1月の犯罪情報

 

マーカムでクレジットカード、身分証明カード偽造施設摘発

 

08年1月28日ヨーク郡警察ニュース
Japanese Social Service情報提供

 

 ヨーク郡中央詐偽課の係官がマーカム町で、数千枚の偽造クレジットカード及び作成機器を押収するとともにクレジットカード偽造に関連した男2名を逮捕した。
1月17日、ヨーク警察は情報に基づき係官をマーカム通り・デニソン通り地区のアパートに派遣し捜索を行った。その結果、数千枚の未記入カード、数百枚の記入済みのクレジットカードおよび身分証明カード、パスポートおよび写真、偽造されたOHIPカード等を発見した。同時に係官は、偽造カード作成用の複数のコンピューター、プリンター、ラミネーター、プレス機および不正な身分証明作成用資料も発見した。偽造身分証明カードは、依頼者の要求に基づいて作成されていたと見られる。
逮捕されたのは;

  1. スカボロ在住のHassan JEEVA、25才とマーカム在住のSuganya RAVINDRAN、21才

 詐欺や個人認識情報詐取の被害を避けるためには、予防対策をする事がもっとも大切だ。クレジットカードを紛失したり盗まれた、ないしはクレジットカード会社の月例計算書に不審な点があった場合、すぐに通報をすること。相手が誰であったとしても人にクレジットカードを貸さないこと、発行されたカードには必ず署名をすること。使用しないクレジットカードは契約を解消し、常時使用するもののリストを作成すること。郵便物は、配達されたらできるだけ早く取り出し、手紙を住居や仕事場の周囲に放置しないこと。使用済み書類はすべて破棄すること。この捜査による押収物は、郡警察第二管区司令部で報道機関向けに展示される。
本件に関する情報を、郡警察中央詐偽課のJoe Tanczos 警部(電話1-866-876-5423, ext. 6622)、または匿名でクライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS 、オンラインwww.1800222tips.com )へ提供するようよびかけている。

 

JSS説明

 

この種の事件は、継続的に発生が発表されている。警察など関係機関は防止に力を注いでいるが、その網の目をくぐって続々と巧妙な手口が横行している。それにしても記事にある押収量、偽造の範囲には驚かされる。
最近、筆者の周囲にも被害を受けたと言う人が出ているが、話を聞いてみるとこの種の犯罪が多発していることを意識していなかったかのように見えることも少なくない。横行している手口を知って、不審な動きを察知することは重要である。
機械を使用するカードの作成は別として、作成するための情報を盗まれないように細心の注意を払うべきである。記事内の注意事項はもとより、カード使用時に肩越しに情報を盗まれないように、キーパッドを手で覆って操作することはもっとも基本的である。また、e-mail、手紙、電話などで言葉巧みに情報を詐取するやり方については、要求に応じる前に関係機関に確認を取ることが必要である。うまい話、緊急な話と言った持ちかけで、相手のペースにはまってはいけない。「関係機関(銀行や警察など)に確認を取るから・・・」と言って、いったん話を打ち切るやり方が有効である。なお、確認する際に、相手が指定した機関での確認は、全く無意味である。

 

 

トロント公衆衛生局は、狂犬病感染を調査中

08年1月23日市公衆衛生局
Japanese Social Service情報提供

 

 トロント市公衆衛生局は、エトビコの蚤の市で購入した犬による狂犬病の人間への感染について調査を行っている。Hwy27・アルビヨン通りにあるDr. Flea蚤の市で、1月13日に売られた子犬がその後、トロント物愛護協会(Humane Society)に持ち込まれ、狂犬病に感染していることが確認された。
市公衆衛生局は、この蚤の市で子犬に触れたか、または購入した人は、同保険局(416-338-7600)に連絡を取るよう呼びかけている。
オンタリオでの狂犬病発生は稀であるが、感染が放置された場合、感染した人ないし動物はしばしば死亡する。狂犬病に感染した人は、発病を防ぐためにワクチンの投与を受けなくてはならない。狂犬病ウイルスは、感染した動物の唾液に含まれ、かすり傷や傷口、ないしは口、鼻や目などの粘膜への接触によって拡散する。
市公衆衛生局は、動物の購入ないしは譲り受けは、信頼のおける所とし、子犬の母親がワクチン投与を受けていることを確認するよう助言している。

 公衆衛生局以外にも関連する保健機関がこの調査には参加しており、必要な情報は逐次ウェブサイトhttp://www.toronto.ca/healthで公表されることになっている。

 狂犬病に関する情報は

http://www.health.gov.on.ca/english/public/program//pubhealth/rabies/qa/rabies_qa.htmlにも掲載されている。.

 

JSS説明

 

1月26日のG&Mによると、2000年から2006年の間、東オンタリオでは狂犬病に感染したラクーンのケースが132件あったと言う。
一方トロント市内では、狂犬病ビールスの宿主はこうもりが主と言われる。昨年9月に、狂犬病に感染したこうもりが市内で発見されたことが想起される。
最新の統計は2006年のもので、トロントの住民280人を含む1987人のオンタリオ州民が、狂犬病感染の恐れがある動物に噛まれた後に、感染予防のためにワクチンの投与を受けている。これは前年に較べて30%の増加である。
州内では、2006年に狂犬病に感染した動物が82見つかっており、内こうもり42、スカンク23、牛11および羊1であった。また市公衆衛生局は死亡した動物87を連邦食品検査局(CFIA)に送致しており、内5匹のこうもりで感染が確認されている。また同年には州内で犬への感染は確認されておらず、猫への感染が2件確認されている。
狂犬病は日本では絶滅されたが、北米では動物の感染が少なくなくない。人への感染は年間数人ないし数年に数人と言った状況であるが絶滅はしていない。
狂犬病は、感染動物の唾液が傷口や粘膜を通じて感染を広げる。ビールスは一定の速度で脳に達し、発病する、脳に達する速度は侵入箇所と脳の距離に比例するが、一般に1週間から数ヶ月と言われる。肝心なのは発病までにワクチンの投与を受けることである。挙動の疑わしい動物に噛まれた、ないしは唾液に汚染されたと思われる場合、至急医師に相談しなくてはならない。
なお、その後の調査の結果当局は、Dr. Flea’s MarketのPets R Usでの動物接触警告期間を、掲出記事の1月13日から1月5日に遡って拡大している。

 

住民の安全に関する警告、不審者のが出没

 

08年1月9日 市警ニュース
Japanese Social Service情報提供

 

 トロント市警は、1月9日St.George通り・Bloor通り西付近をうろついていた男を特定するため、住民の協力を求めている。
同日の夜間から早朝にかけて、男が女性の住んでいる家の窓の中を覗いているという通報が数回トロント警察に寄せられた。
通報によると、男は白人、10代後半から20代前半身長1m68cmから78cmで、痩せ型である。男は、暗い色のボンバージャケットを身に着け、トーク帽をかぶっていることもあった。
付近の住民に対し、夜間から早朝にかけては、窓はカーテンを閉め、鍵がかかっていることを確認するよう呼びかけている。また自宅の周辺や、この付近にあるアパートに不審者がいないか、注意するよう促すとともに関連情報を持っている人はトロント警察(電話416−808−5300)、または、クライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.com)に匿名で連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明

 

警察の発表では、性的暴力、押し込み、自動車事故、発砲、詐偽および失踪を目にすることが多い。警察の発表は、必ずしも事件発生をすべて網羅しているわけではないので、これらが主要なものであるとは言い切れないが、多発していることは間違いなさそうだ。
性的暴力については、事件としての取り扱いが、その社会の基準によって異なるので一概には言えないが、当地で発生が少なくないもののひとつである。訳出した件は、他の2件を含めてテレビが「多発している」として報道している。他の2件は、共に夕刻、人通りもあると思われるダウンタウンで、男性が女性に掴みかかった、車に引きずり込もうとした、といった類のものである。
被害を予防する方策の詳細については、各警察がウエッブなどで説明しているので、本稿では割愛するが、

  1. 常に、周囲の状況に注意を払う。
  2. 単独行動はできるだけ避ける。
  3. もし被害にあった(あいそうだ)と思ったら、大声を出すなどして、周囲の注意を引く。
  4. スキを見せない/作らない。

などが基本である。

 

路肩停車中の緊急車両横を通過する際の注意

 

08年1月7日州警察ニュース
Japanese Social Service情報提供

 

 オンタリオ州警察は, 路肩などで緊急燈を点灯し駐車している緊急車両の横を通り過ぎる場合に、速度を落とさない、または、左に寄らないドライバーの取締りを徹底する。
Julian Fantino州警察長官は、この一週間に、州警察の車両に車が衝突する事件が、ケンブリッジ地区のHWY401等で2,3件発生しており、そのうち1件では係官が車にはねられ負傷している。
第3の事件では、トロント地区のHWY401上で起きた交通事故に対応し、HWYの道端に駐車していた消防車の後部に車が突っ込んだ条例を紹介した。
同長官はオンタリオ州道路交通法では安全を確保するため、緊急燈を点灯して走行車線ないしは路肩に停車している車両警察、または、走行している消防・救急車と同一の方向に走行している車両

は、原則の上、注意して通り過ぎなくてはならないことを規定している。道路に2またはそれ以上の走行車線区分があり、車線変更が安全に行える場合、通過する車両は車線を左に変更しなくてはならない。これを怠った場合:初犯-有罪の場合$400から$2000の罰金および3点減点及び最長2年の免許停止。5年以内の再犯の場合-$1000から$4000の罰金、最長6ヶ月の拘留、及び最長2年までの免許停止の処分が科せられる場合があると説明している。
同長官は、また緊急車両横の通過に関する条例は2003年の4月に議会を通過しており、自動車運転者はこの交通法規の存在を知ると共に、従う責任を持っている。
この1週間に係官2名が傷を負い、パトカー2台に大きな被害が出ている。このような事態は、全く受け入れられないし、大目に見ることはできない。係官は、交通を遮断しているときには命をかけて任務についている。違法者を厳重に取り締まるよう指示を出した。
取締りのためには、覆面パトカーを出動させたいと発言した。
最初の事件では、HWY 道路わきの、衝突事故に巻き込まれた車の前方に駐車した係官が、ドライバーをパトカーに収容していたが、18才の女性が運転する車両が、停車中の最初の車の後部に突っ込み、押された車がパトカーに突っ込んだ。後ろの車は大破し、パトカーは多大な損害を受けた。

