肝要だ。

 

児童誘拐未遂事件で、犯人及び車の写真公開

 

09年12月17日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

12月16日午後4時過ぎ、トロント市警は児童誘拐未遂の通報により、レークショア西通り・アレン通り付近に出動した。

事件の状況は次の通りであった;

児童が帰宅途中、男が車から出てきて その児童を車に連れ込もうとした。

 

居合わせた通行人がこれに気づき犯人を 取り押さえ、警察に通報した。

 

判明したことは;

12月15日にも、ロイヤルヨーク通り・ミミコ通り付近で、児童2名に夫々話しかけた不審な男がいた。

 

その男は児童を車に乗るように誘ったが、 男は子供を車に乗せることには成功せず、現場から逃走した。

 

男の車は銀色の2009年型4ドアキャデラックCTSであった。トロント在住のJoseph Troisi 53才が以下の事由で検挙された。

1)14才以下の児童誘拐、
2)犯罪となる脅し2件

 

トロント市警は、他にも被害者がいるものと見ている。
事件に関する情報を持っている人は警察(電話416−808−7474)、または匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンライン www.222tips.com、またはtext TORの CRIMES (274637))に連絡するよう呼びかけている。

トロント市警は、保護者に、子供たちに周囲の状況に注意することが重要であることを、教えるよう促している。

 

JSS説明

 

Missing Children Society of Canadaの 統計によると、2008年に起きた子供の行方不明事件はカナダ全体で56,102件あり、内訳は以下の通りであった。

 

Stranger(他人による): 56
Accident(事故): 37
Wandered Off(迷いだし): 560
Parental (親による): 300
Runaways(家出): 40,289
Unknown(理由不明): 12,441
Other(その他): 2,419
Total: 56,102

 

この統計によると、「家出」が圧倒的に多く、他に較べて「見知らぬ他人による誘拐」は少ないことが分かる。しかし、年間56件は発生件数として、決して少ないものとは思えない。又、それぞれの発表に詳しい説明はないが、発生している状況から推測して特定の被害者を狙ったものではないことが多いように思われる。
警察は、被害を受けないために保護者に対して注意を促すと共に子供の教育を勧めており、そのパンフレットの一部を以下に抜粋した。
子供に教えておくべきこと。

 

10) 一人で行動することは避け、常に友人と、行動を共にすること(このパンフレット’Protect your Child’ は警察に常備してある)。

 

寒冷期の自動車取り扱い

 

09年12月7日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

この冬最初の冬の嵐の影響で12月9日は、トロント全域は雪やフリージングレイン、そして雨になる予報が出されている。こういった天気や、これからの冬に備える対応策として同市警は以下を推奨している。

 

機器

タイヤ; ウインター、スノー、ないしフォーシーズンのいづれを装着しているかに関わらず、状態の良し悪し、空気圧ならびにトレッドの磨耗状況を確認すること。

 

バッテリー; 寒冷期のエンジン始動に支障がないかどうか、電気系統およびバッテリーの状況を確認すること。

 

ワイパー; 耐用期間を過ぎた、ないしは破損したワイパーブレードは交換すること。

 

窓洗浄液; タンクは常に満杯にし、予備のタンクをトランクに入れること。

 

ブースターケーブル; 自分のためはもとより、人を助けるためにブースターケーブルはいつも携行しよう。

 

雪・氷かき; 長い手がついたブラシと氷かきは、車に積もった雪ないしは凍結した氷を払いかくための必需品。

 

その他; 緊急用食料、水、毛布、保温ブーツ、手袋、帽子など。

 

運転-むやみに外出しないこと。

 

同市警交通部は、市内の交通安全および交通秩序維持のために活動している。TwitterのTrafficServiceやFacebookのToronto Police –Traffic Services、 Blogを通じて、交通部の活動状況を確認するよう呼びかけている。

 

JSS説明

 

自動車での移動が通常となっている当地で、降雪期の運転は不慣れな人にとっては頭痛の種だ。かなり慣れたと思う人でも、長時間運転すると胃が痛くなることもある。又、気温の低下に伴って、バッテリー出力の減衰では時にエンジンがスタートしなくなるなど、色々な問題にぶつかるのもこの時期が多い。このニュース記事には記載がないが、当地のハイウエイ走行中にフリージングレインを経験し、生きた心地がしなかった思い出もある。
この記事はきわめて簡潔に冬季の運転について注意を喚起したもので、フリージングレイン遭遇時の注意などは記載がないが、一般的な注意が記載されているので十分参考になる。
一方、同時期に別の警察が発表したニュース記事では、下記のような注意点が指摘されている。

装備関係

 

運転関係