オンタリオ生活安全情報 2015年3月

平成29年6月30日
3月の安全情報一般犯罪に注意しましょう 
 

(1)一般的な防犯対策 
当総領事館に報告されたトロントの空港、宿泊ホテル、レストラン、バー等における置き引きやスリを含めた旅券の盗難や紛失は、2014年で58件ありました。
 
外出時の具体的な注意事項としては、次のようなものが挙げられます。 

(ア)ズボンの後ろポケットやバッグの外側のポケット等人目に付くところにパスポート、財布、スマートフォン等の貴重品は入れないようにしましょう。 

(イ)昼夜を問わず、人通りの少ない路地を避け、なるべく大通りを歩くように心がけましょう(特に深夜の薄暗い路地は一人で歩かない)。

(ウ)交通事故防止の観点からも、イヤホンで音楽を聴きながらやスマートフォンを見ながら歩かないように心がけましょう。 

(エ)飲食店においては、テ-ブルや椅子にハンドバック、カバン等を置いたまま席を立たない。また、貴重品の入った鞄等は椅子の背に掛けるのではなく、自分の目に見えるところに置きましょう。 

(オ)旅先で馴れ馴れしく近づいて来たり、或いは、わざと気を引くような行動をする人には要注意です。相手をしていたところ、偽警官等が現れ滞在許可や現金が偽物ではないか確認すると称して貴重品または現金を盗難される等の事案が発生しています。 

(カ)現金は分散して所持するようにし、パスポ-ト及び貴重品等は自分の目の届くところで所持するようにして下さい。パスポート及びクレジットカードについては写しをとり、別な場所に保管しておくと、紛失・盗難の際に役に立ちます。 

(キ)窃盗団による観光客を狙った手口は様々ですが、通常数人のグル-プで行動しており、窃盗団がこれらの行為を実行する際には、予め付近で様子をうかがっていることが多いことから、隙を見せないのに加え、自分の周辺の様子を十分注意しておくことも必要です。 

(ク)訪問地に不慣れな団体旅行者や個人旅行者は、インターネット等で現地の最新の犯罪情報や注意事項を必ず確認してから旅行するように心がけて下さい。 

(ケ)空港やホテルでのチェックイン・チェックアウト手続きの際、荷物を床に置いたり、目を離して書類を書いていたりすると置き引きに狙われやすいので注意が必要です。 

(コ)ホテルの従業員を装い、窃盗をはたらくケースもあります。ホテルの室内とはいえ現金等の貴重品を見えるところにおいておくのは危険です。 

(サ)ピアソン空港、国内線到着時、バゲッジクレームにて荷物を引き取るために気をとられている隙に、両側にいた中南米系2人組によるスリ被害も報告されています。当地国内線ではバゲッジクレーム内まで搭乗者以外も入れることから、国際線より周囲への注意が必要です。 
 

9月22日、バンクーバー市警はホームページにて私服警察官になりすまして観光客等から窃盗を繰り返していた容疑者3人を逮捕したとの公表がありました。 

同様の事案がトロント市内においても発生しております。バンクーバーの窃盗団は逮捕されましたが、同様の窃盗団は他にもいると思われますので、見知らぬ人から声をかけられた際には不用意に応じないなど、十分注意願います。 

トロント市内で報告されている偽警官詐欺事案の手口は、まず(1)見知らぬ人(日本語を話すアジア系)が地図を広げてレストラン情報、または道を尋ねるなどといった方法で詐欺グループの仲間が接触をはかり、(2)これに応じていると、私服警察官を称する複数の人物が現れ、偽造の警察IDを見せた上で、旅券や財布の提示を求める。偽札に気をつけるようにと話しながら財布の中のお金を抜き取り、その場を立ち去るといった手口です。 

国内の他の州では、麻薬関係の所持品検査や、クレジットカード情報を確認すると称して、身分証明書及び財布の提示を求め、暗証番号を聞き出した上でクレジットカード等を抜き取る事案も発生しています。 

偽警官詐欺事件の対策としましては、(1)国籍を問わず、見知らぬ人物が近づいてきても、不用意に相手にしない。人気のない場所であれば、人通りのある場所に逃げ、絶対についてはいかない。(2)通常、警察官が財布やクレジットカードの提示を求めたり、暗証番号を聞くことはないので、不審に感じたら、周りの人に助けを求めるか、一緒に警察等に行くように言う。(3)警察への通報電話番号である911番(いわゆる日本の110番)に電話して、職務質問者の在職事実確認を行う(通常警察官が身分確認を行う際は、パスポートやカナダ政府発行のIDカードで行いますので、財布の中身を見たり、クレジットカードの提示を求めることはない由です。)といった方法が考えられます。 

万が一、この手口に遭った場合には、身の安全を第一にすることはもちろんですが、被害に遭った際の通報のために、可能な限り偽警官のID及び氏名を記録しておくことをお勧めします。