 2件目の事故は、単独自動車横転事故を、州警察係官が調査中に起きた。係官はパトカーの後部の非常灯を点灯させて駐車していた。
多くの緊急車両および緊急要員が現場で、横転した車からドライバーを救出するために作業中だった。現場にいた緊急車両は、すべて非常灯を点灯していた。
係官はパトカーのドライバー側のドアの横に立っており、通過したダッジキャラバンに跳ねられた。

 

JSS説明

 

道路わきに緊急車両が停車している場合に、あまり注意を払わずに通過する車を見かけることは少なくない。また、緊急車両と出会った場合、減速の上で、道路端に停車する車も意外に少ない。免許取得時に習得した法規、ないしは記事に指摘のある法規改定時に理解した当地の交通法規では、緊急車両への対応動作は記事にある通りである(緊急車両の場合以外にも、工事中の区間通過方法や罰則規定も同時に改定されたと認識している)。
自動車は交通機関としてきわめて便利であり、当地社会では多くの場合利用を避けることは難しい。一方自動車が引き起こす多くの悲劇は、ドライバーがその危険性を認識し、責任ある対応をすることで、その多くが防止できる。ひとつ間違えば凶器になるものの利用者の責任として、法規は最低限遵守するべきものであり、その上で常に注意を怠らないことを肝に銘じなくてはならない。

 

2月の犯罪情報

 

3件の性的暴行で男を逮捕

08年2月19日 市警ニュース
Japanese Social Service情報提供

 

 2月19日午前12時35分頃、市警にヴォーン通り・ケンウッド通り地域で起きた性的暴行事件の通報があった。
事件の概要は、


警察は同地域を捜査し、容疑者を発見した。
トロント在住のRoderick MacDonald 29才は以下の容疑で逮捕された。

  1. 傷害を伴う性的暴行
  2. 監禁
  3. 殺害の脅迫

 

JSS説明

 

 広汎な警察の発表の中でも、性的暴行に関するものは少なくないものの1つである。一方、警察の統計によると、警察が特に注力しているわけではないが、性犯罪の検挙率は他(特に押し入り強盗など)に較べると高い犯罪である。
この事件の記事から読み取れる、被害を受けないための注意事項は、夜間の一人歩きである。被害者は、周囲に注意を怠っていなかったため、事前に危険を感じて被害を避けようとしているが、一人歩きであった事が、その努力を無効にしている。
この種の被害予防に関して警察が常に注意しているのは、

  1. 夜間の一人歩きを避ける。
  2. 周囲への注意を怠らない。
  3. 歩行経路を不定にし、待ち伏せなどを防ぐ。
  4. 不審な事態に関しては、被害者の直感で対応する。
  5. 不幸にして被害にあいそうに感じたら、躊躇せずに大声を上げ、周囲(近くの住宅を含む)の注意を引く。

などである。

 

強盗捜査で協力を要請

 

08年2月8日市警ニュース

Japanese Social Service情報提供


トロント市警は強盗捜査で一般の協力を求めている。
トロント市警は2月2日から5日にかけ、バザースト通り・ローレンス西通りで起きた4件の強盗事件を捜査中である。

 調べによると被害状況は次の通りである。

  1. 4件の被害者は全員女性で、午後7時から午後11時の間に、バザースト通りをローレンス西通り方シェパード西通りに向かって歩いていた。
  2. 被害者に男が近づき、殴り倒したうえで、激しく殴打したり、ける等の暴行を加えた。
  3. その上で犯人は、被害者のハンドバッグを取り、逃走した。

 被害者のうち1人はこの暴行で受けた腹部の傷のため病院に収容されている。
犯人の人体は、黒人で20才代、身長165cmから177cm、体格は普通。この男はデニムのズボンに灰色ないしは青色のジャケットを着ていた。犯人はいろいろな色の野球帽をかぶっていた。
警察は夜間1人で歩く場合、十分注意するとともに不審に思った場合警察に通報するよう呼びかけている。

情報を持っている人は警察(電話416−808−3200、または匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477), オンラインwww.222tips.com)に連絡するよう求めている。

 

JSS説明


いわゆるかっぱらい、掏り事件が発表されることはあまり無いが、特に観光地や事情に詳しくない人が集まるところでは頻発していると言われる。一方、暴力を伴う事件は前者に較べると比較的頻繁に発表される。
この発表では、夜間、1人で歩いている女性が狙われている。特に冬は、繁華街をのぞけば夜間の人通りは、街中であっても多くは無い。それを狙っての犯行と考えられるが、特に女性は、出来うる限り夜間の一人歩きはしないことを心がけてほしい。友人、家族など信頼できる人と複数でいる場合の被害は少ないようだ。
またトロントの市営バスは、夜間女性が要請すれば、停留所で無い場所でも停車してくれる。こういった事件が起きないようにと言う配慮であり、一方こういった事件がおきやすい環境があるということだ。

 

 

 

カージャック・強盗


08年2月3日 ヨーク郡警察ニュース
Japanese Social Service情報提供

 

 ヨーク郡警察強盗課は、2月2日午後10時ごろ、ヴォーン市内、HWY7・HWY404地域で発生したカージャック・発砲事件の犯人特定および検挙のため、市民の協力を求めている。

 被害者は男性2名が載っていた乗用車が赤信号で停車し、信号が青に変わったとき、緑色のPlymouth Voyagerバンに追突された。被害者が車を出ると、犯人2人が近づき金を要求した。争いになり、被害者の1人が頭部に銃創を受けた。同乗者は犯人に暴行を受けた。被害者2人は病院に運ばれ、傷の手当てを受けたが傷は命に関わるものではない。
盗まれた車は緑色で、1998年型のAudi A6、オンタリオ州登録プレートAZWD-802をつけている。
犯人の特徴は、

  1. 黒人男性、20才前後で身長約180㎝、体格は普通で、銃身が長い、銀色の拳銃で武装していた。
  2. 黒人男性、20才前後で身長約173㎝体格は普通。

 郡警察は運転者は以下を忘れないよう、念を押している。

  1. 犯人の人体や服装などすべてを出来る限り覚えること。
  2. もし被害者となり、家族やペットがまだ車に残っている場合、犯人に車に残っている者があることを伝え、一方車は待っていっていいと伝えること。多くの場合犯人は要求には応じる。カージャクカーがほしいのは車であることを忘れないように。
  3. 周囲の状況に注意を払うこと。もし不審な人物や車を見かけたら、車には近づかないこと。安全な場所に行って、警察に通報すること。
  4. 車の鍵やリモートスイッチは、いつでも使えるようにしておくこと。走行中は常にドアをロックし、窓ガラスは閉めておくこと。
  5. 鍵をつけたまま、ないしはエンジンをかけっぱなしにしないこと。

 ヨーク警察はこの事件に関する情報は郡警察強盗課(電話1-866-876-5423, ext. 6630)、強盗捜査班(905-773-1221 Ext: 6630)、または匿名でクライムストッパーズ(電話1-800-222-TIPS, オンラインwww.1800222tips.com)に連絡をするよう呼びかけている。

 

JSS説明


カージャック(自動車乗っ取り)は、頻繁に公表される事件のひとつである。現に同じ週に、ミシサガのヒルレスト通りで、ガレージから車を出していた老夫婦が、拳銃で武装した犯人に襲われ、車を奪われている。さらにこの犯人達は盗んだ車を使って、オシャワで、郵便配達人を襲い、車と共に郵便物を盗んでいる。
訳出した事件では、犯人達は車を追突させ、車を降りた被害者を襲っている。ミシサガの場合はカレー時から車を出している際に、ドライブウエイでそれを待っていた夫と、車を運転していた妻を、さらに郵便配達人の場合は、配達のために停車した被害者の車の後ろに車を止め、襲っている。
被害者たちには、被害を誘うような行動は全く無く、日常の行動中に襲われている事が気になる第一点であり、またどちらの場合も銃が使用されている事が留意するべき第2点だ。
この事例から、

  1. 誰でも、どんな状況にあっても被害を受ける可能性があること。
  2. 犯人が銃をもっている可能性が高いこと。

の2点は、誰もが意識して置くべきことである。
そして訳出記事にある通り、不幸にして被害者となった場合、とりあえず犯人の要求には応じ、一方犯人の人体をできる限り詳細に記憶し、それを危険が去った時点で警察に通報することで、最悪の事態を避けると共に犯人の逮捕に協力することを肝に銘じる必要がある。見方によっては消極的だが、被害を最小にとどめるための助言である。
なお、ターゲットにされない配慮については、記事にある通りである。

 

3月の犯罪情報

 

個人認識情報詐偽

 

08年3月24日
Japanese Social Service の情報提供

 

 3月、カナダ政府が詐偽防止キャンペーン行い、関係機関や報道機関が詐欺の被害にあわないよう注意を促した。
この種の犯罪は、きわめて多様な方法で行われるが、その多くは被害者の欲心、危機感ないしは義侠心をそそる話を持ち掛け、ことの信憑性を検討する時間を与えずに行動を取らせるやり方が基本である。また、電話やインターネット、手紙など発信者の身元が判明しにくい媒体を使って行われることも稀ではない。
ここでは、最近、急激に増加しているといわれるIdentity Theft (個人認識情報詐取)について公的機関が広報している情報を元に、被害を防ぐ方法を述べる。

 

Iidentity theftとは?
詐取などによって盗み出した個人情報を使って、被害者の銀行口座などから現金を盗み取る、ないしは、クレジットカードなどを不法に使用して金品を盗み取る犯罪は、預金取り扱いの利便性が大幅に高まり、インターネットなどが大幅に普及した現代できわめて多くの被害をもたらしている。
内閣に付属するOffice of Privacy Commissioner (OPC) のウエッブサイトによると、不正なテレマーケッティングや電話などを使った詐欺被害通報のために州警察、RCMP, 公正取引委員会が1993年に発足させた通報センターであるPhonebusters は、2006年中にidentity theft による被害7,800件、被害総額16百万ドルを超える通報を受け付けており、また、この数字は全被害の約5%に満たないのではないかと推測されている。推測が正しいとすると、被害総数は15万件以上、被害総額は約320百万ドルにも及ぶことになり、莫大である事が分かる。2003年に、カナダの調査会社は、カナダでは一生の間で人口の約9%(2.7百万人)が被害を受けるという調査結果を発表しているし、FBIは米国での被害が年間5億ドル、10百万件に及ぶとしているという。なお、被害は個人ならびに団体共に起きている。

 

手口(一般消費者の場合)
銀行カードやクレジットカードなどで個人認識のために使われる情報は氏名、住所、生年月日、SIN (Social Insurance Number)、多くのパスワードなど多種である。関係する多くの機関が、これらを不法に盗み出すきわめて多様な手口を紹介し、注意を促しているが、以下はその一部である。

 

ごみ漁り

 家庭などから出されたごみの中に、情報が抹消されずにある書類などを見つけるやり方。情報は細断する等して読めない状態で捨てる必要がある。

 

Skiming (掬い取り)

 デビットカード、クレジットカードなどを使用する際に、係り員が情報盗み取りの目的で別の端末装置を操作するケース。防止するためにはカードの読み取りは自分の手で行うこと。なお、この場合、カード操作に必要なパスワードは、肩越しの盗み見、天井などに設置されたビデオカメラで読み取るものなどが多い。

 

ATM操作

 銀行などの現金引き出し機のカード読み取り部分に、情報読み取るために付加装置を取り付け、他に上記同様ビデオカメラなどをセットしてパスワードを読み取るやり方(この場合、キーパッド打ち込み状況を外部から監視している場合がある)。

 

インターネットの悪用

 正規の発信者を偽装したメールを送りつけ、情報詐取を目的にしたサイトに誘導したり、連絡先を指定し電話をかけさせたりして、情報を盗むやり方。なおこの方法は、いわゆる前金詐偽(大金や物品を入手できるチャンスと偽って、取扱料や前金を詐取するやり方)などが重複している場合が多い。

 

カードなどの盗み出し

 財布などからカードを盗みだすケースはもとより、新規発行などで郵送されたカード、郵送された事前承認済みのクレジットカード発行依頼書などを郵便箱から盗み出し、情報を入手する方法。

 

住所変更偽装

 被害者を装って住所変更手続きをし、個人認識情報を伴う郵送物を入手する方法。

  1. 企業などのデーターベース侵入。
  2. 社交ネットワークの利用。

被害防止策
情報流出および流出した情報によってもたらされる被害は大別すると被害者が何らかの行動をとることで起きる場合と、被害者が感知できない状況で行われる場合とに分けられる。被害を避けるためには上記のような手口で情報を詐取されない事が第一であるが、たとえば金融機関やネット販売機関などのデーターベースが盗み出されるなどのケースでは、被害者はなんら対策を立て得ない。したがって被害を受ける可能性は誰にもあるという前提で日常を過ごす必要がある。

 

情報を盗み出されない対策

 情報を盗み出されないためには、上記した手口が無効となるような行動をとる必要がある。たとえば、銀行やクレジット会社、政府機関からの手紙などは処理が終わったら細断するなどして読み取りができないようにしてから廃棄する、郵便物を長期に郵便箱に置かない、ないしは郵送物を他人が手に入れやすい場所に放置するなどを避けることも重要である。また、インターネットや電話、手紙を通じて要請された情報については、相手の身元と情報の用途を確認、納得できた場合にのみ伝えること(これらが確実に確認できる事が決め手である。相手が電話機の向こうでどう名乗っても確認は出来ない)。
また何らかの事由で個人認識情報を他人に伝える場合、相手の身元を確認(相手の指示に従って行うのではなく、信頼できるリストなどを使って自ら連絡先を選ぶ事が肝要)することも習慣としたい。銀行と称する相手からインターネットを通じて口座確認の要請があり、銀行の窓口に問い合わせたところ、銀行はそういった情報をインターネットを通じて要求することは一切無いといったことがある。
日常、個人確認のための多くの情報が盛り込まれたカードやパスポートなどを多数持ち歩くなども避けなくてはならないことの1つだし、一方所持品を常時確認することも必要な手立てだ。そして、そういったものを盗まれないように対策すること、万一盗まれたり紛失した場合躊躇せずに関係機関に通報し、対策をとってもらうことも必要だ。また、支払いカウンターなどでパスワードを打ち込む場合、覗き見や撮影を避けるためにキーパッドを手のひらで覆って行うなどの注意が大切だ。ATMを利用する場合には、機械に不審な付加装置が装着されていないか、周囲に不審な人物や車がいないかを確認すること。
なお、パスワードなどをメモすることは出来るだけ避け、仮に何らかの理由でそうした場合、メモを放置しないことはもとより、廃棄の際にも十分注意しなくてはならない。

 

被害を防ぐ方法

 銀行やクレジット会社の計算書は、面倒がらずに全項目確認し、不審な項目については発行機関に問い合わせること。これを怠らなければ救済できた被害が、怠ったゆえに莫大になった例は多数ある。自身が日常の行動からは感知できない被害も、このやり方で避けられる場合が多い。
一方、詐欺的な方法での犯行は被害者を、必要な手順を踏まず即応せざるを得ない状況に追い込んで行われる場合が多い。一攫千金の機会はもとより、義侠心や危機状態をあおられ、時間の余裕が無い緊急事態と伝えられても、いったん時間をとり、信頼できる機関などに確認を取ってから行動する事が必要である。

参考になるウエッブサイト;


www.safecanada.ca/identitytheft_e.asp; Government of Canada www.privcom.gc.ca/fs-fi/02_05_d_10_e.asp; Office of Privacy Commissioner of Canada
//ww2.ps-sp.gc.ca/publications/policing/Identity_Theft_Consumers_e.asp: Public Safety Canada

 

麻薬密売人96人を逮捕

 

08年3月10日市警ニュース
Japanese Social Servicesの情報提供

 

 トロント市警第14分署重要犯罪課、売春取締班及び市警本部麻薬班の係官は、2月初めから5週間にわたり、市内の5地域で麻薬密売関連の特別捜査を行った。
対象地域は、次の交差点を中心とした市内5地域:


捜査には、売春取締課、重要犯罪課、地域対応課から26人の警察官が参加し、犯罪捜査課及び初期対応課も配備された。また、トロント市警本部麻薬班はこの5地域に独自の秘密捜査チームを配置した。
5週間にわたる捜査の結果、96人が逮捕されるとともに、末端価格で$31,800のコカイン及びクラックコカイン318グラム、末端価格$800ドルのマリワナ415.48gが押収された。
また、麻薬取引による収益金と見られる$10,798の現金も押収された。
その他の麻薬としては、ハシン(大麻)、スペシャルK(ケタミン)、エクスタシー、MDMA−メチレンジオキシメタンフェタミン、GHB(ガンマ ヒドロキシブチレート)、LSD(リセルグ酸ジエチルアミド)、幻覚性キノコ(サイロシビン)などが押収された。

 この特別捜査がコミュニティーに与える効果測定のため、第14分署のチームがこれらの地域で調査が行うこととしており、調査の結果は、住民-警察連絡委員会の代表者を通して、住民に配布される。また、オンライン(www.torontopolice.on.ca)でも入手が可能である。
特別捜査チームのメンバーは、コミュニ−ティーの人々の支援に感謝すると共に麻薬売買に関する情報やコミュニティーにおけるあらゆる犯罪についての情報の提供をよびかけている。我々が力を合わせることで、これらのコミュニティーにおける生活の質を向上できるであろうとのべている。
今回の逮捕と容疑者の詳細に関しては、以下サイトに掲載されている。
http://www.torontopolice.on.ca/media/text/20080306-project_ice.pdf

 

JSS説明


麻薬に関する警察の発表は、しばしばある。しかし、大概の場合、個別の事件に関するものであり、取引の現場を押さえられたとか、学校内または周辺での密売、麻薬取引が絡んだ殺人事件・・・など様々である。
このニュースは、いわゆる一斉取締りの結果であり、取り締まり場所はトロントダウンタウンの繁華な場所である。そして多くの逮捕者を出し、かつ、半数近くが保釈中であったことも大いに気になる点である。
このニュースから推測できることは、トロントでは麻薬の使用が珍しいことではなく、また麻薬がかなり容易に入手できるということだ。見方を変えると、当地で生活する場合、麻薬に汚染される可能性が高いということが言えそうだ。
日本でも麻薬所持などが新聞種になることはあるが、社会の麻薬に関する意識、ないしは厳重な取り締まり状況には当地と異なるものがある。そういった日本から来ている人々にとって、麻薬に触れる機会は多く、取り込まれる危険性は少なくない。
トロントで生活する人びとは、この事実をしっかりと認識し、道を踏み外さないよう警告したい。


バスケットボール試合で口論の男逮捕、拳銃を押収

 

08年3月3日 市警ニュース
Japanese Social Service情報提供


2月29日午後9時頃、トロント市警はカナディアン通りにあるエルスメア・パーク・コミュニティー・センターから通報を受け現場に急行した。
事件の概要は、

 

 トロント在住のBaldwin Junius 20才は拳銃の不法所持等で逮捕された。

 Juniusは、3月5日、エグリントン東通り1911番地の法廷412号室に出廷する予定である。
トロント警察では、この事件に関する情報を警察(電話番号416−808−4106)、または匿名でクライム・ストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.com)に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


この事件自体は決して珍しいものではない。これまでも数多くの同様の事件が報じられている。また幸いにも、発砲事件とはならなかった。今回この事件を取り上げたのは、当地ではいつでも、またどんな場所でも銃器が用いられる可能性が高いことを示すためである。銃器が用いられるケースは押し込み強盗、カージャック、路上のかっぱらい、ドライバー同士のいさかいなど、数え上げたらきりが無い。
2月20日に統計局から発表された、2006年の、各警察の報告を基にした銃器犯罪に関する分析では、以下のように報告されている。

  1. カナダ全土で犯罪による被害者のうち、銃器によるものは8,100人、全体の2.4%である。(なお、刃物によるものは6.2%、鈍器によるものは3%である。)
  2. 銃器による犯罪は2002年から2006年までの4年間では、1年をのぞいて横ばい傾向にある。
  3. 特に12歳から17歳の若年犯罪での増加が目立つ。(2002年に較べて2006年では32%の増加となっている。 銃器が用いられた犯罪を犯した物の数は1,287人)
  4. 使用された銃器では拳銃が焼く3分の2である。
  5. 銃器が使われた犯罪では、盗み、暴行が4分の3を占める。
  6. 殺人事件では、未遂と殺人での3分の1で銃器が使用された。
  7. トロントはカナダの大都市のうちでバンクーバー、ウイニペッグについで3番目に事件が多発しており(被害者実数1,993人)、10万人当たり40人が被害を受けている。

統計は2007年、ないしは最近の様子は述べていないが、筆者は2006年以降も若年者の犯行が増加しているように思われる。
最悪の被害を避けるために警察が常々呼びかけているのは、不幸にして被害にあった場合、とりあえず犯人の要求に応じ、一方犯人の人体(服装、髪の色や形、肌色や刺青、ほくろなど)をしっかりと記憶し、安全になったらすぐに警察に通報することである。また乱射事件などに遭遇した場合、走ってその場から離れるのはむしろ危険であり、近くの物陰に入るないしはその場に伏せる事が肝
要と言う。

 

4月の犯罪情報

 

シートベルト着用キャンペーン

 

08年4月16日オンタリオ州警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

16日、オンタリオ州警察のファンティーノ長官は、州内165箇所にある州警察出張所が中心となり展開するシートベルト着用キャンペーンについて以下のとおりを説明した。
・昨年一年間で、州警察管轄道路上で、2006年より14.7%多い117人がシートベルトを着用していなかったために死亡しており、2008年に入ってからこれまでに、22人が死亡している。昨年同時期には、シートベルト不着用で29人が死亡した。

全体の8割もの正しく使用されていない子ども用シートが正しく使用されれば、自動車事故による子どもの負傷を75%まで防ぐ事ができる。2004年12月に可決された条例で、体重40~80lb(18~36kg)、身長4ft9in(145cm)以下の8歳未満の子どもには、ブースターシートの使用が義務付けられている。

さらに詳しい情報については、高速道路安全部のCam Wool警部(事務所電話(905) 841-5777、携帯電話(416) 809-9070)、Dave Woodford警部(事務所(905) 841-5777, 携帯電話(416) 553-5471)に問い合わせて欲しい。

 

JSS説明


シートベルトの着用は事故に伴う負傷や死亡を大幅に防ぐ。座席位置による着用義務に違いがある日本の法規とは異なり、オンタリオ州では運転者、同乗者共に全席での着用が義務であり、また、幼児や小児の年令や体格によって異なる補助椅子などの使用は運転者に課せられた義務である。
日本からの来訪者ないしカナダの事情に通じていないドライバーは、規則を知り、遵守することが当然の義務であるばかりではなく、ベルト着用により被害を最小限に留める必要がある。自動車事故による重傷ないしは命に関わる被害は、当人および近親者に重大な不利益や不幸をもたらすばかりではなく、それを取り扱う多くの機関にも多大な被害をもたらしている。
周知の通り、当地の道路では自動車の運転速度が日本に較べて高速である。そのため、いったん事故がおきると、その被害は甚大なものになる。事故を起こさない、ないしは事故に巻き込まれない運転は必須であるが、万一、事故に巻き込まれる可能性は常にある事を考えれば、被害を出来うる限り最小にとどめる対処が常に必要であることは論を待たない。
毎日のように、ベルト不使用による重大事故が周辺地域で起きている。

5月の犯罪情報

 

小切手詐偽に注意

 

08年5月30日ヨーク郡警察ニュース

(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

ヨーク郡警察は、同郡内で小切手詐偽が横行していることに対し注意を呼びかけている。

4月、ヨーク郡ジョージナ町で摘発された詐欺事件例の概要は、次の通りである。

別の事件では、被害者が個人所有の不動産に関する広告を新聞やインターネットを通じて出した際に起きている。この種の広告は、詐欺師を誘い込んでいるようなものなのだ。

ヨーク郡警察は、この種の詐偽の被害にあわないよう、十分な注意が必要であるとして次のような助言をしている。

さらに詳しい情報は、ヨーク郡警察中央詐偽課(電話1-866-876-5423, ext. 6612)、またはウエブサイトwww.yrp.ca)に問合わせるよう呼びかけている。

 

JSS説明


警察の発表やマスコミのニュースを見ていると、毎日のように同種の事件が報道されている。これらの手口は多種多様であり、利用される道具は、いわゆるプラスチックマネーやクレジットカード、投資話、宝くじ当選、困っている人を助ける話等々一定ではないが、被害者の欲心や義侠心をそそって騙すという点ではあまり違いは無い。
ここで取り上げられた事件では、小切手の取り扱いと現金為替の取り扱いに時間的な差があることを利用している。
うまい、又は、うますぎる儲け話は疑ってかかるのが常識であり、必要なら公的な機関などに真偽を問い合わせることが必要である。また、そういった時間的余裕を与えない話は疑うべきである。
こういった被害にあった人は、得てして事態を口外しないから、事件はあまり起きていないように感じてしまうが、犯人が検挙されると、それまでに明るみに出ていなかった被害が多数見つかるのが常であることを考えると、少なくない人が被害を受けていることは自明だ。
なお、警察や関係当局が躍起になっている個人認識情報の盗み出しは依然として横行しているし、最近では類似の事件として偽造紙幣の流通が度々報道されている。またインターネットや電話を利用して、身元が判明しない手口も数多い。

 

カージャック事件の捜査

 

08年5月14日 トロント市警ニュース

(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

5月10日、トロント市警は、ベイ通り・レイクショア西通り地区で発生したカージャック事件の捜査を開始した。

事件の概要は、

容疑者は4人で、逃走中であり、また、被害者の車も見つかっていない。

トロント市警は、容疑者を特定するために、容疑者4人の特徴を公表し、住民の情報提供を求めている。

容疑者の特徴は、各々次の通り、

  1. 黒人、20−30才、中肉中背、赤い野球帽をかぶり、青、ピンク、赤色の縞柄 のパーカーを着ており、ブルージーンズに白いランニング・シューズを履いていた。
  2. 黒人、20−30才、痩せ型、短い黒髪、白いTシャツを着ており、黒いジーンズ、白と黒のランニング・シューズを履いていた。
  3. 黒人、20−30才、痩せ型、短い黒髪、
    黄色いTシャツを身に着けており、ブルージーンズ、濃い色の靴を履いていた。
  4. 黒人、20−30才、痩せ型、ベージュ色で半袖のボタンダウンシャツ、濃い色の野球帽、濃い色のジーンズを履いていた。

4人の映像は、防犯カメラに記録されており、以下のウエブサイトで、同防犯カメラの映像を見ることが出来る。http://torontopolice.on.ca/media/video/20080514-carjacking.wmv

トロント市警は、本事件について情報を、トロント市警(電話416−808−5100)、または、匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.com)に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


カージャックは、被害者が帰宅してガレージに車を入れる際や、駐車場で自分の車に乗る際などに犯人が接近し、鍵を奪って逃走する、ないしは被害者を同乗させ、ATMを操作させて金を奪うのが通常である。本事件のように、走行中の車を襲うケースはあまり起きていない。同様の手口の再発が心配だ。
カージャック防止のために警察は、

  1. 駐車するないしは帰宅したときに、付近やドライブウエイ周辺に不審な人物や車が無いか注意する。不審な人物ないしは車に気付いたら、自分の車や自宅には近づかず、安全な場所に移動して警察に通報する。
  2. 駐車場などで自分の車に乗る場合、駐車した車に近づいてから車のキーをポケットから探し出すなど犯人が接近する機会を作らないよう、キーなどはあらかじめ手に持つようにする。
  3. 駐車する場合はもとより、運転中も窓を閉め、ドアはロックしておく(駐車中の車の後部座席に犯人が隠れる場合もある)。などの防止策を提言しているが、本事件にある強制停車の場合については、特段の防止策は示されていない。

なお、公開された監視カメラの映像では、人気の無い地下駐車場の入り口に被害者の車が停車させられている。強制的に停車させられたにしろ、このような場所はきわめて危険だと思われる。万一同様な状況に追い込まれても、何とかして人通りのある、出来れば交通の頻繁な場所で停車することを心がけたい。また、記事の事件の場合、被害を受けた車はオープンカー(コンバーチブル)で、ドアのロックは役に立たないが、普通の車の場合、ドアロックをかけたままでの対応で幾分なりと被害が軽減されたかもしれない。

 

少年への性犯罪注意
                  

08年5月8日  市警ニュース

(Japanese Social Servicesの情報提供)

トロント市警は、トロント市内で発生した、不審な男に子供が声をかけられた3つの事件を捜査中である。

1件目の事件の概要は、

2件目の事件の概要は、

3件目の事件の概要は、

この男が最後に目撃されたのは、レンソン通りを自転車で西に向かっているところで、その後、目撃されていない。

少年たちによると、男は、白人で40才から60才、痩せ型で背は約173cm位、薄い無精ひげを生やしていた。また、男はフットボール選手がプリントされた黒色のフードつきパーカーを着、赤いストライプの入った黒色の野球帽をかぶり、黒いサングラスをかけ、黒いズボン、黒っぽい靴またはブーツを履き、BMXと記された赤い手袋をはめていた。
また、男はライトブルーのタイヤがついたシルバー色のBMX自転車に乗っていた。

トロント市警では、この男に関する情報がある人は、警察(電話416−808−5505)、又は匿名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.com)で連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


性的暴行事件の多くは女性が被害を受けるが、この記事の場合相手は、少年である。また、事件が、多くの性的暴行事件が起きる夜間ではなく、早朝ないしは白昼に起きている。
事件発表を見る限り、被害者の少年たちは妥当な対応をしている。保護者は、このような実態を認識し、子女に危険を認識させ、対応を熟知させておく事が重要と考える。

 

にせ100ドル札に注意

 

08年5月2日ヨーク郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


ヨーク郡警察は、GTA全域で偽造$100札が出回っているので、注意するよう促している。これは、4月28日、カナダ国立銀行が、商店、金融機関及び一般市民に対して行った多くの偽造$100紙幣が主にGTA地域で流通しているとの注意喚起を受けたものである。
カナダ国立銀行によると、この偽造紙幣は、真券と比較すれば真偽が簡単に判明するものであり、以下の簡単な真偽判定方法2つ以上で確認するよう助言している。

  1. 紙幣に触る - 真券は紙幣の表のインクが独特の盛り上がり方をしており、偽札のそれとは触感が異なる。
  2. 紙幣を光にかざす - 真券は光にかざし、光の当たり方を変化させると紙幣の金属光沢部分にある数字や二色のメープルの葉の色が変わる。
  3. すかして見ると - 真券は、光に透かして見ると人物像や数字の像が紙幣の中央に見える。
  4. よく見る - 斜めに光にかざす、透かすなどして紙幣を注意深く見、確認すること。

ヨーク郡警察は、事業者や一般市民に、疑わしい$100紙幣を受け取った場合は警察に連絡するよう呼びかけている。 また、カナダの紙幣に関する真贋判定についてさらに詳しい情報を知りたい人は、カナダ国立銀行の紙幣に関するウエブ・サイトhttp://www.bankofcanada.ca/en/banknotes/index.htmlを見るか、カナダ国立銀行情報コンプライアンス室(1-888-513-8212)に電話で問い合わせするよう求めている。

 

JSS説明


ここ数年、小額($10、5)紙幣が偽造され流通しているというニュースが度々流されたが、今回は、$100紙幣に関するものである。
高額な紙幣では被害が多額になるので、紙幣受領の際には細心な注意が必要だ。
紙幣には、真贋確認のための細工が施されている。本文にある確認方法を以下に幾分詳しく説明する。

  1. 紙幣額は、特殊インクを用いて盛り上がって印刷されている。この盛り上がりは指で触れば凹凸が確認できる。
  2. 紙幣の表及び裏にある金属光沢部分の帯(表左)および破線(裏左)に関する事項である。紙幣に光を反射させるとこの部分が虹色に光る。また、帯に印刷されている数字とメープルリーフが光の当たり具合で変色して見える。
  3. 紙幣を光に透かすと、印刷されていない人物像が見え、また紙幣の表と裏にそれぞれ印刷されている部分が重なって数字が見える。

6月の犯罪情報

 

麻薬取締りで150人逮捕

08年6月23日市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


トロント市警第14分署及び第51分署の私服警官及びトロント市警麻薬取り締まり班は、市内中心部の住宅街や公園で行われている路上麻薬取引の取り締まりのため、ブルーダイヤモンドやDEED(Drug Enforcement Everywhere Downtownの略)と呼ばれる特別プロジェクトを実施中である。
最近、これらのプロジェクトでトロント市警は、おとりの警官が麻薬の購入を装い、売人などと接触しこれまでに150人を麻薬の密売や所持容疑等で逮捕している。
これまでの麻薬取締りで、麻薬の売人は警察の捜査を逃れるため、市内中心街で場所を頻繁に変え取引を行っていることが判明している。   
トロント市中心街地区の2管区に属する私服警官は、これら売人を逮捕し起訴するため共同で取締りを行っており、この共同作戦で警察は、$240,000相当の麻薬各種及び$80,000の現金を押収した。押収した麻薬は、クラックコカイン、粉末コカイン、マリワナ、ハッシッシ、エクスタシー(MDMA), メタムフェタミン、ケタマイン、GHB、オクシコドン、バリューム、バイアグラ、コデインおよびロラゼパンなど様々である。
ただ、この共同取締りで逮捕された150人のうち、多くが条件付で保釈が認められていることから、この夏TAVIS(Toronto Anti−Violence Intervention Strategy)の緊急対応チームの協力も得て、14分署および51分署の係官が引き続きパトロールに当たっている。

 

JSS説明


14管区および51管区はそれぞれほぼ以下の地域を指している。
・14分署管区:南はオンタリオ湖、東はスパダイナ通り、北はCanadian Pacific鉄道路線、西はCanadian National鉄道路線およびJameson通り
・51分署管区:北はブロア通り、西はヤング通り、東はDVP、南はオンタリオ湖

法規制ないしは規制の実施状況、または一般の麻薬に関する理解や認識に関して、当地は日本とは異なる状況があるが、麻薬が法規制の対象であり、犯罪の温床になっていることは同様である。また、限られた地区内で、短期間に麻薬密売の容疑で150人の逮捕者が出ると言うことは、多くの使用者がいることの証左でもある。
密売人が短期間に多数検挙されていること自体も、麻薬の使用が少なくないことを示す意味で興味深い。
警察はこれらの容疑者の保釈に当たり、保釈条件に違反しないか監視を強化しているようで、6月27日に発表されたTAVIS関連の記事では、保釈中の容疑者に関する数字が発表されている。これによると現在、保釈されている人数は19,082人(6月7日現在)で、5月中に保釈条件違反で逮捕された人数は646人であるという。
ここで提示されているのは保釈中の人数であり、罪が確定していない人物の数ではあるが、われわれが住んでいるコミュニティーにはそういった人物も少なくないことを認識し、被害を避ける注意を怠らないことが必要である。


車窃盗目的の住居侵入

 

08年6月12日 市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


トロント市警は、最近、増加している高級車の窃盗を目的とした夜間の住居侵入について、市民に警戒するよう呼びかけている。

これらの事件の手口から、トロント市警は、住民の安全のため、以下の点に注意するようアドバイスを行っている。

トロント市警は、この種の事件に関する情報がある人は、Alan MacDonald警部(電話番号416−808−2261)、または、匿名でクライム・ストッパーズ(電話番号416−222− TIPS (8477)、または、オンラインwww.222tips.com)に連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明


自動車窃盗はこの地域で頻発する犯罪の一つであり、年間1万台を越す自動車が盗まれるという統計が公表されている。昨今では、盗みの対象として高級なSUVが狙われやすいことも、巷で言われている。また、盗み防止の装備などを施してある車、ないしは盗み出しに時間を要する車は比較的盗まれにくい。
被害を防止するためには、トロント市警からの防犯アドバイスを守り、隙を見せないことが第一といえそうだ。
数年前に警察は盗難車の発見に注力し、かなりの成果をあげているが、一方で専門的なグループが窃盗を行っている場合も少なくないといわれ、この場合盗難車は短時間のうちに国外に持ち出されるか、部品に解体されてしまうと言われている。
なお、自動車を購入する際には、履歴を提示させるなどの手段で、非合法な車をつかませられないよう注意が必要である。

7月の犯罪情報

 

空港での盗みに注意

 

08年7月25日ピール郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


ピール郡警察及びピアソン空港署犯罪捜査課は、同国際空港を利用する人々に、人の気をそらして行う盗みが増加しているので空港内では周囲に警戒を怠らないよう呼びかけている。
ここ数ヶ月間、ピアソン国際空港で窃盗容疑で逮捕された7人を,同空港で発生している他の盗難事件との関連を含め取調べている。
この種の盗みは、2~3人の犯人が組になって行われているのが特徴である。
犯人の1人が、携帯電話で話し中、荷物の積み込み中、レンタカーの手続き中、チェックイン中の被害者に話しかける。最初の犯人が被害者とやり取りしている間に、他の犯人(達)が、被害者の持ち物を盗む。
犯人達は、ブリーフケース、エレクトロニック製品(ラップトップ、i-pod、携帯端末)、パスポートを目当てに、被害者が目を逸らした隙を狙らっている。
ピアソン国際空港を利用する旅行者は、貴重品やカバンを常に手元に持ち、見知らぬ人から話しかけられたら、十分に注意するよう、また、あなたは狙われている可能性があることを心に留め、特に、チェックイン、ないしは車からの荷物の積み下ろし時には注意するよう呼びかけている。
さらに詳しい情報については電話((905) 453- 2121 ext. 4027)で担当係官に連絡するよう求めている。

 

JSS説明


このところあまり耳にしなかった空港での盗難に関するニュース記事である。また、この種の事件が警察から発表される事はあまりないので、被害が頻発ないしは多発している事が想定できる。
この記事では犯行の手口がかなり詳しく述べられているので、情報として取り上げた。記事として読む分には「注意不足」だと判断できようが、犯人達の巧妙なやり方に実際に出会った場合、とっさに、不審と思えるかどうかが気にかかる。
大変残念な事ではあるが、見知らぬ人物には絶対に気を許さないことが肝心であろう。記事以外にも、これまで耳にした事例では、単純に話しかけるのではなく、被害者を慌てさせるような事態を作る(被害者に水をかけたり、時にケチャップをかけるなどもあるようだ)、親切ごかしの接触をする(荷物を運ぶのを手伝うなど)、官憲を装うなどなど手口はいろいろである。
なお、被害にあったと気づいたら、大声を上げ周囲の注意を呼ぶことは、まだ犯人が近くにいる場合効果があるようだ。

 

緊急車両に道を譲ろう

 

08年7月18日 トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

7月18日(木)、トロント市警、OPP( 州警察)、TEMS(市救急隊)及びTFS(市消防局)、MTO(州運輸省)の公共5機関が、車の運転者の義務として、緊急燈やサイレンを作動させている全ての緊急車両に道を譲る州条例の徹底を呼びかけた。

「道を空けよう、それが規則だ」と呼びかけるこの運動は、緊急車両に道を譲り、路肩に駐車している緊急車両から離れて走行することが義務付けられていることをドライバーに周知徹底させるために進められた。

この呼びかけが行われて数時間後、トロント市警の警官がドン・バレー・パークウェイで、パトロール中、走行中の車両に衝突されるのを避けようとして負傷した。この警官は、車に戻る際、路肩に隣接した車線を背後から進行してくる車に気付いたが、その車のドライバーは、速度を落としたり、隣の車線へ移動したりはしなかった。
緊急派遣要員が出動要請のある所へ、安全に、遅れることなく向かうことができることは、公共安全を担当する者にとって、基本的な優先事項である。
車のドライバーが緊急車両に出会った場合、法規は以下を定めている。

また、ドライバーが、停車している緊急車両に出あった場合には法律上、以下が義務である。

トロント市警は住民に、市内の道路またはその周辺を走行中には、注意深く運転することを求めている。
緊急車両は、道路交通法により、赤信号を通過することが例外的に許されている。もし、進行方向の信号が青なのに、交通が停滞しているよう場合は、事故が発生しているかもしれないので、原因を探ることだ。正しく対処しないことで、緊急車両の事故現場への到着が遅れ生死の境を分けるかもしれないのだ。

 

JSS説明


2008年1月、緊出動中の緊急車両と通過車ないしは無謀運転車両との事故が3件連続して発生し、車両が大破するとともに負傷者が出るなどの事故が起きた。州警察は覆面パトカーの増発などで取り締まり強化を進めた。取締りの結果は、特に発表されていないが、その後も同様の事故は数多く起きている。
運転していて緊急車両に出会うことは珍しくないが、周囲の車が法規に従った動きをするのをあまり見かけない。いきおい、緊急車両は混雑を避けてジグザグに運転することを余儀なくされ、危険と見えることも少なくない。
州条例によると、道を譲らなかった場合、罰金は$150で、デメリットポイント3点、停車中の緊急車両を避けるために左側斜線に移らなかった場合、初犯では罰金$400~$2000とデメリットポイント3点、5年以内の重犯の場合は、$1000~$4000、最長4年の懲役と定められている。また、自転車利用者、歩行者の場合、交差点内にいる場合すぐに出ること、また、交差点に入らないようにすることも定められている。
日本では、緊急車両に道を譲る行動は、当地に比べて比較的よく守られている印象がある。当地の場合、道路状況にもよるが、緊急車両の交差点通過を待つ場合以外は、道路わきなどによって停車する車はあまり見かけない。これが「常識」かと疑いたくなるほどである。また、車線変更については、走っている車が道を譲らないなど、かなり危険な状況を経験したこともある。
交通法規書にも明記されており、また、運転するには法規を熟読することが義務付けられていること、このルールが日本と変わらないことを再認識し、法規を再確認して順法運転を心がけたい。

 

8月の犯罪情報

 

クレジット・カード偽造の容疑で男を逮捕

 

08年8月15日 トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

2008年春、警察は、クレジット・カード偽造の捜査を開始し、6月17日、容疑者の男一人を逮捕するとともに、8月13日に別の男一人を逮捕した。

 

JSS説明


クレジット・デビットカードの情報盗み出し、ならびに不正使用による詐欺行為は、数多い詐欺犯罪の中でも最も多くの被害をもたらしているものである。
7月18日の警察発表では、トロント、ヨーク、ピールに散在しているこの種の犯罪拠点捜査で、8人が逮捕されたことを報じている。同発表で警察は、2007年の被害額は$100Mを超えており、被害者数が15万9千人を超えると伝えている。
カードの偽造は、ATMに付加してカード情報を読み取る器具を用いるもの、インターネットを悪用して、被害者が送信したデーターや、コンピューター内に保存しているデーターを読み取るなどの方法で情報を盗み出し、その情報を使ってカードを偽造するケースが多い。

被害にあわないためには、通常付加されていない装置が装着されている、ないしはATMキオスク内や周囲に不審なビデオなどの装置、または、周囲に不審な人物がいる場合ATMは使用しない、インターネットを通じて不用意に個人認識情報のやり取りをしない、e-メール、電話などによる連絡で、相手が認識できない場合、個人情報を伝えない、コンピューターのセキュリティーを高め、不正な進入を防ぐなどである。

 

9月の犯罪情報


飲酒運転は、死亡事故を引き起こし、生活を破滅する

 

08年09月30日 トロント市警ニュース
Japanese Social Servicesの情報提供

 

この数日間に、トロント市警乃至はトロント市民が巻き込まれた車両事故は以下のようなものがあり、共通する要因はアルコールである。

  1. 「一方通行逆走したため発生した事故の原因は酒酔い」- 9月26日金曜日
  2. 「酒酔い運転と見られるドライバーがパトカーに衝突」- 9月27日土曜日
  3. 「早朝のHWY400で跨線橋に突っ込み死亡したドライバーは、スピード違反と飲酒運転」- 9月28日日曜日
  4. 「DVPの逆走事故は飲酒運転の容疑」- 9月29日月曜日
  5. 「衝突事故で閉鎖したQEW、2レーンのみ開通」-9月30日火曜日

ここ数年、トロント市の救急関係者はMADD(酒酔い運転禁止母の会)やOCCID(オンタリオ酒酔い運転禁止住民の会)などの団体と共同して、飲酒運転の危険性を市民に知らせる活動を進めてきており、アルコールが絡む事故で命を落とす人の数は過去減少し続けてきていた。
ところが、この4日間で同市警は、酒酔いに伴う車両事故の関連で、合計41人を逮捕した。この数は昨年同期に比べ3%の増加である。
飲酒運転は、それを犯した人に危険をもたらすのみではなく、市内を往来する人々の危険度を大幅に増加させている。
同市警交通部のEarl Witty副部長は最近の飲酒運転の増加を、「飲酒して車を運転する人は、自分のみならず無辜の他人をも殺すことがありうる。人々は、自分のそういった行動に責任が取れるのだろうか。他人や自分が死ななかったとしても、酒酔い運転で検挙されれば、その人の生活は一変する。検挙された人は、まず、犯罪者として扱われ、経済的にも大きな問題が起きる」と警告している。

実際の出費はこの他に修理代、失職による収入減、保険対象外の医療費などが加わる。
連邦保険局の副局長Don Forgeronは、このほかの経済負担について以下のように述べている。
「飲酒運転による、深刻で高額な保険がらみの経済負担は、まだまだある。免許の再発行が受けられても、保険会社は、飲酒運転を犯した人には通常、最大3年間付保を拒否する。付保のためには、高リスク保険を契約しなければならず、保険料が年間数千ドルにもなってしまう。更に、訴追されたドライバーは、優遇保険料は一切適用されない」。
トロント市警は、市内の道路をできうる限り安全なものにするために、安全に関わる法律を積極的に、また、注意深く執行することとしている。同市警は、飲酒や薬物摂取をした人が自動車を運転しようとしているところを目撃した場合には、直ちに9-1-1通報するよう呼びかけている。

 

JSS説明


安全情報作成のために、警察が発表する報道向けニュース発表を見ていると、アルコールないしは薬物摂取が原因の自動車事故が大変頻繁に起きていることがわかる。この数日は、特にその種の事故発生が頻発し、警察が警報を発することになったようだ。
日本でもカナダでも、速度違反、無謀運転とならんで飲酒ないしは薬物摂取影響下の運転は、多くの自動車事故を引き起こす原 因である。また、警察による重点取り締まりや、多くの団体による防止活動にもかかわらず、後を絶たないものでもある。
アルコールないしは薬物摂取が原因の自動車事故では、加害者は必ずしも危害を被害者に加えることを意図しなかったとはいえ、被害者はもとより加害者にさえも悲劇をもたらすのが現実であり、その現実が人々に良く知られている以上、意図がなかったといった言い訳が通用しない。
自動車を運転する人は、こういった現実をしっかりと認識し、見知らぬ他人に悲劇をもたらすばかりでなく、自分自身を悲劇に陥れることがないようにしなくてはならない。

 

州警察は、グレーハウンドバスで発生した暴行事件を調査中

 

08年9月22日オンタリオ州警察ニュース
Japanese Social Servicesの情報提供


オンタリオ州警察(OPP)は、9月21日、HWY17 のホワイトリバーから南約5km地点で発生したグレーハウンドバス乗客に対する暴行事件の調査を継続中である。
同日午後4時15分頃、同州警察はマニトバ州ウイニペグ行きのバスの乗客が暴行を受けたとの通報で出動した。
犯人は、ホワイトリバーでの停車予定場所の数km手前で下車、州警察が同犯人を逮捕した。
20才の男性被害者は、ワワ(Wawa)町のLady Dunn病院に運ばれ、その後スーセントマリー(Sault Ste. Marie)市の病院に、移送された。生命には、危険はない模様。
バスに乗り合わせた他の13人の乗客は無傷であった。OPPの科学捜査課は本日早朝までに現場検証を終了した。
オンタリオ州マニトウワッジ在住のDavid Wayne Roberts 28才が、暴行及び保護観察条件違反の容疑で検挙された。
同人は、スーセントマリーで留置されている。本件の調査は続行中である。

 

JSS説明

事件に関する新聞記事やテレビ報道を縦覧してまず気がつくのは、グレーハウンドの長距離バスでは7月末に斬首事件がおきているにも関わらず、バス会社は特段の安全確保の手立てをとった形跡はないことだ。バス会社ならびに連邦政府の関係機関は、

  1. 7月の事件は特異なもので、再発の危険は少ない、
  2. 金属探知機をつかった安全チェックは、乗客が中央駅以外から乗る場合、現実的ではない等

と述べている。
一方、9月の事件の犯人は乗車同日午前中に、秩序を乱した(詳細不明)との事由で警察に一旦保護された後に釈放され、本人の希望に応じた警察がバスの切符を買い与えたことも報道されている。警察は保護した際及び釈放した際に所持品の検査をしているが、その後には行っていないという。
7月及び9月の事件に関する報道を読んで感じるのは、どちらの事件の犯人も精神的に正常ではないことが想像できる人物でありながら、危険がないという判断の下に安全検査なしでバス乗車が許され、結果として無辜の人物に被害が及んだことだ。  
バス会社や警察は、危険を察知した上で、無検査で乗車させたのではないにしろ、何らかの予防手段が取られるべき人物であったのではないかと思われる。見方を変えると、危険人物を発見する手段に不備がなかったかという疑問を持たざるを得ない。
セキュリティーチェックの是非を問う場合、世界中で幅広く運行しているバスなどの交通手段のセキュリティーをどのように確保するのかという疑問にぶつかる。
これまで、トロント市内のバス車内での発砲事件、流れ弾被弾事件は幾つか見聞きしているが、市内運行のバス利用者のセキュリティーチェックを行うという話は聞いたことがないのも現実だ。

10月の犯罪情報


トロント市の中心部での車上荒しに注意

 

08年10月29日トロント市警ニュース

(Japanese Social Servicesの情報提供)


トロント市のダウンタウンにあるショッピング地域周辺でここ数ヶ月、GPSやラップトップ、携帯電話など高価なエレクトロニック製品を狙った車上荒しが増加していることから、同市警は注意を促している。
同市警は、通報された以外にも多くの盗難被害が発生していると見ており、被害を受けた人は、至急、同市警に通報するよう求めている。通報された事件については、十分に捜査を行い、盗難品が回収された場合は、正規の所有者に返還したいとしている。
同市警は、年末が近づき、車上荒しが頻発するのを防ぐために、これらの製品が車外から見えないようにする、乃至は、製品を安全なところに置くよう注意している。
車上荒しに関する情報を持っている人は、至急、警察(電話416−808−2222)、クライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477)、 オンラインwww.222tips.com、またはテキストメッセージにてCRIMES (274637)まで連絡するよう呼びかけている。

 

JSS説明

 

この種の犯罪は、比較的容易に被害を防ぐことが出来るものである。すなわち、狙っている犯人に、機会を与えなければいいのだ。犯人は車の中に、外から見える状態で放置された品物を見て、狙いを定める。記事にあるとおり、品物が外から見えないようにしておくことで、犯行を防ぐことが出きるのだ。
高価なもの、貴重品などは、駐車する際には手元から離さない(持って出る)か、トランクにしまおう。また、トランクにしまう時には、不審な人物が見ていないか気を配ろう。周囲に不審な人物がいる場合、その場所を避けるかやり過ごしてから、行動しよう。当然のことながら、施錠は確実に。


年末年始の安全な買い物

 

08年10月24日ダーラム警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


年末年始が近づいているが、この時期は、犯罪の発生が多くなる。
ダーラム郡警察は、買い物客も、商店も、年末年始の盗みや詐欺の被害を、ちょっとした工夫で大幅に減らすことが出来ると注意を呼びかけている。
カナダ小売業組合、エージャックス-ピッカリング商工会議所、ダーラム郡警察は、以下の方法で、年末年始の繁忙期の安全を図るよう推奨している。これらの方法は、また、個人情報詐取や詐欺行為の被害を避けるためにも有効である。

  1. 財布やハンドバッグには、必要最低限の物だけを入れる。出生証明書、領収書、自宅や車の予備鍵などは必要品ではない。
  2. ハンドバッグに入れたクレジットカード等の番号は、別途、コピーして、安全な場所に保管する。万一、ハンドバッグを盗まれても、盗まれたものの番号をリストアップできる。
  3. ハンドバッグや財布は、車の中に放置しない。 また、貴重品は車の外から見えないように保管する。
  4. ハンドバッグをショッピングカートの上に置いたまま、例え数秒でも離れてはならない。
  5. 持ち歩くクレジットカードの数を少なくする。使っていないカードはキャンセルする。
  6. クレジットカードの利用限度額を出来る限り減額し、万一、盗まれた場合の被害を最低限に留めるようにしよう。
  7. 3ヶ月に一度は、デビットカードやクレジットカードの個人認識番号(PIN)を変更しよう。
  8. 個人認識番号は、誰にも明かさない。夫婦、子供などと共有する場合、あなた自身が責任を持たなくてはならない。また、番号を打ち込むとき、キーは手で覆うようにしよう。
  9. 年間に少なくとも一回、クレジットカードの計算書をチェックしよう。

カナダ小売商組合の調査によると、毎年平均$40Mが、クレジットカード詐欺のために失われている。
カードの盗難の多くの場合、クレジットカード会社がその損失を欠損として処理している。この欠損は、それぞれの会社の損益に関わり、取扱料ないしは金利の形で、顧客が負担している。
クレジットカード詐欺を減らす努力の一環として、ダーラム郡警察は、各商店が、代金支払い時、顧客に、出来れば写真入の証明書の提示を要求することを推奨している。
エージャックス・ピッカリング地区で起きた詐欺事件に関する情報を19分署の犯罪捜査部のFranssen 刑事または McFadyen刑事(電話1-888-579-1520 ext. 2533 or 2544)に連絡するよう呼びかけている。
匿名情報はダーラム郡クライムストッパーズ(電話1-800-222-8477)が受け付けており、情報提供者には$2,000までの報奨金が支払われることがある。なお、さらなる詐欺予防法についてはウェブサイト,www.drps.ca のPublic Safety – Safety Tipsを参照願いたい。

 

JSS説明


このところトロント市、又は周辺地域では、発砲、刺傷など血なまぐさい事件がかなり頻発している。被害にあわないために十分注意が必要であるが、一方で人命には直接関わりはないが、物損事件も数多く起きている。
この記事では、被害を受けにくくする、ないしは万一被害にあっても、被害額を最小限に保ち、ないしは事後処理を容易にするための方策が述べられている。これらは、大いに効果があるものと思われる。
また、事件発生の防止のために、多重身分証明を提唱している。この方法は警察などが一致して提唱しているので、有効なものであると見てよく、要求があれば従うべきことだ。ただし、要求が絶対的な(ないしは法的な)強制力を持つのかどうかについては明白ではない。

 

トロント市在住の男を詐欺の容疑で逮捕

 

08年10月16日ダーラム郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)

 

10月15日、ダーラム郡警察は、トロント市在住の19才の男を、北ダーラムで連続して発生したATMのカードデータ盗み出し事件の容疑者として逮捕した。
同警察は、この男が9月27日、ポートペリー及びブルックリン地区のCIBC支店で、また、10月1日には、アックスブリッジ地区のCIBC支店でATMに、デビットカードの情報や個人認識番号を読み取る機器を装着した犯人として取調べを行っている。 
同警察では、トロント市、ヴォーン市及びオレンジビル町のCIBCのATMで発生した同種の事件は、この男の犯行であると見ている。
容疑者は、トロント市ヒルダ通り在住のRuslan Alexandre BENCO19才で、現在、観光ビザでカナダに滞在している。
BENCOは、詐欺、クレジットカード・データの不法所持、クレジットカード偽造用機器の所持、保釈条件違反などの容疑で逮捕された。
犯行時BENCOは、2007年に発生したスコシア銀行のATMを狙った同様の犯行の容疑で保釈中であった。
同郡警察では、BENCO、又は、ATM情報の盗み出しに関する情報を持っている人は、詐欺課のJeff Caplan刑事(電話905-579-1520 ext.5863)まで連絡するよう呼びかけている。匿名の情報はダーラム郡クライムストッパーズ(電話1-800-222-8477)が受け付けている。また、逮捕に結びつく、情報提供者には、$2000の報奨金が用意されている。

 

JSS説明


“内閣に付属するOffice of Privacy Commissioner (OPC) のウエブサイトによると、不正なテレマーケッティングや電話などを使った詐欺被害通報のためにオンタリオ州警察、RCMP, 公正取引委員会が1993年に設立した通報センターであるPhonebustersは、2006年中に個人情報盗難による7,800件、総額16百万ドルを超える被害の通報を受けたが、この数字は、全被害の約5%に満たないのではないかと推測している。推測が正しいとすると、被害総数は15万件以上、被害総額は、約320百万ドルにも及ぶことになり、莫大であることが分かる。
個人認識情報の詐取は、いろいろな方法で行われるが、ATMスキミング(ATMで利用するカード類の情報を掬い取るという意味)は、その典型のひとつである。詐取の方法は、このほかインターネットを利用したもの、電話によるもの等きわめて多岐にわたっている。
ATMを通じた情報詐取についての警報が出されてから久しいが、いまだ被害が後を絶たない、どころか1人の犯罪者がこのニュースにあるような多量の情報を盗み出しているとすると、実際に盗み出されている数は莫大なものと考えられる。
被害を防ぐには、情報を盗み取られないように注意することと、自分の銀行口座の動きに敏感になることである。

 

 


11月の犯罪情報


詐欺に関する警報

 

08年11月26日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


この半年間、トロント市警53分署に、国際的な「前払い詐欺」に狙われたという通報が、地域の商店、特に、レストランから数件寄せられている。
これらの通報での、詐欺の特徴は次の通りとなっている。

  1. 犯人はYahoo、 Gmail、Hotmail等の無料e-mailアドレス、ないしは"866”または外国のエリアコードを使っている。
  2. 被害者に送りつけられるメールは、地域外の大きな団体からの予約に関するもので、支払いは前払い小切手で行うという内容である。
  3. 送られてくる手紙には、予約額をはるかに超える金額が書き込まれた小切手が同封されてくる。
  4. 手紙の受信直後を見計らい、犯人は被害者へ電話または、e-mailで連絡し、予期できなかった事態が発生したので、(過剰な)額面の一部の返金するよう依頼してくる。
  5. 犯人は被害者に、小切手を銀行で入金し、その一部を電信送金で返送し、残りは被害者が手数料として受け取るよう依頼する。
  6. 犯人から送られた小切手は、偽造ないしは変造されており、結局、被害者は犯人宛に送金した額の支払いを求められる。

この種の詐欺では、新聞広告の物品貸し出や売り出し欄に記載された取引の場合も狙われ、詐欺の手口は上記と同様である。

警察は、インターネットや手紙、電話を通じて不明な相手と取引をする場合、十分な注意が必要であるとしている。
詐欺の被害に関し、更に詳しい情報が欲しい場合は、Phonebusters(カナダ詐欺対策センター)のサイトを参照するよう求めている。
また、本件詐欺に関して何らかの情報を持っている人は、トロント警察(電話416−808−5300)、または匿、名でクライムストッパーズ(電話416−222−TIPS (8477), オンラインwww.222tips.com でCRIMES (274637)宛てメッセージ)に連絡を取るよう呼びかけている。


電話による詐欺に注意

 

08年11月24日ヨーク郡警察ニュース

(Japanese Social Servicesの情報提供)


ヨーク郡警察と連邦保険局(IBC)は、電話で銀行情報を聞き出す詐欺が最近、多発しているとして注意を呼びかけている。

同郡警察によると、同郡警察詐欺部に被害の報告は届いていないが、IBCには保険会社を装った、虚偽の電話があったとの報告が複数寄せられている。
これらの電話で、犯人は、被害者が契約している保険会社を装い、未払いになっている保険料を、即時、支払わないと保険が無効になると脅し、クレジットカードで支払うよう要求する手口をとっている。
IBCは、保険会社や代理店が業務上のやり取りを電話で行うことは決してなく、未払いの保険料がある場合、被保険者に手紙で通知するのが普通であると説明している。また、契約が無効になるまでには、必要な猶予期間が設定されているとしている。

IBCは、電話による詐欺を以下の注意事項を守り、被害を避けるよう呼びかけている。

  1. 詳細な保険契約の内容を保険会社、ないしは代理店に確認する。保険会社や代理店は、加入者の保険の現在の状態を把握している。
  2. もちかけられた話が、ありえないほどうまい話だとしたら、それは本当ではないと考えるべきだ。話を持ちかけた会社や電話での売り込みが正規のものかどうかを確認できる相談窓口があるので、支払いをする前に必ず調べる。
  3. カナダでは、電話による売り込みは合法であるが、犯罪者がよく利用する手段でもある。
  4. 気を許さないこと。電話の相手を確認するための文書化された情報や、呼び出し(返信)電話番号、身元確認のための第三者氏名等を要求し考える時間を持つことだ。
  5. 電話で銀行に関連する個人情報、そのほかの個人的な情報を他人に伝えてはならない。
  6. うまい儲け話にのり、送金やクレジットカード番号を聞き出されないようにしよう。

この種の詐欺に狙われたかもしれないと思う人は、発信先電話番号など関連する情報を出来る限り詳細にメモしてIBC の通報ライン(電話番号1-877-IBC-TIPS)に電話するよう、また、同時に警察に通報するよう呼びかけている。
更に詳しい情報は郡警察詐欺部(電話1-866-876-5423, ext. 6618)または、連邦保険局に問い合わせること。

 

JSSの説明


日本では、増加する、いわゆる「オレオレ詐欺」の被害に手を焼いているようだが、当地でも電話やインターネットを使った詐欺は少なくない。
たまたまGTAの各警察が報道機関向けに今週発表したニュースの中にも、そういった詐欺に関する注意が幾つか掲載されている。
この例は、被害者が明確に把握していない「支払い遅延」を根拠に、事実確認をする余裕を与えないで支払いを強要するケース(クレジットカードによる支払い)であるが、この他、よく耳にするものとしては、

  1. いわゆる宝くじ詐欺と呼ばれるもので、被害者に「幸運」を当てたと思い込ませ、賞金受領を代行すると称して、手数料などの名目で現金を詐取するもの。
  2. 同様の「宝くじ」のケースであるが、当選者と称する人物が「賞金受領資格」がないので、被害者に代行受領を依頼し、賞金を山分けしようと持ちかけ、事前に相当の現金を詐取するなど。
  3. 何らかの取引を行った際に「前金」支払いと称して約束をはるかに超える額面の小切手を送りつけ、「間違い」があったので実際の取引金額との差額を、一部の迷惑料を差し引いて電信返送させる。送られてきた小切手は、清算処理が終わった後になって、不正であることが判明し現金化は不可となるが、すでに行われた電信送金額は、被害者の責任となる。

などが典型である。
詐欺犯は話を巧妙に仕組む、ないしは時間をかけて信用させた上で実行に移るので、被害を防ぐことは容易ではないが、要求にすぐに応じることはしないで、

  1. うまい話はそうあるものではないと認識し、うますぎると感じたら、公的な機関で状況確認をすること。
  2. 個人に属する情報(銀行預金に関する情報など)を聞かれたら、関係する公的な機関(銀行情報の場合は銀行)に、事態を確認すること。

で、多くの被害を防ぐことが出来る。

12月の犯罪情報

冬到来、冬の運転方法に切り替え

 

08年12月9日ヨーク郡警察ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


冬が戻ってきたが、ヨーク郡警察は、ドライバーが道路状況に合わせた運転をしていないために発生した車両事故の対応に追われている。
12月7日の深夜から12月9日の午前9時の間、同郡警察は39件の事故発生の通報で出動した。幸いなことに重傷を負った人は居なかったが、これらの事故のうち多くは、ドライバーが天候に合わせた運転をしていれば避けることが出来たものであった。

同郡警察によると積雪のある道路で起きる事故の主な原因は、

時速40km/hで走行中の車の停止距離は、乾燥した道路が約20mであるのに対し雪道では42mになる。速度が増せば、停止距離も更に伸びる。

乾燥した道路に比べ積雪のある道路では、衝突回避動作が効果を発揮しにくい。先行車との距離を長く取れば、危険回避行動のための時間とスペースが確保できる。

コントロール不能による事故の多くは、磨り減ったタイヤが原因だ。磨り減ったタイヤの場合、思わぬ時に車の横滑りが、発生し乗車した人達を危険に陥れる。制御・牽引・摩擦能力が一番あるのは冬用タイヤ(スノータイヤ)である。

運転前に窓の雪や氷を取り除くだけでなく、その他の視界を妨げるものに注意を払うことが重要だ。積雪が多い場合、道路脇の雪の壁が高くなり、ドライバーの視界を妨げることがある。車寄せから道路に出る時、または、交差点に近づいた時には細心の注意が必要だ。雪の壁が小型の車や歩行者を覆い隠してしまう。

この季節、道路の状況は急速に、かつ思わぬ変化をするので注意が必要だ。高速走行時は、特に、注意が必要である。
冬季交通安全運動期間中、同郡警察は、天候に合わせた運転をしていない人々を看視し、天候状態を無視した無謀な運転、速度違反、危険な車線変更、車間距離違反ないしは危険な追い越しなどを取り締まることとしている。
更に詳しい情報は、交通部のEdmond Villamere警部(電話1-866-876- 423, ext. 7703)まで問い合わせて欲しい、E-Mail(traffic@yrp.ca)による問い合わせも歓迎したいとしている。

 

JSS説明


最近の自動車はいろいろな補助機能が装備され(例えばABS-アンチロックブレーキシステム;車が前進方向にスリップした場合などに、車輪を断続的に動かして、制動力を確保する装置)、4WD-4輪駆動;エンジン動力が4輪全てに伝えられる方式、上り坂やぬかるみからの脱出に力を発揮するが、2WDと同じタイヤを装備している以上、スリップなどの条件は余り変わらないなど)ドライバーの負担を軽減しているが、これらは危険を100%取り除くわけではなく、幾分軽減してくれる・・・ほどの機能である。したがって、ドライバーはこれらの点に十分注意しなければならない。
自動車とは別の話題であるが、警察やマスコミは年末の繁忙期は犯罪が起こりやすい時期であることから、被害を避けるよう以下のような多くの警告を出している。

  1. 駐車場や車寄せでの車両盗難や車上荒らし。特に、エンジンのかけっ放し、ドアの施錠不良などは狙われている。この期間、州警察と連邦保険局は、警官やボランティアを動員して、ショッピングモールなどで、施錠されていない、ないしは車内の外から見える場所に貴重品などを放置した車に注意書きを渡す。
  2. 被害者の気をそらせて行う盗み。 気をそらせる方法は多彩で、車のパンクを指摘し、修理を手伝う振りをして貴重品や現金の抜き取り、車に戻る被害者の前を歩いて、わざと金を落とし、それを知らせた被害者が話している隙に仲間が盗むなど。
  3. 空き巣、ないしは押し込み強盗。戸口は常にしっかりと施錠し、相手を確認できない限り開けないこと。戸口と共に、裏口、ガレージの入り口などもしっかりと施錠すること。購入品の包装箱をそのままごみ収集に出さないこと。細かく切断し、中何が入っていたか(家の中になのがあるか)が外部から分からないようにする。

気をそらしているうちに盗む

 

08年12月2日トロント市警ニュース
(Japanese Social Servicesの情報提供)


トロント市警は、被害者の気をそらしそのスキに被害者の持ち物を盗む手口の窃盗事件が最近、多発しているとして注意を呼びかけている。
同市警によると、手口は次の通りである。

  1. 店内で買い物中の被害者に、男女の犯人が近づき、被害者のコートにケチャップをかける。
  2. 犯人達は、ケチャップがかかったことを被害者に伝え、汚れを落とすために助力を申し出る。
  3. 犯人のうち、1人が被害者の気を引いているうちに、他の1人が被害者のハンドバッグ等から現金や貴重品を盗み出す。

これまでに通報のあったケースでは、多くの場合、被害者は、ATMで現金を引き出した後、買い物をしていて被害に遭っている。

犯人のうち男は、ヨーロッパ系と思われる白人で、44から50才くらいの中肉。黒いジャケットとズボンを着用している。女は、ヨーロッパ系と思われる白人で、40から50才、肩までの黒い髪、身長160cmで中肉、黒いジャケットとズボンを着用している。

同市警は、年末の混雑する時期にあたり、人ごみを歩く時は、ハンドバッグの口はしっかりと閉め周囲に気を配り、注意を怠らぬよう呼びかけている。

同市警は、この種の事件に関連する情報を持っている人は、電話416-808 4300のTony Forchione、または、Dan Dion刑事と連絡を取るか、匿名でクライムストッパーズ(電話 416−222−TIPS (8477)、オンラインwww.222tips.comに、連絡するよう求めている。

 

JSS説明


警察はこの種の警報を折に触れて発出している。数ヶ月前に出されたものでは、銀行内で被害者の動きを看視し、被害者が現金を引き出し、駐車場の車に乗ったところで、パンクなどを注意する振りをして被害者の気をそらし、被害者を車の外に出させた上で、共犯者が反対側のドアから車に乗り込み、車に残されたハンドバッグから現金や貴重品を盗むやり口であった。
このニュースにある「ケチャップ」は、被害者の気をそらす道具としてよく使われるもののひとつであり、他にも水などをかける、落し物を教える、わざと鍵などを落とすなど多様多彩である。
被害に遭わないためには、出来るだけ単独の行動を避ける、場所に不案内なそぶりを見せないなどで、犯人たちの標的にされないように注意すること、ATM利用時などには、周囲に不審な人物がいないか十分注意することなどが挙げられる。
万一犯人と接触があった場合には、慌てずにハンドバッグなど貴重品を確保し、怪しいと感じたら大声を上げるなどして周囲の注意を引くこと、場合によっては、警備員(セキュリティー)や警官を呼ぶことなどが考えられる。